戦争の体験談を語るわ
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47 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/22(土) 23:11:12.10 ID:YjM.1pYo
ごめん。
書くのを躊躇っていたけれど、やっぱり書く。
この山中の生活でさ、子ども一人と年配の人が一人亡くなったんだけど、俺達は その人の遺体を食べたんだ。
とても気持ちが悪くて、最初は吐いたんだ。
吐いたけれど、食べないと死ぬぞって言われて、皆泣きながら食べた。
俺はさ、この時、別の肉もソニアやメルヴィナと食べたんだ。
そんな多い量じゃないんだけどさ。
49 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/22(土) 23:15:00.79 ID:YjM.1pYo
フォーチャから脱出した時、俺はずっとさ、サニャの手を持ってたらしくて、目を覚ました時にサニャの手がバックに入っていたんだよ。
捨てるに捨てられなくてさ、腐ってきていたけど、ずっと手元に置いていたんだ。
それでさ、今書いた人の肉を食べた後、お腹がすいたって鳴いているソニアを見てさ、じゃあ、サニャの手を食べようって言ったんだ。
もう、サニャの手は腐ってて、臭いもきつかった。
それでも、栄養があるものを食べなきゃって自分達に言い聞かせて、メルヴィナも呼んで三人で こっそり食べたんだ。
口の中に入れた瞬間、へんな臭いと味が広がって、思わず吐きそうになったけど、サニャの分まで生きようって三人で言い合って、食べた。
50 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/22(土) 23:19:07.14 ID:YjM.1pYo
この時が、空腹とかの絶頂だったように思う。
友達を食べるって、やっぱ違うんだよ。
一緒に行動していた人も大切な仲間だけど、やっぱり その人のとは違うんだ。
味とか臭いだけじゃなくて、言葉に言い表せない気持ち悪さとか悲しさとか色んなのが ごちゃまぜになった状態で、涙が出そうになるんだ。
声を出して泣きたい位の涙が出そうになるんだ。
でも、出ないんだ。
水が殆どなかったからかもしれないけれど、サニャの手を食べた時は、ソニアもメルヴィナも、もう泣かなかった。
51 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/22(土) 23:20:35.11 ID:YjM.1pYo
ご飯食べてた人はごめん。
それとちょっと少し落ち着きたいので、休憩させて下さい、
今日は、可能な限り朝まで書くからさ。ごめん。
54 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2010/05/22(土) 23:23:40.96 ID:b/JcFu6o
衝撃だ
57 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/05/22(土) 23:35:33.06 ID:Mr2A.uso
現実なんだよな
釣りじゃないんだよな
62 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26:2010/05/22(土) 23:54:30.91 ID:YjM.1pYo
>>57
信じるも信じないも、全て皆の判断にお任せするよ。
ここで俺が本当だ、信じてといっても、俺が嘘をついて本当だと言っていたとしたら、意味がないでしょ。
ただ、こういった事が実際に起きた紛争だったと、起きたんじゃないかな、
そう思って、この紛争に、この地域にもっと関心を持ってもらえればそれでいいんだ。
辛ければ、信じなくてもいいんだ。
ただ、どうかこの地で起きた一連の出来事を、知って欲しい。
そして、もっと関心を持って欲しい。
上手く言葉に出来なくてごめんよ。
63 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/22(土) 23:57:29.43 ID:YjM.1pYo
この時ぐらいからだったと思う。
俺も含めて、ソニアやメルヴィナも あんまり感情を表に現さないようになっていった。
そんな生活をして1・2ヶ月経った頃、皆の体力もかなり落ちていて、このまま生活していても先がないという話になったんだ。
それで、本来の目的地だったゴラジュデに向かうことになった。
毎日 日記はつけていたつもりなんだけど、フォーチャから脱出して数日は記憶が殆どなかったせいで、正確な日にちはわからない。
だけど、恐らく6月に入って数日程度経った頃だったと思う。
65 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:07:20.10 ID:kv3yaWMo
ゴラジュデへの道のりは、大体3日間ほどだったんだ。
それでも、体力が落ちていた俺達には、過酷で辛かった。ああ。
