水遣り
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佐伯のまだ見ぬ男根に思いを馳せてしまうのです。
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明くる朝、目覚めて暫くすると昨夜の事が蘇ってきます。あれが現実の事だとは信じられません。
初めての食事で唇と乳房への愛撫を許してしまった、それも会社の上司にです。
自分がそんな事をする女だったとは とても信じられません。
今考えれば、代行の件にしても、何故断らずに佐伯の車に同乗してしまったのか、普段の自分からは想像も出来ない事です。
夫に抱かれた後、佐伯と比較してしまった事、佐伯を思い描いてしまった事、そんな自分を恥じ入ります。
媚薬を使われたとは知る由もありません。何も知らない人が媚薬を使われても大した効果はない様です。
その状況と”媚薬を飲んだ”と言う本人の意識が効果を高めるのです。
妻の場合は ”媚薬を飲んだ”意識はなくとも、最高級の料亭の個室での食事、佐伯による体へのタッチ、その後のリムジンでの帰宅、それも頼れる上司と二人きりです。
どんな女でも気分が高揚し 何がしかの期待感も生まれるでしょう。
佐伯の接吻がトリガーになり後は頂まで駆け上るだけだったのです。
媚薬の体への効果は3時間程度のものです。精神の高ぶりは もう少し続くようです。
しかし、精神への影響も無くなった今、妻は激しく後悔し、夫の顔を見る事もできません。
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その日の朝食が終わった後、二人でコーヒーを飲んでいます。
妻が淹れたコーヒーは いつもの休みの朝と同じ様に、変わらぬ朝の寛ぎを与えてくれます。
「洋子、今日は何か用事はあるか?」
「いいえ、有りません。何か?」
「うん、付合って欲しい所がある」
二人は車で出掛けます。県立公園です。
公園の中にグリーンセンターの建屋があり、その中に入ります。
「ネットで検索していたら、花の無料展示スペースが出ていたんだよ。この建屋の中にあるらしい」
この公園は県下でも大きな公園で、近い事もあり二人で時々遊びに来ます。グリーンセンターの中に入った事もあります。
以前は そういうスペースは無かったのですが、つい最近、中の一部を開放したようです。
「あら、ここが展示スペースだわ。バラが沢山出ているわ」
今は遅咲き薔薇のシーズンです。
薔薇の鉢には出品者の名札が貼ってあります。床に直置きしてあるもの、テーブル上に飾られてあるもの色々あります。
案内パンフレットを読んでみます。
「うーん、ここは一人5鉢まで、って書いてあるな」
「5鉢じゃ少なすぎるわ。20位あるわ、見てもらいたいなぁと思う鉢は」
「タダなんだから、あまり無理を言ってもしょうがない気がするが。もう一か所探しておいたから、そこへ行ってみよう」
「嬉しい。私の為に探してくれたの?」
「そうだ。僕の頭の中は何時も洋子の事で一杯だ」
「まぁ、そんな事を言って」
冗談めかした事を言っても妻は嬉しいのです。朝、出かける時は沈んでいた顔が明るく笑っています。
次の場所は大きな民家に手を入れて展示館として市が管理しているものです。
20畳位のスペースを1週間貸してもらえます。しかも無料です。予約は2か月前から早い者勝ちです。
管理人の方から上手い予約の方法を教えて頂きました。予約は問題ないでしょう。
「ここが良いわ。ここに決めた、貴方、有難う」
帰途、クリスマスローズの素晴らしさを延々と私に話して聞かせます。本当に嬉しそうです。
帰ると妻はクリスマスローズの鉢一つ一つに話しかけています。
「貴方達、展示会に出してあげるからね。 一生懸命、水遣りするからきれいにお花を咲かせてね」
それから1週間は何事も無く過ぎて行きます。
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次の週の土曜日の朝、夫は午前中出勤です。出勤と言っても自分一人の会社です。先週忙しかったらしく、整理をしに出かけただけです。
佐伯から渡された携帯に着信があるのに気がつきます。
会社を出れば、マナーモードにしておくように言われています。
発信者はTS、佐伯のイニシャルです。着信時間は昨晩の11時になっています。
『何かしら?』
休み前のしかも遅い時間に用もない筈なのにと思いながらも、発信します。
「佐伯だ」
「宮下です。昨晩は電話を頂いたのに気がつかなくて申し訳ありません」
「なにも誤ることはない。あんな遅い時間に電話した僕の方がいけない」
「済みません。何かご用ではなかったのですか?」
「いや、用は何もない。ただ、昨日こちらで良い話があったので、君に真っ先に聞いてもらいたかった」
「私なんかにですか?」
「君にだからだよ。女房がいれば、女房になんだろうが、生憎僕にはそう言う女性は居ない」
佐伯は5年前に離婚しています。離婚の理由は知りません。
頼れる上司からそう言われれば、悪い気はしません。
「お仕事うまく行ってるのですね。良かったですね」
「君にそう言ってもらえると、本当に嬉しいよ」
「昨晩は寝不足なんだ。君から電話がいつ来るかと待っていたんだ。少々、辛かった」
「これからは直ぐ出れる様にします」
就業時間外の、しかも社用でもない話、そんな電話に本来直ぐ出る必要はないのです。
しかし、正社員してもらったと恩を感じています。直ぐ出なければと思ってしまうのです。
妻は佐伯の仕掛けた罠に又一つ自分から嵌まってしまいます。
