戦い
(8ページ目) 最初から読む >>
\ シェアする /
ただ、美鈴さんが自分から来てくれた時は、全てを投げ出す覚悟で受け入れる。
また固い絆で結ばれたのだろ?違うのか?
自信が無いなら辞めさせろ。そうやって疑いながら暮らせ。
その内 俺達みたいになるから。その方が好都合だ。
離婚してくれれば堂々と付き合える。」
これは、妻を辞めさせない為の、心理作戦だという事は分かっていました。
しかし、野田の言っている事は、全て間違いではありません。
これから妻と夫婦を続けていく為の良い試練で、これで妻に何も無ければ、また元の関係に戻れる気がします。
それに、関わらない方が良いと思っていても、これだけ言われて逃げる事は負け犬のような気がし、
婚姻届1枚だけで繋がっていると思われる事にも我慢出来なかったので、彼の作戦にあえて乗る事にしました。
「お前の言う通りかも知れないな。もう妻は、お前と付き合う事は無いから、会社を辞めさせる事は無いな。目の前にいながら、どうにも成らない苦しみを精々味わえ。」
野田に対して強がりを言いましたが、今回の件で、私に見せた顔と妻に見せた顔が違う事が、少し気掛かりです。
「どうかな?あっ、それと、以前 犯罪行為をして捕まってもいいような事を言っていただろ?俺は別に構わないぞ。
その方が美鈴さんに哀訴を付かされ、俺には好都合だ。」
もう野田に関わらず、会社を辞めさせて逃げれば良いのに、自分で自分が嫌になるほど 負けず嫌いな、くだらないプライドの為に逃げる事が出来ないのです。
--------------------
7月6日(日)
一昨日の夜から妻が来てくれて、午後2時ごろ帰って行きました。
野田の事が刺激になり、妻への怒りを抑えて出来るだけ会話をしようと努力したのですが、話が続きませんでした。
まるで初めて会った者同士のような会話です。
妻が帰ってから、何故この様な苦しい思いをしながら、離婚したくないのか考えました。
離婚すれば野田と付き合う可能性もあるので、それが許せない思いも有ります。
しかし、それよりも妻の事を愛しています。
裏切られた悔しさは、勿論あり、復讐心もあるのですが、それでも 妻のいない人生は考えられないのです。妻と別れた後の事を考えると、今以上に苦しいのです。
それなら、もう許せばいいと分かっていても、素直に許せないのです。
妻を見る度に、この身体を好きにさせたのかと思うと許せないのです。
今日も昼食の準備をする妻を目で追っていました。
もう野田とは何も無いと思っていても、私の視線に気が付く度に目を逸らす妻に、疑いを持ってしまいます。
私が全てを過去の物として、新しくスタートを切れば、妻が付いて来てくれる自信はあるのですが、それが出来ないでいます。
--------------------
7月10日(木)
今日は、早く帰れたので自分で夕食を作っていると、野田から電話があり、
「一応、美鈴さんに関した事は、報告させてもらおうと思って電話したのだが。
昨夜は悪い事をしてしまった。すまん。
美鈴さんとも妻とも別れてから溜まっていてな。
久し振りに美鈴さんでスッキリさせてもらったよ。彼女の身体は堪らんな。ご主人には悪い事をした。
あれから美鈴さんと身体の関係は持っていないのだろ?美鈴さんも寂しいんだ。」
それだけ言うと一方的に切ってしまいました。
動揺した私は すぐに妻に電話して。
「昨日は何処に行っていた?何時に帰って来た?今、野田から電話があった。」
「えっ、課長から?いつもどおり会社を出て、近くのスーパーには寄りましたが、家に着いたのは いつもより20分ほど遅かっただけです。課長が何か?」
「本当か?野田と一緒じゃ無かったか?あれからお前と、夫婦の関係を持っていない事も知っていたぞ。」
「本当です。スーパーでお向かいの奥さんと会いました。奥さんに聞いてください。本当です。」
「それならいい。」
野田に掛け直し。
「どうして嘘をつく?妻は会社から真っ直ぐに帰った。」
「嘘?何か勘違いをしていないか?
俺は昨夜、美鈴さんの身体を思い出して、久し振りに自分でしてしまった事を報告しただけだ。
一度出したのに その後、美鈴さんと最後に行った旅館での事を思い出したら、この歳で恥ずかしい話だが、またしてしまった。
思い出して自分でするのも、ご主人に悪い気がしたから電話させてもらっただけだ。すまなかったな。」
「でも、お前は夫婦の関係が無い事も・・・・・・・。」
「ああ、あれか。別れた妻が浮気した時、俺達もそうだったから、持っていないだろ?と聞いただけだ。
もしも、そうなら美鈴さんも寂しいだろうと思ってな。余り放っておくと知らんぞ。
美鈴さんは昼の顔と違い、夜の方は激しい事をあんたが1番知っているだろ?
