戦争の体験談を語るわ
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106 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:12:24.28 ID:60HAO/620
何でここまで殺しあうんだ?って思うかもしれない。
これはWW1以前の因縁もあるけれど、やはりWW1後に誕生したユーゴスラビア王国による政策に問題があったと思う。
建国当初からさ、スルツキによって国は占められていてさ、民族意識の強いフルヴァツキの反発が絶えなかったんだ。
そこにウスタシャがつけこんで、反セルビア、打倒セルビアへと支持を拡大しながら突き進んでいったんだ。
これは、ユーゴ崩壊につながるフルヴァツカ紛争(クロアチア紛争)やボスニアの紛争にも繋がっていくんだ。
一方で、チェトニクは大セルビア主義という、西部バルカンの大半はセルビア人の土地っていう認識を持って痛んだ。
107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 15:12:47.19 ID:1ep46tes0
セルビアってマジキチ民族だよね
スラブ系ってみんなマジキチだけど
112 :祐希 ◆fyiPNhmVqk:2010/05/19(水) 15:17:56.29 ID:60HAO/620
>>107
待って。スルツキの人々を貶めるつもりも、批判するつもりもないんだ。
だって、歴史を見れば、他の民族の勢力下にいたスルツキは、何度も虐殺とかの犠牲になってるんだ。
だからこそ、自分たちによる自分達の国家を作ろうって、そして守ろうって考えたんだ。
皆、殺したくて殺してるんじゃなくて、殺さなければ殺されるって意識の下で戦ってたんだ。
だからこそ、単純に誰が悪いとは言えなくて、そして未だにバルカン半島が火薬庫である理由なんだ。
108 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:13:42.75 ID:60HAO/620
この主義は、セルビア人とセルビア人の土地をひとつの国家に統一するという第一の目標があり、中にはセルビア人が少数であっても、セルビアの土地という認識があるものもあった。
セルビア国家にとって、大セルビアは必要不可欠であり、セルビアの歴史的格言「統合のみがセルビア人を救う」との事で、正当性・必要性を訴えていた。
第一次世界大戦では この主義が原因となり、国境外各方面でセルビア人たちが統一セルビアの建設の為に戦い、1990年代の紛争では統一されたセルビア維持のために戦った。
また、ユーゴスラビアはWW2以降もセルビア人以外を軽視しており、それが各民族を刺激してしまった。
109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 15:15:02.99 ID:YzltUJCP0
そんなことがあったのか・・・
110 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:15:08.61 ID:60HAO/620
現在においても、セルビアのセルビア急進党という右翼政党では、ボスニア・ヘルツェゴビナとクロアチアの大部分のみならず、ルーマニア、ブルガリア、ハンガリーの一部をも含めた大セルビアを建設すべきという綱領を掲げている。
この方針によって、クロアチアではユーゴ紛争時にクライナ・セルビア人共和国、ボスニア・ヘルツェゴビナではスルプスカ共和国が建国された。
(スルプスカ共和国は現在もボスニア・ヘルツェゴビナとの連邦制を採用し残っている)
セルビア人からすれば、歴史的仇敵であるクロアチア人などの、敵対勢力の支配下を避けることで、これらの地域におけるセルビア人の権利を守る必要があったんだ。
114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 15:26:21.64 ID:WrBrvmSI0
>>1よ
こんなところで話したって この話がこの先多くの人の目に留まる可能性は低いぞ
116 :祐希 ◆fyiPNhmVqk:2010/05/19(水) 15:30:06.60 ID:60HAO/620
>>114
それでも構わないんだ。
例え本を出したとして、日本人の誰が買う?誰が読む?