66 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/05/23(日) 00:09:19.04 ID:OtPEKa6o
グーグルマップで>>1がいたであろうフォーチャ東の山を見てる
緑はあるけど結構ハゲてるところも多いな
67 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 00:15:38.29 ID:kv3yaWMo
>>66
ごめん。山の中にいたから、どこらへんかわからないんだ。
ただ、剥げているというか農地の場所とかはあったと思う。
結構、人が近くに居たりする場所で隠れて生活するには向いていない地域だったと今考えれば思う。
68 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:16:55.04 ID:kv3yaWMo
ゴラジュデに向かいだして二日目の昼頃。
山の中を進んでいくとは行っても、道路とか人の生活圏を完全に避けて通過するのは厳しかったんだ。
本来であれば、夜にそういった場所を通過した方が安全なのだけれど、俺達には体力的にも そんな余裕がなかった。
この時は、丁度山道を横切る時だった。
道の200Mぐらい手前で、道に銃を持った人間がいるのが見えたんだ。
警察か民兵か、それとも軍の兵士なのかは見分けがつかなかった。
だけど、そこを通らないと山が越えられなかったんだ。
69 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:22:19.98 ID:kv3yaWMo
俺達、というか大人達は選択に迫られたんだ。
このまま気づかれないように進むしかない。
だけど、それには大きな障害があったんだ。
それは、赤ちゃんだったんだ。
赤ちゃんはさ、泣くのが仕事っていう位、よく泣く。
このときは、元気もあまりなくて、そんな泣くほどでもなかったんだ。
それでも、もし万が一泣いてしまったら、俺達はつかまってしまう。
全員の安全の為には、赤ちゃんを連れて行くことはさ、出来なかったんだ。
71 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:26:17.96 ID:kv3yaWMo
でもさ、さっきも書いたように、俺ぐらいの子どもも、大人達も、赤ちゃんや幼児の為に どんなにお腹が空いていても、我慢して、耐えて、その子たちに優先的に食べ物をまわしていたんだよ。
そんな簡単に、皆の為にといって、赤ちゃんを連れて行かないなんて、決断は出来なかったんだ。
72 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:32:55.76 ID:kv3yaWMo
少しの間、沈黙が流れてさ、言いたいことはわかってる。
だけど、誰も言い出せない状況が続いた。
ここまで一緒に行き抜いてきたんだ。
こんな小さい赤ちゃんでも、皆にとっては大切な仲間で、気持ちとしては、家族同然のようなものだったんだと思う。
73 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:34:14.92 ID:kv3yaWMo
赤ちゃんの母親はさ、皆が言いたいことは十分わかっていたんだと思う。
そして、皆がそれを言い出せないという事も理解していたんだと思う。
誰も言い出さない中さ、笑いながら、皆が言いたいことはわかるって。
自分もこの子も、自分たちの為に皆が危険な目に合うのは望まないって言ってさ。
自分が母親だから、きちんと責任を持つって言ったんだ。
だから、皆は先に進んでください。
この子とお別れをしたら、私も後から追からって。
何とも言えない空気の中で、そう言った母親は、さっき来た道を戻って行ったんだ。
大人たちは、母親の姿が見えなくなった後に、「すまない。」って一言二言いって、武装したスルツキの近くを通過していくことにしたんだ。
74 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:36:05.13 ID:kv3yaWMo
スルツキ達が居る場所を過ぎて、少し数百メートル歩いたところで、俺達は数時間待ってたんだ。
母親が後から来るっていってたからさ。
でも、結局母親は来なかった。
今思えばだけど、後から追うっていうのは、赤ちゃんの後を追うって意味だったんだろうな…。
76 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:40:24.69 ID:kv3yaWMo
次の日になると、先頭を進む人と、後方の人の距離が かなり広がっていた。
もう休んでいる時間も体力もない。
もし休んだら、そのまま動けなくなってしまうような状態だったんだ。
だから、この時になると、暗黙の了解じゃないけど、体力のない人は どんどん遅れていくようになった。
幼児とかは、まだ小さいから、体力のある大人が背負えるんだ。
だけど、俺達ぐらいになると、体重が多少あるから、背負えないんだよ。
