変わり果ててしまった妻
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「どういうつもり!早く出て行って!」
「洗ってやる!俺が洗ってやる!」
私は嫌がる妻の腕を痕が残るほど強く掴み、身体が赤くなるほど強く擦った。
「やめて!私に触らないで!」
私の目から涙が毀れたが、妻もまた涙を流していた。
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妻は今の会社に5年前から勤め出したが、娘がまだ小学生だった事から最初は4時までのパートだった。
しかし、下の娘が中学に上がった2年前、運良く正社員として採用してもらう。
私は今まで、それは妻の真面目な勤務態度が認められたからだと喜んでいたが、今回の事で少し違うのではないかと思えてきた。
妻は社長の青山に気に入られて、正社員になれたのではないかと。
私は直接会った事はないが、青山の事は妻の話によく出ていた。時々仕入先などに付き合わされている事も知っている。
パートを合わせても社員20人ほどの小さな会社で、いくら仕事だと言っても社長が連れ回すのはおかしいと思った事もあり、二人の仲を嫉妬した事もあったが、今までの妻は何でも私に話してくれて、仕事以外の付き合いは無い事が分かっていた。
仮に青山に誘われたとしても、妻に限って誘いに乗ることなど無いと確信していた。
何より妻は私を愛してくれていて、私を裏切る事などあり得ないと思っていたが、その妻が私を裏切って青山に抱かれている。
いったい何があったのだ。
私は青山との関係を問い質したかったが、今の妻が素直に認める事は考えられず、下手をすれば逆に私の女性関係を責められて、罵倒し合って更に関係が拗れるだけだろう。
言い逃れ出来ない証拠を得たいと思った私は、あえて封筒に書かれていた、私を調べた興信所に行ってみた。
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「誰に依頼されて調べたかは言えません」
「言えないと言う事は、頼みに来たのは妻ではないのですね?青山という男ではありませんか?」
見たところ50歳前後の、ここの所長だと名乗る男は困った顔をした。
「ご主人を調べた経緯は話せませんが、仕事ですから奥様の調査は させて頂きます」
調査費用の事もあり、毎日のように会っているので、3日も調べてもらえば十分だと思って依頼すると、やはり妻は青山と二人だけで会っていた。
最初の日は帰って来たのが午前様だったので、青山と会っているのは分かっていたが、報告書を見るとやはり青山と会って食事をして、その後ラブホテルに行っている。
次の日は早く帰っていて何事も無く、最後の日も早く帰ってきて夕食の支度をしていたので安心していたが、この日の妻は午前中に会社を出て仕入先に出向き、昼に青山と落ち合って食事をした後、有ろう事か昼間から郊外のラブホテルに入っている。
それも4時間も。
「これはどうなっているのですか?」
所長は不思議そうな顔をする。
「何がです?」
「本当は話せないのですが、青山さんは奥様の従兄だと言って依頼に来られました。
ご主人が浮気している様なので、従妹が可哀想で仕方ないと言って。
しかし その青山さんと奥様が・・・・・・」
私は事の経緯を、最初から全て話した。
「ご主人と木下さんが浮気?私どもの報告書は見られました?」
「いや。写真だけで、報告書は持っていなかった」
「ゴミ置き場で会われた時も、他人行儀だったと聞いています。
出張の時も、ロービーでの会話から偶然会ったのは明らかでしたし、居酒屋から帰られてから彼女の部屋におられたのは15分ほどだったので、今回の調査では不貞行為は確認出来なかったと書きました」
青山は妻に写真だけを渡し、いかにも私が浮気しているかのように説明したのだろう。
「今夜この証拠を突きつけて、妻を問い質してみます」
しかし、所長は腕を組んで頭を傾げる。
「それはどうですかね。奥様は完全にご主人を疑っておられる。
あなたも浮気しているのに、私も浮気して何が悪いと開き直る確率が高いのでは?
