三十路の喪女に彼氏ができたときのお話
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170 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:07:49.20 ID:LZSY7jKs.net
M君の顔から、すーっと表情が消えた。
わかってもらえるかな? それまでも無表情ではあったんだけど、なんていうか、無表情って表情まで消えた感じだった。
正直言って、怖かった。私、いまM君の地雷踏み抜いたんだってわかった。
「そうだね、最初に言っておいたよね、俺はこういうことするって。でも、それでもいいって言ったのは、喪子だよね?」
ん?どこかで聞いたな、このセリフ。
…………あー。
M君、それは言ったら駄目だよ。それを言ったら、おしまいになっちゃうよ…
171 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:08:15.29 ID:LZSY7jKs.net
「…よし!それじゃあ私、帰るわ!」
それ以外、なんにも思いつかなかった。
「そうだよ、私あのとき言ったもんね、これは私の選択だって。だからM君は、なんにも悪くないもんね!」
こういうのも売り言葉に買い言葉って言うのかな。
私は とにかくその場から離れたくてしかたなかった。初めて見るM君の冷たい態度が怖かったし、悲しかったし
それに最初の話からすれば、いま彼は、私を憎悪してるんだから。
……………どうして私が憎悪されなくちゃならないのかなあ……?
172 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:08:43.29 ID:LZSY7jKs.net
家に帰ると、母から「あれ、早かったね」とかなんとか声をかけられた。
その瞬間、私の涙腺は信じられないほど大爆発した。
「なに!?どうしたの!」
「ぎゃーす!ぎゃーす!」
「なにがあったの!?どうしたの!?」
「ぎゃーす!ぎゃーす!」
「………あーあーまったく…そんな子どものときみたいな顔して泣いてー」
何十年かぶりで母に抱きしめられた。
173 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:09:09.84 ID:LZSY7jKs.net
「おがあざん!ぐやじいよー!!!」
「うんうん、付き合ってれば色々あるよねえ」
「でも、もうだめだー!おわりだー!!!」
「うんうん、人の心は難しいよねえ。
でもお母さんは知ってるよ、喪子はとっても頑張ってたよ。
M君と付き合ってから、喪子はうんときれいになったよ」
三十女が、母親にしがみついて泣いた。
もうグロ注意って感じ。ほんとごめんなさい。
しかも一部親バカ発言も書いた。ほんとごめんなさい。
でも、母親って本当に偉大だよね。
そうされてると、たいしたこと言われたわけでもないのに落ち着いちゃうんだ。
さすがお母さん、私を産んだ人。
そしてM君は、この安心感を知らずに生きてきたんだなあ…。
174 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:09:47.17 ID:LZSY7jKs.net
O君は、電話口で声を詰まらせている私を、また家に呼んでくれた。
私は二人に謝った。
せっかくあんなにアドバイスもらったのに、なにもできませんでした。ごめんなさい…
「そんなことがあったんですかー。でもそれ、喪子さんは何にも悪くないですよねえ」
「そ、そうでしょうか…」
「喪子さん、あんなに気をつけてたのにMさんに乗せられちゃいましたね。すごい、感心しちゃう。あざやかだなあ」
「そんなところに感心しないでくださいよお。私は これまでの彼女と違って、いろんなこと知ってたはずなのに…一年のジンクス、破れなかったなあ…」
175 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:10:11.16 ID:LZSY7jKs.net
「やっぱり別れるんだ?」
O君の声が、心なしか沈んでいる。
「だって、別れるしかないもん…」
「でも喧嘩して仲直りするって、男女の付き合いの基本じゃないか」
「だけど、普通の喧嘩じゃないんだよ?私、いまM君から憎悪されてるんだから…」
「今回、あいつは自覚的に変わろうとしてたわけだし いまごろ、やっちまった!ってなってるんじゃないかね?」
「でも、別れることで彼の不安は解消されるんでしょ?だったら私、M君のために別れるよ……」
176 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:10:47.31 ID:LZSY7jKs.net
「喪子さん!」
Sさんが、強い口調になった。
「別れるのなら、Mさんのためじゃなくて、自分のためになさい!」
「ふお!?」
「Mさんは、いつものMさんのセオリーどおりに動いています。でも喪子さんが、それにあわせなきゃならない決まりなんてありません。
別れるなら別れるで、喪子さん自身が納得できる理由で別れればいいんです。
納得できない消化不良のまま別れてしまうと、その消化不良を解消しようとして他の人と同じような恋愛を繰り返すことになっちゃいますよ?」
「だ、だめんずうぉーかー…」
「そういうことです。喪子さんが、あんな顔だけの屁理屈男、もういいやってのならいいんですけど」
うわあ…Sさんにかかるとひどい言われようだな、M君。
177 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:11:13.35 ID:LZSY7jKs.net
「………私、本当はこのままM君と別れたくなんかないです。
悲しいし悔しいし、何より納得いかない…。どうして私が憎悪されなきゃならないの?
