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変わり果ててしまった妻
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終わった後、妻は下着を着けながら戸惑っていた。

体中を這い回る青山の舌に嫌悪感を覚え、押さえつけられて無理やりされたというのに、訳が分からなくなるほど感じてしまった自分に戸惑った。

私にも聞かせた事のないような大きな声を出し、何回目かには、自ら挿入を ねだった自分に戸惑った。

自分が凄く淫乱な女に思えた。

しかし、そのような自分を認めてしまうと壊れてしまう。それで、これは先に裏切った私が悪いと自分を納得させる。必死に抵抗したが、無理やりされたのだと自分を納得させる。


しかし、青山は そのような言い訳を許さない。

妻と二人になる度に、その時の妻の反応を話して聞かせる。

抵抗したのは最初だけで、すぐに厭らしい声を上げていた事。自らも腰を使って喘いでいた事。

そして、青山に言われるまま、女性器や男性器の名称まで口にして、何度も挿入を ねだった事までも。


妻は青山を黙らせたかった。全てを知っている青山に、消えて無くなって欲しかった。

しかし、そのような事は出来るはずも無く、それで妻は青山が自分にとって特別の男だと思う事にしてしまう。

あのように感じてしまったのは、淫乱だからではなく、青山が特別な存在だったからだと。

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私は それを聞いても、これもまた言い訳の言い訳ではないのかと思った。

「今回また裏切った事について、妻は何か言っていましたか?」

「言い難いのですが、奥様は二人の男性に・・・・」

先生には全て話したつもりだったが、その事だけは話していなかった。隠そうと思っていた訳ではないが、あまりの事に話せなかった。

「すみません。その事は知っていますから続けて下さい」

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二人を同時に相手するなど、妻には信じられない世界だった。

それで激しく抵抗し、何度も逃げ出そうとするが男二人の力に勝てず、自ら服を脱いで裸体を見せてくれれば、今日は許してやると言われ、惨めな気持ちで涙を流しながらも従ってしまう。


しかし、それで許してもらえるはずもなく

「嫌だと言いながら、自分から服を脱いで誘っているぞ」

と二人に笑われながら、押さえつけられて嬲られ続ける。


そして、逆らう気力も無くなった頃、今中に抱えられて、大きく脚を開かされている姿や、今中と繋がって喘いでいる姿を、記念撮影だと言いながら、今中の携帯を手にした青山に撮られてしまう。

「写真で脅されたのでしょうか?」

「いいえ。直接は脅されてはいないと言っていました。しかし奥様は脅されていると感じていたようです」




今中は「あの夜を思い出して、毎日写真を見ながら自分でしている」とか「あの時は興奮していて覚えていないが、千里のはこんな厭らしい形をしていたんだ」とか言って、私のいない昼間に電話してきては、写真の存在をアピールしながら誘ってきた。

しかし、それでも断わり続けると、女将と関係を持った夜に私が留守なのを良い事に青山と二人で現れて、酔って意識の無い私と女将が裸で絡み合う画像を見せた。

私の不倫相手は恵理だと思っていたが、本当は女将の方だったと言いながら。

「あれは ご主人が罠に嵌められたのだと、本当は分かっていたと言っていました」

それを言われると私にも罪悪感が湧く。確かに彼らの企んだことかも知れないが、私は自分の意思で女将を抱いた。

酔い潰れている私を見て思い付いたのか、彼らが来た時には既に女将にされていたのかは分からないが、罠に嵌ったのではなくて自分の意思で小料理屋に行ったのだ。

女将とあのようになるとは夢にも思わなかったが、何かを期待して恵理のいる小料理屋に。


妻はずっと恐怖を感じていた。

今中が自棄になって、あの夜の写真を誰かに見せたらどうしようと。

脅すような事は はっきりとは言わなかったが

「母親のこんな姿を見たら、娘さん達は驚くだろうな」

などと言われると、今中の気分を損ねて娘に見せられたらどうしようと。

私に打ち明けようと考えた事もあったらしいが、二人の男のなぶり者になりながら、明らかに感じている姿を見られたくなかった。

その恐怖から逃げる為には、今中の誘いに乗るしかないのかと悩んでいた矢先、私と女将の関係を言われ、やはり私が裏切っていたと思い込む事で言いなりになってしまう。

しかし、それらも きっかけにはなったが、本当の理由は寂しかったからかも知れないと言っていたらしい。

青山によって更に開発されてしまった妻は、私とは以前の夫婦には戻れない寂しさから、何もかも忘れるぐらい無茶苦茶に抱いて欲しいと思ったのかも知れないと言っていたそうだ。