一度一緒に、温泉にでも行って来たらどうだ?普段行っていたラブホのああいう部屋もいいが、温泉旅館というのは、いいぞ。
和室に浴衣は色気があって堪らないぞ。下着を着けさせなかったので、浴衣の合わせ目を絶えず気にしている姿がまた色っぽかった。」
「お前と言う奴は・・・・・・許さん・・・・。」
「黙っていては悪いと思ったから報告したのに、思い出して自分でしても罪になるのか?」
野田への怒りで、夕食の準備も途中で止めてしまい、ベッドに寝転んでいると、見てもいないのに、旅館の部屋で妻が浴衣の紐で縛られ、野田に大事な所を舐められている姿や、我慢出来なくなった妻が、野田の物を頬張る姿が浮かび、妻への怒りも覚えました。
我慢出来なくなり、妻に電話すると。
「先ほど・・・・課長から電話があって・・・・・・あなたの事を・・・・・・。」
「野田は何て言った?はっきり話せ。」
「はい・・言い難いのですが・・・・また思い出させて悪いと思いながらも、最近、連絡もしていなかったので、謝罪しようと思って電話したら、一方的に有りもしない私との事を疑い、喚き散らすので、心配になったと・・・・・・。
これも全て自分のせいだから、どうか一度あなたを、カウンセリングに連れて行って欲しいと言い、掛かった治療費は、全額請求してくれと言われました。」
妻には、野田からの電話の内容を全て話しましたが、どちらを信用するのか聞くと。
「勿論あなたを信用します。でも、課長は どうしたのでしょう。その様な事を言う人でも、その様な酷い嘘をつく人でも無いのですが・・・・・。」
「酷い嘘をつく人では無い?お前と一緒に俺や別れた奥さんに、半年も これ以上酷いのは無いという嘘をついていたのにか?
あいつの事をそう思っていると言う事は、お前も俺についていた嘘を、大した嘘では無いと思っているのだな?反省も嘘だったという訳か。」
「いいえ、ごめんなさい。私達は酷い嘘をついていました。半年も裏切っていました。ごめんなさい。私が間違っていました。ごめんなさい。」
私を信用すると言いながら、完全には信用しないで、野田を庇うような言い方に怒りを感じました。
「野田には、もう気が無いと言いながら、結局はそう言う事か。
あいつとお前は お似合いかも知れない。
嘘で固めて裏切り続けていた者同士は信じ合えるのだな。
俺が嘘をついたか?今までにお前を傷付ける嘘をついた事があったか?
あいつはどうだ?お前はどうだ?
もう俺達は駄目かも知れない。明日は、今度の休みはもう来なくていい。
一度じっくりと今後の事を考えたい。
お前も久し振りにあいつと会えばいい。
俺の所に来ても、いつも不機嫌そうな顔をして。
本当は休みぐらい、あいつと楽しく過ごしたいと思っていたのだろ?
それとも平日の昼間、時間を作って楽しんでいるのか?
俺と目を合わさないから、やましい事が有るのでは無いかと思っていたが、そうなのか?
これ以上 慰謝料を取られないように、土日だけは我慢しろと野田に言われていたのか?」
「あなた、ごめんなさい。その様な事はしていません。本当です。信じてください。私が間違っていました。許して下さい。私が間違っていました。ごめんなさい。」
私は言ってしまってから、シマッタと思いましたが、言い過ぎたという言葉が出ません。
頭に来て 思ってもいない事を言ってしまったという言葉が言えません。
こちらに来て欲しいのに、今言った言葉を取り消す事が出来ませんでした。
--------------------
7月11日(金)
来るなと言っておきながら、それでも来てくれるのでは無いかと、淡い期待を持っていましたが、やはり妻は来ませんでした。
来ないと今度は、来るなと言われても反省していれば来たはずだと、怒れてきます。
仮に来ていたら、来るなと言ったのに どうして来たと、やはり怒っていたと思います。
野田の嫌がらせについて、あの時は、ただの嫌がらせだと思っていましたが、よく考えてみると、私と妻を揉めさせる為に、電話して来たのだと気付きました。
妻の不倫が発覚し、少し落ち着いた頃から、妻と野田は、会うと何を話し、どの様なセックスをしていたのか詳しく知りたくなりました。
また、単身赴任前は子供を気にして、妻とラブホテルへ行った事もありましたが、SMの部屋は行った事が無く、その様な行為もした事が無いので、インターネットで調べて知識を得ましたが、実際、妻が何をされたのか詳しく知りたかったです。
ましてや、隠れてホテルに行く不倫カップルとは違い、温泉に2人で行った時は、夫婦の様に堂々と振舞っていたはずです。
その時 どのような事をし、どの様なセックスをしたのかは1番知りたかったです。
