戦い
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「はい。でも、私は自分の車で行っていたので行き帰りも別々で、他の社員も5人行っていました。あなたが疑うのは当然です。ごめんなさい。仕事以外、何も有りません。」
妻の会社へは電車を利用した方が便利ですが、メーカーへは車で行った方が早いので、妻の話は辻褄が合っています。
しかし、妻の力の無い話し方が気になりました。
「俺と別れる様な事はしていないだろうな?俺を犯罪者にしてしまうような事はしていないだろうな?信じていいのか?」
「・・・・・・はい。」
妻は、まだ少し身体がだるいと言って、寝室に行きました。
私には、もう1つ疑問に思っていた事が有りました。
昨夜帰って来てから、妻はシャワーを浴びるどころか、下着も穿き代えた様子が無いのです。
妻の性格からいって、少しでも動ければシャワーを浴びたがるはずです。それが出来なくても下着ぐらいは穿き代えるはずです。
何か秘密が有るような気がして、寝室に行き。
「急に美鈴のが見たくなった。下を脱いでくれ。」
「私、今日は。」
「分かっている。何もしない。見るだけだ。」
妻は、仕方なく、パジャマのズボンと一緒にパンティーも脱ぎました。
妻の足を開き、覗き込んでいると、この様な時でも私の物は、自然と元気になってきます。
変わった様子は有りませんでしたが、ただ、昨日出掛ける前にシャワーを浴びたとしても、もう24時間は経っています。
その前の夜だとしたら30時間以上です。そのわりに妻の匂いが少ない様に感じました。
次に、パジャマと一緒に脱いだパンティーを手にとって見ましたが、普段どおりの白い物で、特別セクシーな物では有りません。
ただこれも、長い時間穿いていたにしては、きれいだと思いました。
この様子を見ていた妻は、私がなぜこの様な事をしているのか分かり。
「あなた・・・・。私・・・・・・・。」
「どうした?」
「いいえ。疑われても仕方ないです。ごめんなさい。」
そう言う妻の目には涙が溜まっています。
この涙は、私を裏切っていて出てくる物か、私に疑われて、悲しくて出てくる物かは分かりません。
ただ妻が普通でない事は感じました。
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5月3日(月)
この日も妻は ほとんどベッドから出てきません。
「病院に連れて行こうか?」
「大丈夫です。ただの疲れだと思います。」
コンビニへ昼食の弁当を買いに行き、妻が眠っているといけないので、物音を立てない様に家に入り、そっと寝室のドアを開けると、妻は携帯で電話していました。
私に気付いて慌てた様子で。
「ではまた6日にメーカーの方に行きます。失礼します。」
妻の携帯を取り上げて調べると、掛かって来たのではなく、妻から野田に電話したものでした。
「どういう事だ?説明してくれ。」
「ごめんなさい。仕事が気になって。
あなたには言えませんでしたが、まだ終わって無かったので、昨日もみんなはメーカーに出向いているはずです。
私があまり疲れているようなので、私だけ休めと言われました。
私は行くつもりでしたが、とても行けそうも無くて。」
「どうして俺のいない時に電話するんだ?疚しくなければ俺がいてもいいだろ?」
「折角帰って来てくれたのに、私がこの状態で、その上 仕事の話だと気分を悪くすると思いました。相手が課長では尚更・・・・・・・。」
妻が言っている事は本当の話かもしれません。しかし、もうピエロになるのは御免です。何とか調べてみようと思いました。
妻の話が本当なら、それに越した事は無いのですから。
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5月6日(木)
今日、明日と仕事の為、昨夜赴任先に戻って来ました。
