逆転
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金を稼いで来るだけが男の仕事ではないと思っています。家庭を守っていると思っていたのは子供達の事であり、そこに妻の存在はなかった・・・・
夫婦の出来事に、どちらかが一方的に悪いなんてない事くらいは知っています。
そう思い、妻に視線を移すと、あんなに高飛車だと感じていた姿が、かよわく頼りなげにも映るのです。
その後、また男は再度妻を連れ出します。
あの食事後、いつもと変わらぬ態度の男からの誘いに妻の心は ときめきました。
この時は、確かに家族の事など気持ちの中になかったと言います。妻は1人の女になっていたのでしょう。忘れ掛けていた、あのときめきが帰ってきたのです。
仕事を言い訳に、私にまた嘘をついて出掛けます。
この時には少しは罪悪感が起きますが、女として見ない私を思うと それも薄れてゆきます。
しかし、この時の記憶は私にはありません。妻に無関心な私の姿が浮かび上がってしまいます。。
この時のデートで、男は牙を徐々に剥き出しにして行きます。
「雅子さんとのこんな時間は心が休まる。男は仕事ばかりじゃ駄目だな。
安心していれる人と こんな時間を持つのは明日からの活力になるものだ。
これからも付き合って欲しい。だけど、こんなに綺麗な奥さんを誘い出すのは旦那さんに悪いかな?」
男の言葉が、妻は正直嬉しかったと言いました。
暫らく仕事の話や、他愛のない会話の後に男は真剣な表情を装います。
「この前、話した僕が気になる人の話し。大して興味もないだろうから忘れたかな?
退屈だとは思うけど少しだけ聞いてくれないか。
困っているんだ。ますます心の中で大きくなって最近は夢にも出る」
妻は思い切って聞きます。
「夢にも出る人って誰ですか?私も知ってる人ですか?」
「知ってるさ。僕の前に居る人だよ。
僕には妻が居る。貴女にも旦那さんが居る。
こんな気持ちは許されないのは分かっているんだ。だけど どう仕様もない。
こんな事を言って申し訳ない。忘れてくれ」
妻は我を忘れます。もう1人の女でしかありません。
「・・・・私ですか?・・・私も部長にそう言って頂いて嬉しい・・」
こうなると男と女の行き着く所は決まったも同然でしょう。この日に早くも関係を結んでしまったそうです。男の牙が妻に突き刺さった夜でした。
男とのめくるめく情事の後、言い知れぬ罪悪感を感じましたが、それを自ら振り払います。
こうなったのは私が妻に無関心だったからだと、全て そのせいにしてしまいます。
この夜、恐る恐る帰宅した妻の目に映ったものは、遅い帰宅も気にせずに ぐっすりと眠る私の姿でした。
安堵感と同時に切ない悔しさが込み上げたと言います。自分に理解がないのではなく、関心も愛情もない夫。
その虚しさは憎しみにも似た感情となって態度で表します。
私への口の利き方が今迄以上にきつくなり、夜の夫婦生活も完全拒否です。
帰りが遅くなったり、平気で嘘を言い外出し、それが自分と正面から向き合ってくれる男への操と思い始めました。
家族への食事の用意も うっとうしくなり、男と逢瀬を繰り返したと言います。妻は男にのめり込んで行ったのです。
不倫相手とのセックスは、私とのおざなりなものではなく刺激的で、そんなところでも のめり込む理由となりました。
それはそうでしょう。私だって相手が変われば、普段とは違うセックスを楽しむでしょうから。
この男が もしも妻と一緒になったとし、何年かすると私と同じようなセックスしかしなくなるのではないのでしょうか?