妻は自分が壊れてしまわないように、私に責められると あれは仕方がなかったと心の中で反発出来た。私ばかりが悪いのではないと、心の中で叫んでいた。

しかし、私に優しい言葉を掛けられた時、自分が凄く醜い女に思えてきた。

自分を偽っていただけで、全て浮気心から始まった事だと認めざるを得なくなる。

身体が男を求めてしまったのが最大の原因なのに、浮気がばれると 全てに勝手な理由をつけて逃れようとする醜い女。

そんな自分を認めた時、妻の心は壊れ始めた。


医者は そこまで言うと黙ってしまう。

「私を呼んだと言う事は、私に何をしろと?」

「奥様は自分を許せない気持ちと戦っていますが、おそらく許せずに一生自分を卑下して暮らすでしょう。しかし、本当に許して欲しい相手は、自分ではなくてご主人です」


しかし、私には良い返事が出来ない。

心の病も自業自得だと思う気持ちが無い訳ではなく、このまま妻を許す自信など無かった。


「離婚届も書いたと聞きました。

もうすぐ他人になる相手なんか、どうなっても良いと言われれば それも仕方ないでしょう。

しかし、今なら早く治すことができる。奥様一人の力では、治すことが出来ても時間が掛かります。

本来、私の立場からすれば、夫婦の問題には口出し出来ないのですが、お子さんの為にも・・・・・・ここは・・・」


子どもの事を言われると弱い。

このような事をしてしまった妻でも、子供達には掛け替えの無い母なのだ。


「離婚を思い止まって欲しいと言っているのではありません。

しかし、このまま別れて、後の事が気になりませんか?

20年近くも一緒にいたら、楽しい思い出も沢山あったのではないのですか?」


沢山あったどころか、今回の事が起こるまでは楽しい思い出ばかりだ。


「しかし、今回の事が大き過ぎて」


「確かに許される事ではありません。

私が同じ様な立場なら、この様なお願いは出来なかったかも知れない。

しかし、今回の事で、今までの全てを捨て去れますか?今までの事全てを消し去る事が出来ますか?

何も全面的に許してやって欲しいとは言いません。

何か罰を与えてもいい。いや、返って罰を与えた方が奥様のためには良いのかも知れない」


私は考えてみるとだけ言って医者をあとにした。

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確かに妻は、この二週間で かなりの回復を見せた。

薬が効いたのか、それとも誰にも明かせなかった胸の内を医師に聞いてもらった事で落ち着いたのか、または両方が良かったのかは分からないが、回復したのは表情にも表れていた。


しかし、私と二人だけで部屋にいると、暫らくすると二週間前の硬く無表情な妻に戻ってしまう。

妻の浮気は 心の浮気ではなくて、どちらかと言えば身体の浮気なのだ。

心まで奪われたのでなければ、子供達の事も考えて許すという人もいるだろう。

ここで妻を許せば、妻は完治するだろうと思った。ひとまず許した振りだけでもしようかとも思った。

しかし、身も心も という言葉があるように、仮に身体だけが裏切ったとしても、私には妻という存在の半分近くに裏切られた思いがある。

いや、それ自体も自分が小さな男に見えないように、自分自身に嘘を吐いていて、心の浮気なら 心が戻れば やり直せる気もするが、私を裏切って他の男を受け入れてしまった身体は、元には戻らないような気さえしている。