75 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/05/23(日) 00:37:56.25 ID:OtPEKa6o
もしかしたら殺せず二人で逃げたのかもしれないな
77 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 00:43:10.22 ID:kv3yaWMo
>>75
逃げ場なんてないんだ。
前にも言ったけど、俺達がいた場所はさ、スルプスカ共和国って名乗る、スルツキの領内だったんだ。
どこに逃げても、味方なんていないんだよ。
だからこそ、俺達はゴラジュデへ向かったんだ。
それ以外の選択肢なんてなかったんだ。
例え逃げたとしても、待っているのは死か、スルツキに捕まるかのどれかだったんだ。
そして、この時、スルツキに捕まるのは死も同然だったんだ。
78 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:45:05.95 ID:kv3yaWMo
そして、丁度 最後尾に居たのは、俺とソニア、メルヴィナだったんだ。
ソニアは体力的にも、精神的にも参っててさ、俺とメルヴィナが引っ張りながら歩いていたんだけど、子どもだから ただでさえ歩くのが遅いんだ。
引っ張りながらだと、さらに遅くなって、全然追いつけないんだ。
79 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:51:53.53 ID:kv3yaWMo
気づいたら、俺達は皆とはぐれてたんだ。
遠くの方からは、爆発音みたいな音とかが聞こえてきてて、どこかで またあのような惨状が繰り広げられているかもといった考えが過ぎった。
もしかしたら、大人が心配して引き返してきてくれるかもって思った。
だから、俺はメルヴィナに ここで大人達を待とうって言ったんだ。
だけど、メルヴィナは駄目って言うんだ。
「戻ってこないよ。自分達で進まなきゃ。」
って言うんだ。
80 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:55:07.36 ID:kv3yaWMo
俺達は三人だけで、道もわからないのに、進んだんだ。
メルヴィナがさ、もしかしたら、味方が来てスルツキの兵士をやっつけてるかもって言うんだ。
確かに、そうかもって。何かにすがりつかないと前に進めなかった。
だから、俺達は、音がする方に味方がいるって希望を持って、そっちに向かったんだ。
81 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:55:53.33 ID:kv3yaWMo
でも、それが間違いだった。
ごめん。
書くのを躊躇っていたけれど、やっぱり書く。
この山中の生活でさ、子ども一人と年配の人が一人亡くなったんだけど、俺達は その人の遺体を食べたんだ。
とても気持ちが悪くて、最初は吐いたんだ。
吐いたけれど、食べないと死ぬぞって言われて、皆泣きながら食べた。
俺はさ、この時、別の肉もソニアやメルヴィナと食べたんだ。
そんな多い量じゃないんだけどさ。
49 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/22(土) 23:15:00.79 ID:YjM.1pYo
フォーチャから脱出した時、俺はずっとさ、サニャの手を持ってたらしくて、目を覚ました時にサニャの手がバックに入っていたんだよ。
捨てるに捨てられなくてさ、腐ってきていたけど、ずっと手元に置いていたんだ。
それでさ、今書いた人の肉を食べた後、お腹がすいたって鳴いているソニアを見てさ、じゃあ、サニャの手を食べようって言ったんだ。
もう、サニャの手は腐ってて、臭いもきつかった。
それでも、栄養があるものを食べなきゃって自分達に言い聞かせて、メルヴィナも呼んで三人で こっそり食べたんだ。
口の中に入れた瞬間、へんな臭いと味が広がって、思わず吐きそうになったけど、サニャの分まで生きようって三人で言い合って、食べた。
50 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/22(土) 23:19:07.14 ID:YjM.1pYo
この時が、空腹とかの絶頂だったように思う。
友達を食べるって、やっぱ違うんだよ。
一緒に行動していた人も大切な仲間だけど、やっぱり その人のとは違うんだ。
味とか臭いだけじゃなくて、言葉に言い表せない気持ち悪さとか悲しさとか色んなのが ごちゃまぜになった状態で、涙が出そうになるんだ。
声を出して泣きたい位の涙が出そうになるんだ。
でも、出ないんだ。
水が殆どなかったからかもしれないけれど、サニャの手を食べた時は、ソニアもメルヴィナも、もう泣かなかった。
51 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/22(土) 23:20:35.11 ID:YjM.1pYo
ご飯食べてた人はごめん。
それとちょっと少し落ち着きたいので、休憩させて下さい、
今日は、可能な限り朝まで書くからさ。ごめん。