昨日戻る途中で、昨年お世話になった興信所へ電話して、今日から9日までの妻の行動を調べてもらう積もりでしたが、9日まで休みだとアナウンスが流れ、私の思惑が狂い、この様な気持ちのままでは仕事にならないので、明日午後から休みを取り、また帰る事にしました。
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5月7日(金)
昼過ぎに赴任先を発ち、家に着いたのが夕方の5時を過ぎていました。
妻の車は無く、帰りを待ちましたが、やはり8時を過ぎても帰ってきません。
色々考えている内に、帰ってからの妻の行動を知りたくなり、玄関の鍵を閉め、靴を隠し、家中の電気を消して私が帰っていることを悟られないようにして、真っ暗な中でソファーに寝転んでいると、妻と野田が裸で抱き合い、キスをしている姿が浮かんで来ます。
妻が大きなバイブを入れられて、腰を激しく前後させている姿が浮かんで来ます。
妻が野田の物を口に含んでいる姿が浮かんで来ます。
その様な事を考えていると、妻の車が戻って来た音が聞こえたので、慌てて2階に行き、階段を上り切った所で身を潜めて、下の様子を伺っていましたのですが、泥棒にでもなった気持ちで、見つからないか気が気ではなく、なぜか見つかった時の言い訳を考えている、情けない私がいます。
妻は、直接私達の寝室へ入っていった様子で、しばらく出て来ませんでした。
10分ほどして寝室のドアを閉める音がし、続いてバスルームのドアを開けた音がしたので、シャワーを浴びに行ったと思った私は、そっと階段を下りて寝室に入ると、
妻のベッドの上に置かれているバッグの下に、白い無地の封筒を見つけ、それを開けた瞬間、私は後頭部を鈍器で殴られた様な衝撃を受けました。
中身は、全て妻の全裸の写真で5枚有ります。
椅子に座り、手は後に、足は肘掛に開いた格好で縛られている物。
その妻の中心にバイブを入れられている物。
妻が男の物を口に含んでいる物。
妻が騎乗位になっている物。
その妻が男の上で達した瞬間であろう表情の物です。
写真の角度から最後の2枚も、妻と交わりながら男が撮ったもので有る事が分かります。
ベッドに並べた写真をみながら声も出せずにいると、髪をタオルで拭きながら入って来た妻は、私がいる事に驚き、すぐに並べられた写真に気付き。
「イヤー。見ないで。イヤー。」
タオルを捨ててベッドに飛び乗り、写真を鷲掴みにすると背を丸めて泣き出しました。
私は、無言で部屋を出て気を静めようとしましたが、その時は頭が混乱していて、怒りよりも失望感の方が強く、1時間ほどして寝室を出て来た妻に、
「終わってしまった。」
「あなた。ごめんなさい。ごめんなさい。」
「謝らなくてもいい。もう俺達は終わったな。」
「イヤー。そんな事言わないで。イヤー。イヤー。」
私の足に縋り付いて泣いている妻を蹴飛ばし。
妻のパジャマと下着を剥ぎ取って裸にすると、妻は泣きじゃくりながら、下ではなく両方の乳房を隠しています。
その手を強引にどけて見ると、両方の乳房にキスマークがついていました。
いいえキスマークというより、わざと付ける為に強く吸ったらしく、青痣のようになっています。
これを見られるのが嫌で気分が悪い振りをして、私とセックスしないでいいようにしていたと悟り、ようやく怒りが込み上げ。
「今度は別れる事になると分かっていただろ?あんな写真まで撮られて。相手は野田だな?ただ別れるだけでは済まんぞ。」
「ごめんなさい。私、脅されて。去年撮られた写真で脅されて・・・・・・。私・・・・・。」
「もう言い訳はいい。もう誤魔化されないぞ。本当に脅されていたのなら、どうして俺に言わない。何でも話す約束だっただろ?」
「本当です。私の恥ずかしい写真を子供達に送ると言われ、無理やり。
そしてまた その度に写真を撮られて、きれいに撮れているだろうと言いながら渡され、それでまた次の関係を迫られました。
信じて。本当です。信じて。」
「そのキスマークは何だ?」