ブログで書いたとして、誰が見に来る?見に来ないよ。
だって、世界は深刻な状況になって初めて動いたんだ。
日本でだって、そんなに報道されていなかったと思う。
自分達に関係ない話だから。
それでもいい。
これは俺のわがままで書いてるだけだから、多くの人が見てくれなく居ても構わないよ。
117 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:31:02.14 ID:60HAO/620
続き書くね。
楽しい夏休みはあっという間に過ぎ去ってしまい、気づけば9月になっていた。
学校が始まると、それまで毎日のように会っていたソニアとも会えなくなり、とても寂しかった。
それでも、一つ変化があったんだ。
今までは、平日は学校の8人で遊び、休みの日にはソニアの家に俺一人で行っていたのだけれど、夏休み明けには、土曜日には皆でソニアの家に行くようになってた。
俺の場合は、次の日の日曜日にも一人で遊びに行っていたけれど。
119 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:32:24.97 ID:60HAO/620
今考えると行き過ぎだったと思う。
でもソニアと会いたくて、遊びたくて仕方が無かったんだ。
ソニアやソニアのパパ・ママもまた来週って帰り際に言ってくれてさ。
出会って数ヶ月だというのに、まるで小さい頃から一緒だった幼馴染のようだったな。
122 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:33:50.26 ID:60HAO/620
9人で遊ぶ時は秘密基地で、ソニアと二人で遊ぶ日曜日はソニアの家で過ごしていた。
たまに学校の別の子と遊んだりもしたけどね。
今と違って携帯電話とかがなかったから、遊んだ日に大体次の約束をして、どうしても行けない時はソニアに電話して伝えてた。
123 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:35:04.44 ID:60HAO/620
12月に入るとスルツキやフルヴァツキの人々が慌しくクリスマスの準備をして、小さい街ではあるけれど、少し華やかになったのを覚えている。
ボシュニャチの人たちは基本的にムスリムだから、普段と変わらない生活だったんだけどね。
125 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:41:18.83 ID:60HAO/620
俺と父さんは久しぶりに休日を一緒に過ごした。休みの日は殆ど家に居なかったからね。
父さんは色んな料理を作ってくれたよ。
どれもやっぱり美味しくなかったけれど、それでも嬉しかった。
「外国で生活させてしまってごめんな。」といった事を言われたけれど、俺にとっては、既にこの国が故郷のように感じていたし、何より俺に居場所があるというのが嬉しかった。
だからこの国で一生暮らしたいって言ったよ。
126 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:42:06.73 ID:60HAO/620
父さんは笑いながら、ここしか仕事ないし、永住するかみたいな事を言ってた気がする。
新年が過ぎ、冬の季節になった。
日本と比べて そこまで寒いわけではないと思っていたけれど、実際には急に冷え込んだりするから常に厚着をして、厚い時は脱いで手に持ったり、リュックに入れたりしていた。
127 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:43:32.11 ID:60HAO/620
皆で雪だるまを作ったり、丘から雪だるまを落としたりして遊んでいた。
周りは広い平原というか高原、そして山々に囲まれた盆地だったから、本当に一面が真っ白で、ソニアの家から見る景色は綺麗だった。
確かこの時雪合戦をしたんだ。
皆で雪の壁で陣地を作って、4・5に別れてさ。
ドラガンの奴が雪をかなり硬く固めてさ、痛かった。
あぶないなぁーなんて思ってたら、それが丁度サニャの目に当たっちゃったんだ。
サニャは涙ぼろぼろ流しながら大丈夫、大丈夫って言ってたんだけど、それを見たカミーユがぶち切れてしまって、ドラガンにつかみ掛かってた。
止めなきゃって思ったんだけど、この時はメルヴィナが好きにさせときなって言ってさ。
129 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:45:20.68 ID:60HAO/620
「男の子なんだから、たまには ああやって喧嘩しないと分かり合えない。」みたいな事を言っていたよ。
やべーメルヴィナやべー。って皆で口々に言ってた。