別れるなら別れるで、こんな一方的な形じゃなくてちゃんと話し合って、二人で決めたいんです」
「だったら、その気持ちをMさんにぶつけてみたら?」
「でも…………怖いんです。私、憎悪されちゃってるわけだし… あんな冷たいM君には、もう会いたくないんです…」
「あー、それ…。普段穏やかな人が急に機嫌悪くなったら誰だってビビって、自分が悪いんだって思っちゃいますよねー」
「はい…」
「そうやって自分を悪者にしておけば相手がどんなに理不尽でも、立ち向かわなくて済みますもんねー」
「あああああ………はい…」
178 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:11:44.77 ID:LZSY7jKs.net
「あのね、ずっとそうやって逃げ続けてきたわけですよ、Mさんも」
「………あ〜。」
「親は悪くない。自分が悪い。そういうことにしておきたいんです。 だって、親が悪いと気づいてしまうことは親が自分を愛していないと気づいてしまうことになるから」
グサッときた。ああ…。
言い換えれば、私がM君が悪いと気づいてしまうことはM君が私を愛していないと気づいてしまうことになるのか…。
察してくれたのか、Sさんはちょっと優しい声になった。
「喪子さんに変わりたいと言ったMさんの気持ちは、嘘じゃないでしょう。
だけど、今回彼は、変わらないことを選んだ。ただそれだけの話なんです。
だったら喪子さんだって、どうするかは自分で選んでいい。Mさん基準で行動する必要は どこにもないですよ」
179 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:12:36.40 ID:LZSY7jKs.net
その言葉ではっとした。
そうだ。私はいつも、自分がM君に合わせるべきなんだと、どこかで思ってた。だってM君は不幸な生い立ちなんだから。
だから私が我慢しなくちゃって、ずっと思ってた。
でもそれって、M君を見下してることにならないか………? 私はM君が可哀想だから好きになったんじゃない。
彼にはいいとこがいっぱいあって、私はそこを好きになったんだ。
その気持ちこそが私の原動力で、一番最初は生い立ちなんて関係なかったはず。
言いたいことは言っちゃわなきゃ気が済まないはずなのに いつの間にか、私は自分の気持ちを どこかに置き去りにして、自分を誤魔化していたんだ。
M君のやり方に、いつの間にか倣っていた。
よし、戻ろう。
こんなの私じゃないや。本来の私に戻ろう。
初めのころの目線の高さで、もう一度M君に向き合おう。もう逃げないで全力でM君にぶつかろう。
もしこれで最後になっても、思い残すことのないように。
180 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:13:05.70 ID:LZSY7jKs.net
きちんと話し合おうよと、メールでM君を呼び出した。
どこで会うかは結構悩んだ。Sさんからさりげなく「できれば人の多い所がいいですよ」と忠告されていた。
それだけしか言われなかったけど、どういう意味かはわかった。だからM君の部屋じゃだめだ。
かと言って、ファミレスやカフェでしたい話の内容じゃないし。でも初の私の部屋で、別れ話するんじゃ私的にヘビーすぎる…
悩んだすえ、カラオケボックスを利用することにした。個室だけど、外に出れば人はたくさんいる。
当日、M君を奥にして、私は入り口に近い方の席に座った。
そんなことを考えなくちゃならないのは悲しかったけど でもつまり、そういうことなのだと痛感させられた。