自分の証拠を突きつけられて逃げ場を失い、どうにも引き返せなくなって、このまま離婚を主張する事も考えられます。
最悪、家を出て、男の所に行かれる事も」
所長の言っている意味も分かる。私の身の潔白を証明すると同時に、妻の浮気の証拠を突きつけなければ効果は無いかも知れない。
「それなら、私が浮気していなかった事を証言して下さい」
「いつでも証言させて頂きます。
しかし、そのような性格の奥様が青山と関係をもったのは、余程の事だと思うのです。果たして信用してくれるでしょうか。
気持ちも青山にいっているとすれば、困ったご主人が私どもに泣きついて、嘘の証言をさせていると思うかも知れません」
しかし、私には時間が無い。その間にも、妻が青山に抱かれるのは我慢出来ないのだ。
「木下恵理さんの証言が得られそうもないのなら、青山を調べてみるのも一つの手かと。実は奥様と昼間ホテルに入った日の夜、青山は他の女性と会っています」
「誰と会っていたのですか!」
「それは分かりません。それは調査外の事でしたから」
これは、自分達の仕事を得るための誘導かとも思ったが、所長の顔を見ると、真剣に心配してくれているように感じた。
「柴田様ご夫婦の関係がこうなったのも、私どもに責任が無いとも言えませんので、もしも依頼して頂けるのであれば、今回は特別に格安で調査させて頂きます」
青山に他に女がいる事が分かれば、私との関係は別にしても、青山に抱かれる事だけは やめてくれるかも知れない。
今の妻は、私よりも青山を信用しているように思えるので、上手くいけば、青山を信用するのをやめて、私を信用してくれるようになるかも知れない。
私は早速、青山の身辺調査を依頼した。
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興信所からは何の連絡もなく一週間が経ち、私は もがき苦しんでいた。
妻は土日は家にいたが、他の5日の内2日も帰りが遅かった。後の3日も、昼間ホテルに行っているかも知れない。
妻がどんどん離れていく。
出張から帰って一ヶ月は経つが、この間に妻は何回抱かれたのだろう。
昼間もホテルに行けるとすれば、もしかすると、妻の帰りが遅くなってからの関係ではなくて、様子がおかしくなった二ヶ月前から。もっと悪く考えると、正社員にしてもらった二年前から。
不倫は普通の関係よりも燃えると聞く。二年も前からだとすると、妻は既に羞恥心も薄れ、青山の前では完全な牝になってしまっていて、本能に任せた激しいセックスをしているかも知れない。
私にも見せた事のないような、卑猥な姿を青山には見せているのか。
いつまでも羞恥心を忘れずに、恥ずかしがって私の性器を口でしたがらない妻。
その妻が青山の性器を、アイスキャンディーでも舐めるかのように。
どんなに感じていても、恥ずかしくて自分からは挿入を求めた事がなかった妻。
その妻が、青山には、甘えた声で挿入を、おねだりしているかも知れない。
そんな私の苦しみをあざ笑うかのように、その日、妻が帰って来たのは午前1時を過ぎていた。
「話があるから、寝室まで来い」
妻は私が青山との関係を知ったと悟ったのか、少し震えながら私の後をついてきた。
「今日も青山に抱かれてきたのか!俺は全て知っているんだぞ!」
私は調査結果が出るのを待てなかった。既に我慢の限界を超えていた。
「私が誰と会っていようと、あなたには関係無いでしょ!」
妻の目に涙が溜まる。
「俺達は まだ夫婦だ!」
寂しかった。こんな妻を見ているのが堪えられない。気が付くと私は妻を押し倒し、妻の服を剥ぎ取ろうとしていた。
「やめて!私はもう、あなたの妻ではないの!」
「違う!俺達は夫婦だ!」
妻はスカートを脱がされないように必死で抑える。
私は脱がすのを諦めて、不意を突いて一気に捲り上げる。
すると そこに現れたのは、目を覆いたくなるような真っ赤なパンティーだった。
そのデザインは、42歳の妻には およそ似合わないが、それが返って卑猥に見える。
妻は痩せているほうだと思うが、それでも無駄な肉が付き始めていた。
その赤く小さなパンティーは、その柔らかな肉に卑猥に食い込む。