不倫関係でいるうちは、いつもと違う自分を表現出来るのだと思います。その特殊な関係事態が刺激的なものなのですから。
そんな妻でも落ち込む気持ちになる事があるようです。それは子供達の顔を見た時ではなく、無関心な私の態度に接した時だと言いました。
「よく考えて見れば、貴方に求めていた事を、あの人が満たしてくれたので満足感があったのだと思う・・・
本当は貴方とあんな関係を築きたかったのに・・・・
女は本当に愛している人と一緒に居る時が1番幸せなのよ。
私には それが貴方だと分かっていたのに・・・・
私って駄目ね。どうしても貴方には素直になれなかった・・・・」
そんな妻の乾いた気持ちが、より男へと向かわせます。
私にそんな気持ちを知って欲しい妻は、不倫を働いている事を気付いて欲しいと思う気持ちと、そうなった時に起こるであろう現実に恐怖を感じていたそうです。
男から自分を取り戻して欲しい。それ、は私が妻を愛していると言う証になる。
もしも、そうしてくれるのなら、素直になって一生掛けて、私に尽くすつもりだったと言います。
反対に何も言われず放り出される恐怖感は大きなものでした。
気付いて守って欲しいけれど、反対の結果・・・どちらが自分に訪れるかは分かりません。
ましてや、自分の意志で選べるものではないのですから。
また男の立場も気に掛かります。何年も交際が続けば情が移らない訳はありません。
確かに妻は、男を気遣う気持ちも生まれていたのです。
「身体の関係って不思議なもの・・・・
彼は いつも優しく愛してくれたから、特別な感情も生まれてた・・・・
でも、私も貴方との生活を失いたくない・・・
だから、あの人にも家庭を壊しては欲しくなかった・・・
会社の立場も心配だった・・・・
でもね・・でも・・・
貴方かあの人かと言うと、私は躊躇なく貴方を選ぶ。
でも、心の何処かであの人ともと勝手な思いが・・・・」
これは妻の正直な気持ちでしょう。
何年にも及ぶ肉体関係。これで男に愛情が全くないと言うのなら、人間としても失格です。
そんな男と関係を続けられる人間は私は認めません。
この複雑な感情が、完全に大胆にはなり切れなく、勝手な行動にも言い訳を考えたと言います。
それでも、私への苛立ちが大きい時には、冷たい態度で無口になったそうです。
また逢うつどに愛された妻は、私には身体を許す気持ちになれなかった、いや私も求めなかったのです。
妻の気持ちも分からない訳ではありませんが、そんなものを認めたら、多くの主婦が不倫に走るはずです。
あ〜〜そうか。だから何処でも、こんな話題が溢れかえっているのか。嫌な時代ですね。こんな時代だから妻も流行りに乗ったのかな?
いやいや、そんなに私は物分りがよくはありません。此処で一歩も引く訳には行かないのです。
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「それでどうしたい?男を愛してしまったのなら、愛人にでもなるか?
俺と居るより その方が幸せになれるかも知れない。俺との生活はきっと切ないと思う。
そう言えば、お前達会社ではどうなりそうだ?
当てて遣ろうか?そうだな、男とお前の関係は社内で公然の秘密だった。みんな知っていたんだろう?
あの位の規模だ。気付かれない訳がない。
男は体裁上降格か?首にはならないな。
社長も知っていた以上、解雇は出来ないだろう。
お前は因果を含められて解雇だろう?」
私が言葉を挟みました。
「・・・・さすがね、大半の人は知っていました。
社長も専務も知っていたのに止めてはくれなかった・・・・
少し違うのは貴方の言う通り、私は自主退社の形で、専務の知り合いの会社に入れてくれるって・・・・
私の口から事実が漏れて、貴方が全てを知って、会社を訴えでもされたら困るからだと思う・・・・
私への口止め料だと思っている・・・・
離婚になっても、困らないように仕事を世話してくれたんでしょうね・・・・」
社長が手を出そうとした女を部長がものにした。お互い様だからノープロブレム。
専務とやらも止めさせはしない。何を考えているのか。
こんな事は、日常茶飯事な馬鹿会社なのでしょうか?