131 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:46:45.14 ID:60HAO/620
少し経つとさ、二人とも青タン作りながら喧嘩をやめて、ドラガンがサニャに謝った。
「怪我をさせるつもりじゃなかった。ごめんね。」みたいな事言ってたな。
メルヴィナが俺の後ろで ぼそっと言ったんだ。
「悪いと思えば、悪いと思うほど、素直に謝れない時があるよね。あそこで二人が喧嘩をすれば、ドラガンは素直に謝れる。良かった。」
ってね。
132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 15:48:03.36 ID:P0Xxg9cJ0
メルヴィナに惚れた
133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 15:48:07.93 ID:SdMM970R0
やべーメルヴィナやべー。
でも後に・・・
ああああああああああああ
135 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:50:55.72 ID:60HAO/620
>>132, 133
うん。メルヴィナは長女でさ、弟が確か何人かいたんだ。
だからかもしれないけど、色々と観察して、何時も一人冷静に俺達の見守り?じゃないけど、注意とかしてくれた。
とても優しくて、強い子だった。
134 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:48:09.65 ID:60HAO/620
サニャは大丈夫って言ってたけど、結局 雪合戦は近くで座って見てることになってさ。
カミーユも雪合戦をやめて、サニャと一緒に座ってたな。
今思えば、子どもって素直で正直だなぁ。
137 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:55:25.97 ID:60HAO/620
この時期は、ソニアママの言いつけで、危ないから秘密基地には行かないって皆約束させられてたな。
そして気づけば5月。
この国で過ごして1年が経過していた。
毎日が充実して、予定が一杯あって、忙しい日々だったと思う。
それでも、当時の俺にとっては、この一年がとても長く感じた。
充実した一年ではあったけれど。
138 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:56:33.48 ID:60HAO/620
俺の家に8人を招待して、皆でお祝いパーティーみたいのをしたんだ。
父さんは料理が下手だっていうのに、気合を入れて日本料理を作ったりしてさ、でも皆の口には合わなかったらしく、全員引きつった顔をしていたよ。
俺も不味くて引きつった表情してしまったけれどね。
それでも、父さんは俺が友達を作って、そして毎日仲良く過ごしている事に喜んでくれているようだった。
139 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:57:45.51 ID:60HAO/620
この時は、ずっとこの幸せな期間が永遠と続くと思っていたよ。
140 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:58:52.24 ID:60HAO/620
6月末頃だったと思う。
隣のフルヴァツカで戦争が始まったんだ。
隣国だけれど、自分達には特に関係がないものだと思っていた。
141 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 16:00:47.75 ID:60HAO/620
しかし、実際にはそう簡単な問題ではなかったんだ。
街だけでなく、学校のクラスにおいても、スルツキ・フルヴァツキ、そしてボシュニャチの間で気まずい状況になり、ついにはクラスの席が民族ごとに別れる様な状態になってきた。
143 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 16:02:14.63 ID:60HAO/620
言うまでも無く、今までのように放課後一緒に遊ぶ事は出来なくなったんだ。
ただ、それでもまだ大きな紛争にはなっていなかった。
まだフルヴァツカだけの話で済んでいたんだ。
145 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 16:04:32.35 ID:60HAO/620
だから、民族間の陰での対立が始まる兆候が見えてからも、俺達は大人に隠れて こっそりと秘密基地に集まっては、9 人で遊んでいた。