しかし、詳しく聞けば、私自身耐えられるのか自信が無く、また、精神的に裏切られた事よりその様な事を気にする、
野田より小さい男と思われるのが嫌で聞けませんでした。
野田は、自分も浮気された時、その事が気になり、詳しく知りたかったのだと思います。
だから私の気持ちが分かり、私の気持ちを揺さぶって妻との仲を切り裂こうとしたに違いありません。
現に私は、その作戦に まんまとはまってしまいました。
忘れようとしていた事を言われ、作戦だと分かってもやはり気になり、眠れません。
見ても聞いてもいないのに、インターネットで見た婦人科の分娩台のような物に、大きく足を開いた格好に固定され、バイブを使われて狂ったようにお願いしている姿や、
温泉の家族風呂に入り、湯船に腰掛けた野田の物を頬張り、部屋へ戻ると要求通りに、どの様な恥ずかしい格好も受け入れてしまう姿が浮かびます。
実際、分からない為に想像が膨らみ、自分で自分を苦しめてしまいます。
--------------------
7月12日(土)
午前10時ごろ寝室の戸が開く音で目を覚まし、音の方を見ると妻でした。
妻は、私を見るなり正座して頭を床に付け。
「あなた、ごめんなさい。
一晩考えましたが、やはり私が間違っていました。
正直、課長の話とあなたの話を聞いた時、あなたを信用したいと思いながら 訳が分かりませんでした。
何があっても私はあなたを信用するべきでした。
私が間違っていました。許して下さい。お願いします。許して下さい。」
「どうした?一晩ぐらいで本当に分かったのか?
昨夜は野田と会ったか?会っても慰謝料が怖くて抱いてもらえなかったので、また俺に寝返ったのか?
それとも可愛がってもらったが、野田にそう言えと指示されたのか?」
妻が来てくれた事が嬉しくても、また意地悪な事を言ってしまいました。
妻は、涙を流しながら私の目を見て。
「課長とは会っていません。本当です。
昨日来たかったのですが、涙が止まらなくて外に出る事が出来ませんでした。
ごめんなさい。ごめんなさい。
私が今まであなたの目を見られなかったのは、あなたの目を見ていると、あなたに申し訳なくて、辛くて泣いてしまいそうだったからです。
私は、あなたを裏切りました。
あなたを取り返しの付かないぐらい傷付けました。
その事を忘れて欲しいなんて都合のいい事は言いません。
でも、でも、今は裏切っていません。信じて。今はあなたの事しか考えられません。
今更遅い事は分かっています。あなたに離婚されそうになってから分かっても遅いのは分かっています。
本当に大事な物を失いそうになってから気付いても遅いのは分かっています。
でも今は・・・・・・・・・・・。」
妻が話し終えて泣いている間、私は無言でずっと自問自答していました。
\ シェアする /
関連記事
- 子供を残して飲み会に行く汚嫁の浮気発覚に最強の弁護士を迎え制裁を決意した
- 逆転
- 彼女の浮気疑惑。常識が通じない。
- 子供が3歳になって他人の子だと判明し妻に復讐した
- 帰宅したら嫁が知らない男と風呂に入ってた
- 娘が母親の浮気現場に突撃した話
- ある日ドアを開けたら、好きだった子がたくさん荷物を抱えて立っていた。のだが
- 携帯に彼女の全裸画像が送られて来た。その後の制裁内容というのが
- 浮気されたのに、いつのまにか自分が浮気した側にされていた
- 乗っかってた・・・それも出されてた
- 自分が幸せになることで復讐を果たした
- 元汚嫁が亡くなった
- 普通の幸せで復讐
- 元汚嫁が現嫁との子供を養子に欲しいと言ってきた
- 制裁の途中で汚嫁の女友達と出来ちゃった婚した
- やりすぎ?生温い?復讐体験談いろいろ
- 離婚した汚嫁と本日、再婚した
- 離婚した汚嫁が凄いことになって泣きついてきた
- 金に汚い彼女に四年後に復讐した
- 嫁が 素人・人妻物のAVに出ているのを発見
- 嫁の浮気の現場を目撃し、自分の心が壊れた
- 嫁が他人の子を妊娠してしまった
- 妻をこれまで調教してきた課長に復讐
- 1000万円以上を間男に貢ぎ、ハメ撮りまでされたあげく、二股をかけられていた事が発覚した哀れな汚嫁
- 水遣り
- 汚嫁の不倫現場をおさえ、間男を意識不明の重体になるまでボコボコにした
- 使途不明金で汚嫁の不倫が発覚。事情を黙秘し続ける理由が想像を絶する内容だった。
- 婚約者の浮気が発覚。密かに脱出を決意。預金口座移動・新居契約とニセ出張のワナの準備を進めた。
- 不倫した事を激しく後悔する元汚嫁。親権を失い、さらに俺に新たな幸せが訪れた事を知るとドン底に堕ちたようだ
- 戦い
-