54 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2010/05/22(土) 23:23:40.96 ID:b/JcFu6o
衝撃だ
57 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/05/22(土) 23:35:33.06 ID:Mr2A.uso
現実なんだよな
釣りじゃないんだよな
62 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26:2010/05/22(土) 23:54:30.91 ID:YjM.1pYo
>>57
信じるも信じないも、全て皆の判断にお任せするよ。
ここで俺が本当だ、信じてといっても、俺が嘘をついて本当だと言っていたとしたら、意味がないでしょ。
ただ、こういった事が実際に起きた紛争だったと、起きたんじゃないかな、
そう思って、この紛争に、この地域にもっと関心を持ってもらえればそれでいいんだ。
辛ければ、信じなくてもいいんだ。
ただ、どうかこの地で起きた一連の出来事を、知って欲しい。
そして、もっと関心を持って欲しい。
上手く言葉に出来なくてごめんよ。
63 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/22(土) 23:57:29.43 ID:YjM.1pYo
この時ぐらいからだったと思う。
俺も含めて、ソニアやメルヴィナも あんまり感情を表に現さないようになっていった。
そんな生活をして1・2ヶ月経った頃、皆の体力もかなり落ちていて、このまま生活していても先がないという話になったんだ。
それで、本来の目的地だったゴラジュデに向かうことになった。
毎日 日記はつけていたつもりなんだけど、フォーチャから脱出して数日は記憶が殆どなかったせいで、正確な日にちはわからない。
だけど、恐らく6月に入って数日程度経った頃だったと思う。
65 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:07:20.10 ID:kv3yaWMo
ゴラジュデへの道のりは、大体3日間ほどだったんだ。
それでも、体力が落ちていた俺達には、過酷で辛かった。ああ。
66 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/05/23(日) 00:09:19.04 ID:OtPEKa6o
グーグルマップで>>1がいたであろうフォーチャ東の山を見てる
緑はあるけど結構ハゲてるところも多いな
67 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 00:15:38.29 ID:kv3yaWMo
>>66
ごめん。山の中にいたから、どこらへんかわからないんだ。
ただ、剥げているというか農地の場所とかはあったと思う。
結構、人が近くに居たりする場所で隠れて生活するには向いていない地域だったと今考えれば思う。
68 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:16:55.04 ID:kv3yaWMo
ゴラジュデに向かいだして二日目の昼頃。
山の中を進んでいくとは行っても、道路とか人の生活圏を完全に避けて通過するのは厳しかったんだ。
本来であれば、夜にそういった場所を通過した方が安全なのだけれど、俺達には体力的にも そんな余裕がなかった。
この時は、丁度山道を横切る時だった。
道の200Mぐらい手前で、道に銃を持った人間がいるのが見えたんだ。
警察か民兵か、それとも軍の兵士なのかは見分けがつかなかった。
だけど、そこを通らないと山が越えられなかったんだ。
69 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:22:19.98 ID:kv3yaWMo
俺達、というか大人達は選択に迫られたんだ。
このまま気づかれないように進むしかない。
だけど、それには大きな障害があったんだ。
それは、赤ちゃんだったんだ。
赤ちゃんはさ、泣くのが仕事っていう位、よく泣く。
このときは、元気もあまりなくて、そんな泣くほどでもなかったんだ。
それでも、もし万が一泣いてしまったら、俺達はつかまってしまう。
全員の安全の為には、赤ちゃんを連れて行くことはさ、出来なかったんだ。
71 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:26:17.96 ID:kv3yaWMo
でもさ、さっきも書いたように、俺ぐらいの子どもも、大人達も、赤ちゃんや幼児の為に どんなにお腹が空いていても、我慢して、耐えて、その子たちに優先的に食べ物をまわしていたんだよ。
そんな簡単に、皆の為にといって、赤ちゃんを連れて行かないなんて、決断は出来なかったんだ。
72 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:32:55.76 ID:kv3yaWMo
少しの間、沈黙が流れてさ、言いたいことはわかってる。