自分達には関係ない話だったんだ。
俺達にとって大切なのは、民族や宗教じゃなくて、目の前にいる友達だった。
だから、何があっても俺達は仲間だ。一緒に助け合っていこう。ずっと一緒だ。
そういった約束を交わしたんだ。
146 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 16:06:44.06 ID:60HAO/620
ごめん。言い忘れてたけど、
俺は日本人で、
ソニア、サニャ、メルヴィナ、カミーユ、メフメット、カマルはボシュニャチでムスリム
ミルコはフルヴァツキでローマ・カトリック
ドラガンはスルツキでスルプスカ・プラボスラニナ
何でここまで殺しあうんだ?って思うかもしれない。
これはWW1以前の因縁もあるけれど、やはりWW1後に誕生したユーゴスラビア王国による政策に問題があったと思う。
建国当初からさ、スルツキによって国は占められていてさ、民族意識の強いフルヴァツキの反発が絶えなかったんだ。
そこにウスタシャがつけこんで、反セルビア、打倒セルビアへと支持を拡大しながら突き進んでいったんだ。
これは、ユーゴ崩壊につながるフルヴァツカ紛争(クロアチア紛争)やボスニアの紛争にも繋がっていくんだ。
一方で、チェトニクは大セルビア主義という、西部バルカンの大半はセルビア人の土地っていう認識を持って痛んだ。
107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 15:12:47.19 ID:1ep46tes0
セルビアってマジキチ民族だよね
スラブ系ってみんなマジキチだけど
112 :祐希 ◆fyiPNhmVqk:2010/05/19(水) 15:17:56.29 ID:60HAO/620
>>107
待って。スルツキの人々を貶めるつもりも、批判するつもりもないんだ。
だって、歴史を見れば、他の民族の勢力下にいたスルツキは、何度も虐殺とかの犠牲になってるんだ。
だからこそ、自分たちによる自分達の国家を作ろうって、そして守ろうって考えたんだ。
皆、殺したくて殺してるんじゃなくて、殺さなければ殺されるって意識の下で戦ってたんだ。
だからこそ、単純に誰が悪いとは言えなくて、そして未だにバルカン半島が火薬庫である理由なんだ。
108 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:13:42.75 ID:60HAO/620
この主義は、セルビア人とセルビア人の土地をひとつの国家に統一するという第一の目標があり、中にはセルビア人が少数であっても、セルビアの土地という認識があるものもあった。
セルビア国家にとって、大セルビアは必要不可欠であり、セルビアの歴史的格言「統合のみがセルビア人を救う」との事で、正当性・必要性を訴えていた。
第一次世界大戦では この主義が原因となり、国境外各方面でセルビア人たちが統一セルビアの建設の為に戦い、1990年代の紛争では統一されたセルビア維持のために戦った。
また、ユーゴスラビアはWW2以降もセルビア人以外を軽視しており、それが各民族を刺激してしまった。
109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 15:15:02.99 ID:YzltUJCP0
そんなことがあったのか・・・
110 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:15:08.61 ID:60HAO/620
現在においても、セルビアのセルビア急進党という右翼政党では、ボスニア・ヘルツェゴビナとクロアチアの大部分のみならず、ルーマニア、ブルガリア、ハンガリーの一部をも含めた大セルビアを建設すべきという綱領を掲げている。
この方針によって、クロアチアではユーゴ紛争時にクライナ・セルビア人共和国、ボスニア・ヘルツェゴビナではスルプスカ共和国が建国された。
(スルプスカ共和国は現在もボスニア・ヘルツェゴビナとの連邦制を採用し残っている)
セルビア人からすれば、歴史的仇敵であるクロアチア人などの、敵対勢力の支配下を避けることで、これらの地域におけるセルビア人の権利を守る必要があったんだ。
114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 15:26:21.64 ID:WrBrvmSI0
>>1よ
こんなところで話したって この話がこの先多くの人の目に留まる可能性は低いぞ
116 :祐希 ◆fyiPNhmVqk:2010/05/19(水) 15:30:06.60 ID:60HAO/620
>>114
それでも構わないんだ。
例え本を出したとして、日本人の誰が買う?誰が読む?