「もう俺以外とセックスはするなと言って・・・・・・。あなたとも出来ないようにしてやると言って・・・・・・・。もう俺だけの物になれと言って・・・・・・・・。」
妻は、狂った様に泣き出し、とても問い詰める事が出来る状態では有りませんでした。
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5月8日(土)
一晩中 妻の泣き声を聞いていましたが、朝方少し眠り、妻も泣きつかれて眠ってしまいました。
また妻の泣き声で起こされ、少し眠ったつもりが時計を見ると、もう午後の3時でした。
妻にシャワーを浴びて来る様に言い、シャワーを浴びて泣き止んだ妻に。
「本当に脅されたのか?無理やりされたのか?」
「本当です。4月の16日に会社で封筒を渡されました。
家に帰って開けてみると、去年撮られて、あなたに課長との関係が知られた時に、全て処分したと言っていた写真でした。
しばらくして電話が掛かり、懐かしい写真を見てくれたかと言うので、全て返してくれる様に頼んだら、今からアパートまで取りに来てくれと言われたので、夜1人では行けないと断ると、明日来てくれと言われました。
あなたは、もう来なくていいと言ってくれましたが、私は行くつもりだったので、明日は主人の所に行くのでそれも無理だと断ると、
課長は急に怒り出し、今まで私が聞いた事の無い様な口調になり、それなら何も知らない子供達の所へ送ってやる。
インターネットにも載せて日本中、世界中の人間に見せてやると言いました。
あなたに相談しようと考えましたが、やっと最近上手くいっていた関係を壊したくなかった。
一晩考え、隣の部屋には人がいるだろうし、何か有ったら大声を出せば何とかなるし、朝ならその様な気も起こらないのではないかと思いました。
何より、課長は、無理やりその様な事をする男では無いと思っていました。私が軽率でした。」
「野田のアパートに行ったんだな。それからどうした?」
「課長のアパートに着くと、課長は今までの紳士的な話し方に戻っていて、人に聞かれるから中に入る様に言われました。
私が、約束が違う、全て処分してくれたはずだと抗議すると、パソコンに取り込んだ物を処分するのを忘れていて、私の目の前で削除すると約束してくれ、パソコンのある奥の部屋に通されたのですが、
そこは寝室だったので入り口で躊躇していると、課長はパソコンの前に座り、私の写真を沢山画面に出して、
心配ないように自分で削除しなさいと言われたので、パソコンの前に座って全て削除しましたが、立ち上がったところをベッドに押し倒され、そして・・・・・・・・・。」
野田の顔が浮かび、頭の中で何かの線が、音を出して切れていくのを感じました。
「押し倒されてどうなった?抵抗しなかったのか?もう俺には何でも話す約束だろ?詳しく話せ。」
涙を流しながら話し出した、妻の話はこうでした。
「課長、止めて下さい。嫌です。大きな声を出します。」
「ああ、出してもいいぞ。その内、嫌でも大きな声を出させてやる。
ただ違う声だがな。残念ながらこのアパートはほとんどが1人者だ。
みんな休みの日は遊びに行っているのか、ほとんど誰もいない。
お隣さんは昨夜から留守のようだ。
例え誰かが気が付いたとしても、そういうプレーだと言えば、恥を掻くのは美鈴だ。」
そう言われましたが私が暴れて抵抗すると。
「大人しくしろ。写真を子供達に送って、母親がこんなに淫乱だと知られてもいいのか?」
「今、写真は全て削除しました。」
「ああ、あそこに入っていた分はな。もう1箇所他の所にも少しだけ保存して有る。」
「卑怯者。課長がそんな人だとは思いませんでした。何かしたら死にます。」
「死にたければそうしろ。
美鈴が死んだら俺の人生も終わったような物だ。
俺も一緒に死んでやる。そうなれば世間には、仲良く心中した事になる。
それに一緒に死ねば、あの世で一緒にいられるかも知れない。」
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