だけど、誰も言い出せない状況が続いた。
ここまで一緒に行き抜いてきたんだ。
こんな小さい赤ちゃんでも、皆にとっては大切な仲間で、気持ちとしては、家族同然のようなものだったんだと思う。
73 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:34:14.92 ID:kv3yaWMo
赤ちゃんの母親はさ、皆が言いたいことは十分わかっていたんだと思う。
そして、皆がそれを言い出せないという事も理解していたんだと思う。
誰も言い出さない中さ、笑いながら、皆が言いたいことはわかるって。
自分もこの子も、自分たちの為に皆が危険な目に合うのは望まないって言ってさ。
自分が母親だから、きちんと責任を持つって言ったんだ。
だから、皆は先に進んでください。
この子とお別れをしたら、私も後から追からって。
何とも言えない空気の中で、そう言った母親は、さっき来た道を戻って行ったんだ。
大人たちは、母親の姿が見えなくなった後に、「すまない。」って一言二言いって、武装したスルツキの近くを通過していくことにしたんだ。
74 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:36:05.13 ID:kv3yaWMo
スルツキ達が居る場所を過ぎて、少し数百メートル歩いたところで、俺達は数時間待ってたんだ。
母親が後から来るっていってたからさ。
でも、結局母親は来なかった。
今思えばだけど、後から追うっていうのは、赤ちゃんの後を追うって意味だったんだろうな…。
76 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:40:24.69 ID:kv3yaWMo
次の日になると、先頭を進む人と、後方の人の距離が かなり広がっていた。
もう休んでいる時間も体力もない。
もし休んだら、そのまま動けなくなってしまうような状態だったんだ。
だから、この時になると、暗黙の了解じゃないけど、体力のない人は どんどん遅れていくようになった。
幼児とかは、まだ小さいから、体力のある大人が背負えるんだ。
だけど、俺達ぐらいになると、体重が多少あるから、背負えないんだよ。
75 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/05/23(日) 00:37:56.25 ID:OtPEKa6o
もしかしたら殺せず二人で逃げたのかもしれないな
77 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 00:43:10.22 ID:kv3yaWMo
>>75
逃げ場なんてないんだ。
前にも言ったけど、俺達がいた場所はさ、スルプスカ共和国って名乗る、スルツキの領内だったんだ。
どこに逃げても、味方なんていないんだよ。
だからこそ、俺達はゴラジュデへ向かったんだ。
それ以外の選択肢なんてなかったんだ。
例え逃げたとしても、待っているのは死か、スルツキに捕まるかのどれかだったんだ。
そして、この時、スルツキに捕まるのは死も同然だったんだ。
78 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:45:05.95 ID:kv3yaWMo
そして、丁度 最後尾に居たのは、俺とソニア、メルヴィナだったんだ。
ソニアは体力的にも、精神的にも参っててさ、俺とメルヴィナが引っ張りながら歩いていたんだけど、子どもだから ただでさえ歩くのが遅いんだ。
引っ張りながらだと、さらに遅くなって、全然追いつけないんだ。
79 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:51:53.53 ID:kv3yaWMo
気づいたら、俺達は皆とはぐれてたんだ。
遠くの方からは、爆発音みたいな音とかが聞こえてきてて、どこかで またあのような惨状が繰り広げられているかもといった考えが過ぎった。
もしかしたら、大人が心配して引き返してきてくれるかもって思った。
だから、俺はメルヴィナに ここで大人達を待とうって言ったんだ。
だけど、メルヴィナは駄目って言うんだ。
「戻ってこないよ。自分達で進まなきゃ。」
って言うんだ。
80 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:55:07.36 ID:kv3yaWMo
俺達は三人だけで、道もわからないのに、進んだんだ。
メルヴィナがさ、もしかしたら、味方が来てスルツキの兵士をやっつけてるかもって言うんだ。
確かに、そうかもって。何かにすがりつかないと前に進めなかった。
だから、俺達は、音がする方に味方がいるって希望を持って、そっちに向かったんだ。
81 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 00:55:53.33 ID:kv3yaWMo
でも、それが間違いだった。
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