まあ結果的には杞憂に終わったんだけど。
181 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:13:29.05 ID:LZSY7jKs.net
その日のM君は、なんちゅーか影が薄かった。ああ、この人はこんなに弱い人だったんだなあ。
自分のしたことで、こんなにダメージ受けてしまうなんて。
相変わらず無表情のM君に、私から切り出した。
「このあいだは ごめんね!カッとして、言いたいことばっかり言っちゃった。
だけど、今日も言いたいこと全部言いたくて呼んだんだ。
ムカつかせたらごめん。でも、言う。
私、こないだのM君の言葉が本心だとは思えないんだ」
「どうしてそう思うの?」
M君は私のほうを見ない。テーブルだけを見つめていた。
ものすごいしゃべりにくくて、気持ちが萎えてくる。 これはいかーん!と思って、私は彼の手を見つめてしゃべることにした。
指だけが、叱られてる子どもみたいにそわそわ動いてたからね。
183 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:15:09.72 ID:LZSY7jKs.net
「だってM君、私と付き合うときに、自分を変えたいって言ったじゃない。
私には あのときのM君が嘘をついてたとは思えないんだよ。
私、私を理由にして別れようとする、こないだのM君よりも
自分自身を理由にして、付き合いたいって言ってくれたM君のほうが信じられるんだ」
「言ったね、そんなこと。でも、どっちの俺も俺だよ?」
「わかってるよ。だから困るんじゃないか。
私、べつにM君と別れたくなくて こんなこと言ってるわけじゃないんだよ。
今日で おしまいになる覚悟はちゃんとできてる。
だけどその前に、私はM君の本当の気持ちをちゃんと知りたいんだ」
「俺の気持ちは、こないだ言ったよね?」
「私のために別れるってやつ?
私、あんなのじゃ全然納得できないよ。 私が知りたいのはもっと単純なことなんだよ。
M君が、いま、私を好きなのか嫌いなのか。それだけ。
あれから散々考えたけど、私は やっぱりM君のこと大好きだよ」
いまさらですが。私はそれまで、一度もM君から好きだと言われたことがありませんでした。
それに気づいたときはキツかったですわー。
本当に、ずーっと私の片思いだったんだなあ、と。
M君の顔から、すーっと表情が消えた。
わかってもらえるかな? それまでも無表情ではあったんだけど、なんていうか、無表情って表情まで消えた感じだった。
正直言って、怖かった。私、いまM君の地雷踏み抜いたんだってわかった。
「そうだね、最初に言っておいたよね、俺はこういうことするって。でも、それでもいいって言ったのは、喪子だよね?」
ん?どこかで聞いたな、このセリフ。
…………あー。
M君、それは言ったら駄目だよ。それを言ったら、おしまいになっちゃうよ…
171 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:08:15.29 ID:LZSY7jKs.net
「…よし!それじゃあ私、帰るわ!」
それ以外、なんにも思いつかなかった。
「そうだよ、私あのとき言ったもんね、これは私の選択だって。だからM君は、なんにも悪くないもんね!」
こういうのも売り言葉に買い言葉って言うのかな。
私は とにかくその場から離れたくてしかたなかった。初めて見るM君の冷たい態度が怖かったし、悲しかったし
それに最初の話からすれば、いま彼は、私を憎悪してるんだから。
……………どうして私が憎悪されなくちゃならないのかなあ……?