ブログで書いたとして、誰が見に来る?見に来ないよ。
だって、世界は深刻な状況になって初めて動いたんだ。
日本でだって、そんなに報道されていなかったと思う。
自分達に関係ない話だから。
それでもいい。
これは俺のわがままで書いてるだけだから、多くの人が見てくれなく居ても構わないよ。
117 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:31:02.14 ID:60HAO/620
続き書くね。
楽しい夏休みはあっという間に過ぎ去ってしまい、気づけば9月になっていた。
学校が始まると、それまで毎日のように会っていたソニアとも会えなくなり、とても寂しかった。
それでも、一つ変化があったんだ。
今までは、平日は学校の8人で遊び、休みの日にはソニアの家に俺一人で行っていたのだけれど、夏休み明けには、土曜日には皆でソニアの家に行くようになってた。
俺の場合は、次の日の日曜日にも一人で遊びに行っていたけれど。
119 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:32:24.97 ID:60HAO/620
今考えると行き過ぎだったと思う。
でもソニアと会いたくて、遊びたくて仕方が無かったんだ。
ソニアやソニアのパパ・ママもまた来週って帰り際に言ってくれてさ。
出会って数ヶ月だというのに、まるで小さい頃から一緒だった幼馴染のようだったな。
122 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:33:50.26 ID:60HAO/620
9人で遊ぶ時は秘密基地で、ソニアと二人で遊ぶ日曜日はソニアの家で過ごしていた。
たまに学校の別の子と遊んだりもしたけどね。
今と違って携帯電話とかがなかったから、遊んだ日に大体次の約束をして、どうしても行けない時はソニアに電話して伝えてた。
123 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:35:04.44 ID:60HAO/620
12月に入るとスルツキやフルヴァツキの人々が慌しくクリスマスの準備をして、小さい街ではあるけれど、少し華やかになったのを覚えている。
ボシュニャチの人たちは基本的にムスリムだから、普段と変わらない生活だったんだけどね。
125 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:41:18.83 ID:60HAO/620
俺と父さんは久しぶりに休日を一緒に過ごした。休みの日は殆ど家に居なかったからね。
父さんは色んな料理を作ってくれたよ。
どれもやっぱり美味しくなかったけれど、それでも嬉しかった。
「外国で生活させてしまってごめんな。」といった事を言われたけれど、俺にとっては、既にこの国が故郷のように感じていたし、何より俺に居場所があるというのが嬉しかった。
だからこの国で一生暮らしたいって言ったよ。
126 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:42:06.73 ID:60HAO/620
父さんは笑いながら、ここしか仕事ないし、永住するかみたいな事を言ってた気がする。
新年が過ぎ、冬の季節になった。
日本と比べて そこまで寒いわけではないと思っていたけれど、実際には急に冷え込んだりするから常に厚着をして、厚い時は脱いで手に持ったり、リュックに入れたりしていた。
127 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:43:32.11 ID:60HAO/620
皆で雪だるまを作ったり、丘から雪だるまを落としたりして遊んでいた。
周りは広い平原というか高原、そして山々に囲まれた盆地だったから、本当に一面が真っ白で、ソニアの家から見る景色は綺麗だった。
確かこの時雪合戦をしたんだ。
皆で雪の壁で陣地を作って、4・5に別れてさ。
ドラガンの奴が雪をかなり硬く固めてさ、痛かった。
あぶないなぁーなんて思ってたら、それが丁度サニャの目に当たっちゃったんだ。
サニャは涙ぼろぼろ流しながら大丈夫、大丈夫って言ってたんだけど、それを見たカミーユがぶち切れてしまって、ドラガンにつかみ掛かってた。
止めなきゃって思ったんだけど、この時はメルヴィナが好きにさせときなって言ってさ。
129 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:45:20.68 ID:60HAO/620
「男の子なんだから、たまには ああやって喧嘩しないと分かり合えない。」みたいな事を言っていたよ。
やべーメルヴィナやべー。って皆で口々に言ってた。
131 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:46:45.14 ID:60HAO/620
少し経つとさ、二人とも青タン作りながら喧嘩をやめて、ドラガンがサニャに謝った。
「怪我をさせるつもりじゃなかった。ごめんね。」みたいな事言ってたな。
メルヴィナが俺の後ろで ぼそっと言ったんだ。
「悪いと思えば、悪いと思うほど、素直に謝れない時があるよね。あそこで二人が喧嘩をすれば、ドラガンは素直に謝れる。良かった。」
ってね。