実際に そのような事は有り得ないのだが、他の男に広げられてしまった性器は、元のサイズには戻らないような感覚さえある。

「青山や今中のチンチンは気持ち良かったか?まだ二人のチンチンの感触を、千里の身体は覚えているのだろ?」

当然、妻は何も答えられない。



「また何かあったら、青山や今中に抱いて欲しいと思う気持ちがあるのか?」


妻は ただ激しく首を振る

「私は あなたが好き。あなたを愛しています」

「そんな事は聞いていない。また二人に抱かれる可能性が有るのか無いのか聞いているんだ」

「もうあなた以外には・・・・・・・・」

「正式に俺と離婚が成立したら どうだ?それでも奴らに抱かれる可能性は無いのだな。奴らではなくても、一生他の男に抱かれる事も無いと言えるか?」


無理な事を聞いているのは分かっていた。

離婚届を出してしまえば、妻は自由になれるのだ。

そうなれば、私は妻に何も言う権利は無くなる。

私には その事が とてつもなく寂しい。


「離婚届は書いたが、今の俺は何とか千里を許そうともがいている。

しかし、どうしても許せない。

何かペナルティーを与えて許そうと思っても、どのようなペナルティーを与えれば許せるのかも分からない。

子供達のために、このまま仮面夫婦で暮らせないことも無いが、そんな暮らしは絶対に嫌だ。

それなら このまま離婚届を提出した方がいい」


それには妻も頷いた。


「だから俺は自分に正直になろうと思う。下衆な男と思われてもいい。

俺は千里の全てが知りたい。千里と青山の行為。千里と今中との行為。

全てを知っても許せるのなら許したい。

千里が復縁を望んでいないのなら、それも仕方ないが」


妻は すぐには返事が出来無い。ただでさえ誰にも知られたくない行為を、一番知られたくない私に話す事など出来ないのだ。

「分かった。終わりにしよう」

私が立ち上がると初めて妻は必死で謝って、私の足に縋り付いて泣く。

「ごめんなさい。私は酷い女です。私は酷い妻です。取り返しのつかない事をしてしまいました。ごめんなさい。ごめんなさい」

「千里は俺の事を全て知りたいと思ったことはないか?」

「知りたい。自分が裏切っていながら、女将さんと何があったのか知りたかった。

恵理さんとは結局、何も無かったけれど、それでも居酒屋で何の話をしたのか。

部屋で飲みながら、何を話したのかまで全て知りたかった」


このような話を続ければ、また妻が二週間前に戻ってしまうかも知れないと思ったが、妻を許せる可能性があるとすれば、全てを知ってからで無いと無理だと思った。

許した振りならできるが、心底許す事のできる可能性があるとすれば、全てを知った上でも、許せなければ 心底許した事にはならないと思った。

「青山に会えば、奴は自慢するように全て話してくれるだろう。しかし俺は千里の口から聞きたい」

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結局、自分からは話せなかったが、それでも私の質問に答える形で話し出す。

初めて青山に抱かれた日、かなり抵抗はしたが、それは最初だけで、すぐに感じてしまって青山の背中に腕を回してしまった事。

青山に その時の様子を聞かされて、勝手な理由をつけて、また抱かれたが、本当は また味わってみたいという気が少しはあった事。

青山は異常に性欲が強く、毎日のように誘われるばかりか、昼間抱かれた日でも夜も誘われた事があった事。

得意先などに連れて行かれ、帰る車の中でも運転席の青山の性器を握らされたり、逆に青山に触られたりしていた事など。


妻は素直に答えたが、セックスの内容については話したがらない。

妻の精神状態を気にしながらも、私の知りたい気持ちは抑えが利かない。

「あとは青山に聞く」

「お願いです。彼とは もう会わないで」

「それなら千里が話すか?青山のチンチンは どうだった?俺のチンチンと比べて どうだった?」

終に聞いてしまった。このような事を聞くのは男として惨めなことだが、妻が他の男を求めた事で、男としてのプライドなど吹き飛んでいた。

「比べたことなど有りませんから・・・・・」

「比べる気がなくても違いは有るだろ。大きさとか太さとか」

私は合格発表を待つ受験生のように、息を殺して妻の返事を待っていた。

「少し大きかったです」

少しというのは、妻が私に気を使ったのだろう。少しぐらいの違いなら、同じぐらいだったと言うはずだ。

「太さは?色は?」

「少しだけ太くて・・・色は・・・真っ黒で・・・・・」

やはり妻の性器が広げられた感じがした。青山の長くて太い、真っ黒な性器が何度も何度も出入りし、妻の性器は その感触を覚えてしまった。

「今中のは!今中のチンチンは どうだった!」

私は何に拘っているのか。

「社長の程は・・・・・大きく無かったです」

私は少しほっとしたが、それは一瞬だけだった。

「ただ太さは・・・・今中さんの方が・・・・・」





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