私はこのような格好をしている妻が惨めに思えた。
妻が進んで このような下着を身につける事は考えられず、青山に無理やり着けさせられている事は明らかだったから。
そんなに青山が好きなのか。このような、娼婦のような卑猥な格好をさせられても、そこまでして青山に抱いて欲しいのか。
「こんな下着を穿きやがって!」
「何を穿こうと、私の勝手でしょ!」
それを引き千切るように荒々しく剥ぎ取ると、妻のそこは余程、長い時間 青山の性器を咥え込んでいたのか、暴れて脚を開くたびに口を開く。
「壊してやる!」
妻の陰毛を掴んで毟り取ろうとすると、妻は大きな声で泣き出したので、子供達には聞かれたくない私は、剥ぎ取ったパンティーを泣き叫ぶ妻の口に詰める。
妻を無茶苦茶にしたくて。妻の身体をボロボロにしたくて。
濡れてもいない妻の性器に無理やり突っ込んで、激しく突いて壊してやりたい衝動に駆られたが、情けない事に私の性器は反応しない。
それで指を3本束ねて捻じ込んで、中を激しく掻き回してやったが、激しくすればするほど虚しいだけだった。
「私達は・・・もう終わりね」
どうしてこうなったのか。
2ヶ月ほど前までは、何処の夫婦にも負けないような仲の良い夫婦だった。
「離婚してやる。ただし正式に離婚が成立するまで青山とは会うな」
「会うなと言われても、会社で会ってしまうわ」
「個人的に、二人だけでは会うなと言っているんだ!」
「それなら、あなたも彼女とは会わないで!」
「彼女とは何も無い」
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私は翌日妻の会社に乗り込んだが、所長に言われていたので他の社員の前では何も言わなかった。
おそらく、妻に不倫された夫は、私のような行動をとってしまう場合が多いのだろう。
所長は調査結果が出るまで我慢しろと言いながらも、名誉毀損になるから、他の人間がいる前で罵倒するなと注意してくれた。
逆に不利になるから、絶対に暴力だけは振るうなときつく注意してくれた。早まってそのような事をすれば、相手の思う壺だと。怒りに任せて行動すれば、返って惨めになるだけだと。
「妻との事は分かっている。どのように責任をとるつもりだ」
お洒落なスーツを着こなした青山は、終始落ち着いていて、笑みを浮かべながら煙草を吸う余裕さえある。
「責任も何も、あなた達夫婦は終わっているのでしょ?ご主人の浮気で」
「終わってなどいない。それに俺は浮気などしていない」
「千里を初めて抱いたのは、ご主人が出張に行って浮気して帰った翌日。
その後は、週に3回は抱いてやっていたから、関係を持ったのは15回ぐらい。
一度ホテルに行くと私は、最低2回は出していたが、千里は逝き易いので、何回逝っていたかは不明。
特に避妊具などは使わず、いつも生で入れて最後は顔や腹に掛けて終わる。
私と千里がこうなったのは、千里から抱いて欲しいと誘ってきたからで、原因はご主人の浮気による夫婦関係の破綻。
離婚したら、千里の面倒を看ていく覚悟あり。ただし、結婚はしない。
以上。他に聞きたい事は?無ければ忙しいのでお引取り下さい」
話は青山のペースで進み、私は怒りだけで何の準備もなしに乗り込んだ事を後悔し始めていた。
私が腰を上げずに睨んでいると、青山は謝罪するどころか説教まで始める。
「ご主人の浮気で かなり悩んでいて、私が慰めてやらなければ千里はどうなっていたか。ご主人、浮気だけは駄目だ。浮気は人の心までをも壊してしまう」
盗人猛々しいとはこの事で、まるで反省の色は無い。
「浮気したのはお前達の方だろ!裁判ではっきりとさせてやる」
「分からない人だ。これでは千里が離婚したがっているのも分かる。
ご主人の浮気で夫婦が破綻してしまった後だから、私達の行為は不貞にはならない。それどころか、私は人助けをしていると思っている。
今の千里は私だけが心の支えだ。訴えたければ訴えなさい。笑われるのはご主人の方だから」
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