172 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:08:43.29 ID:LZSY7jKs.net
家に帰ると、母から「あれ、早かったね」とかなんとか声をかけられた。
その瞬間、私の涙腺は信じられないほど大爆発した。
「なに!?どうしたの!」
「ぎゃーす!ぎゃーす!」
「なにがあったの!?どうしたの!?」
「ぎゃーす!ぎゃーす!」
「………あーあーまったく…そんな子どものときみたいな顔して泣いてー」
何十年かぶりで母に抱きしめられた。
173 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:09:09.84 ID:LZSY7jKs.net
「おがあざん!ぐやじいよー!!!」
「うんうん、付き合ってれば色々あるよねえ」
「でも、もうだめだー!おわりだー!!!」
「うんうん、人の心は難しいよねえ。
でもお母さんは知ってるよ、喪子はとっても頑張ってたよ。
M君と付き合ってから、喪子はうんときれいになったよ」
三十女が、母親にしがみついて泣いた。
もうグロ注意って感じ。ほんとごめんなさい。
しかも一部親バカ発言も書いた。ほんとごめんなさい。
でも、母親って本当に偉大だよね。
そうされてると、たいしたこと言われたわけでもないのに落ち着いちゃうんだ。
さすがお母さん、私を産んだ人。
そしてM君は、この安心感を知らずに生きてきたんだなあ…。
174 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:09:47.17 ID:LZSY7jKs.net
O君は、電話口で声を詰まらせている私を、また家に呼んでくれた。
私は二人に謝った。
せっかくあんなにアドバイスもらったのに、なにもできませんでした。ごめんなさい…
「そんなことがあったんですかー。でもそれ、喪子さんは何にも悪くないですよねえ」
「そ、そうでしょうか…」
「喪子さん、あんなに気をつけてたのにMさんに乗せられちゃいましたね。すごい、感心しちゃう。あざやかだなあ」
「そんなところに感心しないでくださいよお。私は これまでの彼女と違って、いろんなこと知ってたはずなのに…一年のジンクス、破れなかったなあ…」
175 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:10:11.16 ID:LZSY7jKs.net
「やっぱり別れるんだ?」
O君の声が、心なしか沈んでいる。
「だって、別れるしかないもん…」
「でも喧嘩して仲直りするって、男女の付き合いの基本じゃないか」
「だけど、普通の喧嘩じゃないんだよ?私、いまM君から憎悪されてるんだから…」
「今回、あいつは自覚的に変わろうとしてたわけだし いまごろ、やっちまった!ってなってるんじゃないかね?」
「でも、別れることで彼の不安は解消されるんでしょ?だったら私、M君のために別れるよ……」
176 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:10:47.31 ID:LZSY7jKs.net
「喪子さん!」
Sさんが、強い口調になった。
「別れるのなら、Mさんのためじゃなくて、自分のためになさい!」
「ふお!?」
「Mさんは、いつものMさんのセオリーどおりに動いています。でも喪子さんが、それにあわせなきゃならない決まりなんてありません。
別れるなら別れるで、喪子さん自身が納得できる理由で別れればいいんです。
納得できない消化不良のまま別れてしまうと、その消化不良を解消しようとして他の人と同じような恋愛を繰り返すことになっちゃいますよ?」
「だ、だめんずうぉーかー…」
「そういうことです。喪子さんが、あんな顔だけの屁理屈男、もういいやってのならいいんですけど」
うわあ…Sさんにかかるとひどい言われようだな、M君。
177 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:11:13.35 ID:LZSY7jKs.net
「………私、本当はこのままM君と別れたくなんかないです。
悲しいし悔しいし、何より納得いかない…。どうして私が憎悪されなきゃならないの?
別れるなら別れるで、こんな一方的な形じゃなくてちゃんと話し合って、二人で決めたいんです」
「だったら、その気持ちをMさんにぶつけてみたら?」
「でも…………怖いんです。私、憎悪されちゃってるわけだし… あんな冷たいM君には、もう会いたくないんです…」
「あー、それ…。普段穏やかな人が急に機嫌悪くなったら誰だってビビって、自分が悪いんだって思っちゃいますよねー」
「はい…」
「そうやって自分を悪者にしておけば相手がどんなに理不尽でも、立ち向かわなくて済みますもんねー」
「あああああ………はい…」
178 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:11:44.77 ID:LZSY7jKs.net
「あのね、ずっとそうやって逃げ続けてきたわけですよ、Mさんも」
「………あ〜。」