そう言えば以前、この会社は親族会社だと妻は言っていました。
たいして興味もないので、よく聞いてはいなかったのですが、確か社長の上に岸部が恐れる創業者の会長が居て、この人は、たまにしか出社しないそうですが、社長の父親で、専務は会長の弟だったと思います。
そんな、ぬるま湯的な会社に、少々仕事の出来る部長が居る。あの男は、社長親族からの信頼が厚い。そんなところでしょう。
先頭に立つ指導者に恵まれない社員は不幸です。こんなんじゃ、この会社は先細りだと思いますが自業自得ですよね。
「・・・私に迷いはありません。貴方が許してくれるなら、此処に居たい・・・・
仕事はしません・・・貴方と子供達の為に尽くします。
子供達にもちゃんと謝る・・・・許してくれるまで謝る・・・・
でも貴方が許してくれないなら、専務の紹介してくれた、会社に行きたいと思っています。
だって私も生活して行かなければならないもの・・・・」
妻は何を血迷っているのか。私は妻の言葉を脅迫だと受け取りました。
私が許せば元の妻に戻るが、許さないなら男との関係は絶たない。そんな意味に受け取られます。
彼女は私の出す結論をもう理解しているのでしょう。これだけ長い歳月を共にしたのですから、此方の性格は熟知していると思います。
1人で生きて行くのなら仕事は必要でしょう。年齢的に収入のある程度高い仕事に就くのは難しい。
専務の紹介した所で有れば、その辺は約束されているのだと思われます。
そうであるにしても、此処では言い方が違うのではないでしょうか?
その後は、何も決まっていないけれど、とことん私に許しを乞う。それが道筋だと私は思います。
予め線路を引き、こっちが駄目ならこっちに行こうなんて妻のした事を思えば言える内容ではないと感じます。
「そうか。お前はしっかりしてるな。俺が駄目なら あの男とは別れないと言ってるのか?そんな考えなら俺は お前を許せない」
「そっ、そんなつもりで言ったんじゃないの!」
「お前、両天秤に掛けてるな。
俺もこの年だ。気持ちが分からない事もないさ。
何年も関係の続いた男をすぐに忘れるなんて出来ないだろう。
だけどな、俺に許して貰いたいと思うなら全て忘れてからにしてくれ。幾らなんでも失礼だ。
さあ話しはその位でいいだろう。俺は寝るから出て行ってくれないか」
一旦、躊躇した妻は大胆な行動に出ます。
私の前で服を脱ぎ始めたのです。
その下からは このところ見る機会のなかった若い時のような張りは、失っても充分に白く綺麗な裸体が現れました。私には見せないで、あの男に見せていた汚れた裸体が。
「言い訳が通じなかったら今度は色仕掛けか?」
そんな言葉を妻に投げ掛けましたが、あの男にどんな事をし、どんな事をされたのか興味が湧きます。男って生き物も どう仕様もないなぁ。
妻の身体から視線を外せないでいるのを、いい事に、ベッドの中に入ろうとします。
私とて男ですから暫らくぶりの妻の身体に息子が反応してしまうのは しょうがない事でしょう。
寝取られ趣味はないつもりですが、あの男にどう抱かれたのか、また妻は、それをどう受けて立ったのか興味が湧くのです。
そんな気持ちが前面に立ち1度は その気になった私でしたが、此処で負けては妻の思い通りですから精一杯の抵抗をしましょう。
「止めてくれないか。俺にそのつもりはないよ。
他の男に触りまくられたお前の身体をどうして俺が抱ける?
たとえ何回洗ったとしても全てが洗い落とされる訳じゃない。そんなの真っ平御免だ。
まして気持ちは あいつに残して来ているだろう?
嫌々抱かれるのは止せ。俺もお前も虚しくなるだけだろう。・・・
そんなお前を抱くくらいなら、愛もなく客に身体を預ける風俗の女の方がまだましだ。
頼むから此処から出て行ってくれないか。まだ話があるなら後で聞こう」
「・・・気持ちを残して来てるなんて・・・」
妻が悲しそうな表情を浮かべました。服をはおり出て行く後姿も寂しげでした。
今の行動は何を訴えようとしてなのだろう?
男を思い、私を思い・・・・あんなに悲しそうなのは何故なのでしょう?
どうしてこんな夫婦になってしまったのだろうか・・・
気の強い妻に嫌気がさして、私は離婚願望に取り付かれていました。
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