132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 15:48:03.36 ID:P0Xxg9cJ0
メルヴィナに惚れた
133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 15:48:07.93 ID:SdMM970R0
やべーメルヴィナやべー。
でも後に・・・
ああああああああああああ
135 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:50:55.72 ID:60HAO/620
>>132, 133
うん。メルヴィナは長女でさ、弟が確か何人かいたんだ。
だからかもしれないけど、色々と観察して、何時も一人冷静に俺達の見守り?じゃないけど、注意とかしてくれた。
とても優しくて、強い子だった。
134 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:48:09.65 ID:60HAO/620
サニャは大丈夫って言ってたけど、結局 雪合戦は近くで座って見てることになってさ。
カミーユも雪合戦をやめて、サニャと一緒に座ってたな。
今思えば、子どもって素直で正直だなぁ。
137 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:55:25.97 ID:60HAO/620
この時期は、ソニアママの言いつけで、危ないから秘密基地には行かないって皆約束させられてたな。
そして気づけば5月。
この国で過ごして1年が経過していた。
毎日が充実して、予定が一杯あって、忙しい日々だったと思う。
それでも、当時の俺にとっては、この一年がとても長く感じた。
充実した一年ではあったけれど。
138 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:56:33.48 ID:60HAO/620
俺の家に8人を招待して、皆でお祝いパーティーみたいのをしたんだ。
父さんは料理が下手だっていうのに、気合を入れて日本料理を作ったりしてさ、でも皆の口には合わなかったらしく、全員引きつった顔をしていたよ。
俺も不味くて引きつった表情してしまったけれどね。
それでも、父さんは俺が友達を作って、そして毎日仲良く過ごしている事に喜んでくれているようだった。
139 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:57:45.51 ID:60HAO/620
この時は、ずっとこの幸せな期間が永遠と続くと思っていたよ。
140 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 15:58:52.24 ID:60HAO/620
6月末頃だったと思う。
隣のフルヴァツカで戦争が始まったんだ。
隣国だけれど、自分達には特に関係がないものだと思っていた。
141 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 16:00:47.75 ID:60HAO/620
しかし、実際にはそう簡単な問題ではなかったんだ。
街だけでなく、学校のクラスにおいても、スルツキ・フルヴァツキ、そしてボシュニャチの間で気まずい状況になり、ついにはクラスの席が民族ごとに別れる様な状態になってきた。
143 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 16:02:14.63 ID:60HAO/620
言うまでも無く、今までのように放課後一緒に遊ぶ事は出来なくなったんだ。
ただ、それでもまだ大きな紛争にはなっていなかった。
まだフルヴァツカだけの話で済んでいたんだ。
145 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 16:04:32.35 ID:60HAO/620
だから、民族間の陰での対立が始まる兆候が見えてからも、俺達は大人に隠れて こっそりと秘密基地に集まっては、9 人で遊んでいた。
自分達には関係ない話だったんだ。
俺達にとって大切なのは、民族や宗教じゃなくて、目の前にいる友達だった。
だから、何があっても俺達は仲間だ。一緒に助け合っていこう。ずっと一緒だ。
そういった約束を交わしたんだ。
146 :祐希 ◆fyiPNhmVqk :2010/05/19(水) 16:06:44.06 ID:60HAO/620
ごめん。言い忘れてたけど、
俺は日本人で、
ソニア、サニャ、メルヴィナ、カミーユ、メフメット、カマルはボシュニャチでムスリム
ミルコはフルヴァツキでローマ・カトリック
ドラガンはスルツキでスルプスカ・プラボスラニナ
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- 酔った勢いで彼氏のハメ撮り許可してしまった
- 母親が妹に毎日暴力振るうんだが
- 保健所行って検査してもらったらエイズだったんだが
- 輪姦された過去持ちだけど興味ある人いる?
- また親がどっか行った
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