「親は悪くない。自分が悪い。そういうことにしておきたいんです。 だって、親が悪いと気づいてしまうことは親が自分を愛していないと気づいてしまうことになるから」
グサッときた。ああ…。
言い換えれば、私がM君が悪いと気づいてしまうことはM君が私を愛していないと気づいてしまうことになるのか…。
察してくれたのか、Sさんはちょっと優しい声になった。
「喪子さんに変わりたいと言ったMさんの気持ちは、嘘じゃないでしょう。
だけど、今回彼は、変わらないことを選んだ。ただそれだけの話なんです。
だったら喪子さんだって、どうするかは自分で選んでいい。Mさん基準で行動する必要は どこにもないですよ」
179 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:12:36.40 ID:LZSY7jKs.net
その言葉ではっとした。
そうだ。私はいつも、自分がM君に合わせるべきなんだと、どこかで思ってた。だってM君は不幸な生い立ちなんだから。
だから私が我慢しなくちゃって、ずっと思ってた。
でもそれって、M君を見下してることにならないか………? 私はM君が可哀想だから好きになったんじゃない。
彼にはいいとこがいっぱいあって、私はそこを好きになったんだ。
その気持ちこそが私の原動力で、一番最初は生い立ちなんて関係なかったはず。
言いたいことは言っちゃわなきゃ気が済まないはずなのに いつの間にか、私は自分の気持ちを どこかに置き去りにして、自分を誤魔化していたんだ。
M君のやり方に、いつの間にか倣っていた。
よし、戻ろう。
こんなの私じゃないや。本来の私に戻ろう。
初めのころの目線の高さで、もう一度M君に向き合おう。もう逃げないで全力でM君にぶつかろう。
もしこれで最後になっても、思い残すことのないように。
180 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:13:05.70 ID:LZSY7jKs.net
きちんと話し合おうよと、メールでM君を呼び出した。
どこで会うかは結構悩んだ。Sさんからさりげなく「できれば人の多い所がいいですよ」と忠告されていた。
それだけしか言われなかったけど、どういう意味かはわかった。だからM君の部屋じゃだめだ。
かと言って、ファミレスやカフェでしたい話の内容じゃないし。でも初の私の部屋で、別れ話するんじゃ私的にヘビーすぎる…
悩んだすえ、カラオケボックスを利用することにした。個室だけど、外に出れば人はたくさんいる。
当日、M君を奥にして、私は入り口に近い方の席に座った。
そんなことを考えなくちゃならないのは悲しかったけど でもつまり、そういうことなのだと痛感させられた。
まあ結果的には杞憂に終わったんだけど。
181 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:13:29.05 ID:LZSY7jKs.net
その日のM君は、なんちゅーか影が薄かった。ああ、この人はこんなに弱い人だったんだなあ。
自分のしたことで、こんなにダメージ受けてしまうなんて。
相変わらず無表情のM君に、私から切り出した。
「このあいだは ごめんね!カッとして、言いたいことばっかり言っちゃった。
だけど、今日も言いたいこと全部言いたくて呼んだんだ。
ムカつかせたらごめん。でも、言う。
私、こないだのM君の言葉が本心だとは思えないんだ」
「どうしてそう思うの?」
M君は私のほうを見ない。テーブルだけを見つめていた。
ものすごいしゃべりにくくて、気持ちが萎えてくる。 これはいかーん!と思って、私は彼の手を見つめてしゃべることにした。
指だけが、叱られてる子どもみたいにそわそわ動いてたからね。
183 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 21:15:09.72 ID:LZSY7jKs.net
「だってM君、私と付き合うときに、自分を変えたいって言ったじゃない。
私には あのときのM君が嘘をついてたとは思えないんだよ。
私、私を理由にして別れようとする、こないだのM君よりも
自分自身を理由にして、付き合いたいって言ってくれたM君のほうが信じられるんだ」
「言ったね、そんなこと。でも、どっちの俺も俺だよ?」
「わかってるよ。だから困るんじゃないか。
私、べつにM君と別れたくなくて こんなこと言ってるわけじゃないんだよ。
今日で おしまいになる覚悟はちゃんとできてる。
だけどその前に、私はM君の本当の気持ちをちゃんと知りたいんだ」
「俺の気持ちは、こないだ言ったよね?」
「私のために別れるってやつ?
私、あんなのじゃ全然納得できないよ。 私が知りたいのはもっと単純なことなんだよ。
M君が、いま、私を好きなのか嫌いなのか。それだけ。
あれから散々考えたけど、私は やっぱりM君のこと大好きだよ」
いまさらですが。私はそれまで、一度もM君から好きだと言われたことがありませんでした。
それに気づいたときはキツかったですわー。
本当に、ずーっと私の片思いだったんだなあ、と。
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