この時から妻は佐伯の携帯を肌身離さず持ち歩くようになります。
自分の携帯に着信音がなります。
「はい」
思わず、部長と言うところでした。電話は夫からです。
「洋子、昼飯の支度は終わったのか?」
佐伯との電話の後暫く ぼうっとしていました。 食事の支度どころではありません。
「いいえ、まだです」
「そうか、それでは外で済まそう。これから帰るから」
「ただいま、食事に行こうか」
「どう言う風の吹き回しですか、お昼を外でなんて」
「うん、仕事の延長の積もりで君に聞いてもらいたい事がある。それには外の方が良いと思ってね」
私は妻とUホテルと言う割と大きなビジネスホテルで食事をします。洒落たレストランが併設されています。
「また一つ良い話が纏まった。台湾の新しいメーカーの日本代理人になれそうだ。営業的な事は僕一人で大丈夫だが、処理とか書類の整理とかちょっと手に負えなくなりそうだ。それに経理も そろそろ中でやりたい」
「新しいお仕事がまた出来たのですか。良かったですね」
今、経理処理は定期的に税理士さんを頼んでいます。この機会に書類、帳簿の整理を含め経理も任せる人を一人雇おうと考えているのです。
それを妻にと思っています。
「一人雇おうと思っているのだが、どうだろう、君がやってくれないか。そうすれば、外に金が出ないし、君とずっと一緒に居られる」
「どれ位お給料払う積もりなんですか?」
「うーん、月10万円位かな。そんなに忙しい訳でもないし、パートで良いと思っている。」
「経理もでしょう?10万円じゃ無理よ。誰も来ないと思います」
「そうか、でも君なら大丈夫だろ10万円でも」
「私は経理の知識もないし、それに今の所を辞めれば その差は大きすぎます」
「経理は少し勉強すれば慣れるさ、そんなに処理件数は多くないから。15万円ならどうだ」
「大差ないわ。今のお仕事も面白くなってきたし辞めたくないの。もう少し頑張れって言ってくれたじゃない。とにかく一日でも早く自分の家が欲しいの」
家の事を出されれば、それ以上反論出来ません。結局、妻に押し切られます。
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次の週、二人の女性と面接します。
32歳と38歳の方、二人共独身です。
余り若い方はどうかと思い38歳の方を採用します。 松下由美子さんと言います
直ぐ電話に出ますと言ってから、佐伯は一日に一度は必ず電話をして来ます。
決まって6時頃です。この時間なら夫は、未だ帰宅していないと考えての事でしょう。
内容は他愛のない事ばかりです。話の内容は妻の身近な事が多いようです。
夫の仕事が忙しくなり、38歳の女性を一人雇うようになった事。その女性が来週火曜日から出社予定である事。
夫の昼食はコンビニで買った弁当か、Uホテルのレストランで取り、それは隔日の周期である事等です。
佐伯が妻の辺を探りたく、それとなく聞き出した結果でしょう。それが とんでもない事になるとは妻は知る筈がありません。
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今日は金曜日、7時になっても電話はありません。
不思議なもので電話がないと寂しさが湧いてきます。何かあったのかとも思います。
8時を少しまわった頃です。
着信マナーがズボンのポケットで震えます。発信が途切れない様にと慌てて出ます。
「洋子です」
何故、洋子と答えたのか解りません。待っていた電話に思わずそう言ってしまったのです。徐々に佐伯に感化されているのです。
「嬉しいな。洋子と言ってくれたね。これからも洋子と呼ぶよ」
「はい」
「ところで僕の事を何と呼んでくれる。部長さんじゃいかにも味気ない。」
「何とお呼びすれば?」
「ご主人の事は何と呼んでる?」
「貴方です」
「そうか貴方か。僕も貴方と呼んで欲しい」
「貴方ですか?」
一度快感を与えてくれた相手とは言え、”貴方”では違和感があります。逡巡します。
貴方では夫を裏切っている様な気になるのでしょうか。もう既に裏切っている事に気がつきません。
「貴方は無理か。ご主人と間違ってしまうものな。俊夫でいいか。”貴方”は呼べる時が来たらでいい」
呼べる時とは何を意味するのか、妻は考える間もなく答えます。
「はい。俊夫さん」
「ところで洋子、君宛に小包を送ったのだが」
「今日夕方受け取りました」
夕方着く様に佐伯が送ったのです。
妻に開けるよう指示します。
「葡萄の瓶詰めですか?」
「高級葡萄を何時でも食べれるように瓶詰めにしてもらった。缶詰は缶の匂いが残りそうで嫌なんだ。旨ければ店で扱おうと思っている」
「それがどうして私に?」
「君は農学部の修士だ。君の意見を真っ先に聞きたい」
こんな時には君と呼びます。仕事と私事を使い分けします。
妻が正社員になれたのは、院を出ている事に負うところが大きいのです。
妻の会社は これから農産物を大きく扱おうとしています。人事部でも修士が評価されました。
以前から妻を正社員にとの声はあったのです。それを妻は佐伯のお陰だと勘違いしています。
葡萄の瓶詰めを扱う計画があるのか、どうかは解りません。
只、佐伯が送った瓶詰めは佐伯自身が瓶詰めしたものです、媚薬を溶け込ませて。
梱包を開けると、大きめの葡萄が3粒入った瓶が出てきます。蓋には丁寧にビニールテープが貼ってあります。蜜が大目に入っています。
「それを食べて感想を聞かせて欲しい」
「今ですか?」
「そうだ。蜜も残さずに頼む」
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