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突然の海外赴任
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そうでないと種族が絶えてしまう。

ところが人間には、その様な発情期は無くて年中発情している。言い換えれば年中発情期だとも言える。いつでも妊娠可能だ。

しかし、やはり人間も動物の中の一つにしか過ぎないので、体質によっては、本当の発情期にセックスしないと、ただの排卵日にしても妊娠し難い人が少なく無いらしい。」


「いつが発情期なのですか?」


「言い方が悪かったが、残念ながら どの季節が発情期だというものは無い。

身体が発情期の様な状態になっている時。つまり、身体が発情している時が発情期だ。」


「では、いつ発情しているのですか?」


「新婚時代は、身体も昂っていて、多くの場合、その時期は発情期に当たるらしいのだが、その後は人それぞれなので、いつが発情期なのか、いつ発情しているのかは分からないらしい。

ただ問題なのが、その後、発情期が来なくなってしまう場合が有る。身体が発情しなくなってしまう場合が有る。

興奮や快感は普通に有るので、勿論 本人は気付いていないが、夫婦間でのセックスに慣れてしまい、身体が発情期にならないケースが結構有ると言っていた。

それが彼の言う『慣れ』による不妊症だそうだ。そういう人の特徴は、1番にホルモンのバランスを崩してしまっている場合が多いと言っていた。

2番目が、絶えずイライラしてしまう。本人は他の理由からイライラしていると思いがちだが、本能的に子孫を残そうとしているのに、身体がその状態にならない。

身体が発情しない事のズレから来るイライラらしい。

言い辛いのだが、今の智子さんは『慣れ』から来る不妊そのものだと思う。」


こんないい加減な話に、切羽詰っていた妻は真剣に耳を傾けました。


「どうすれば良いのですか?どうすれば正常になるのですか?」


「残念ながら発情を促す薬などは無いらしい。気持ちを興奮させる薬は有っても、気持ちの興奮と身体の発情とは全く異なるものらしい。」


妻は、稲垣の話にのめり込み、ずっと身を乗り出して聞き入っていましたが、治療法や薬も無いと聞き、気落ちして俯いてしまうと、その時を待っていたかの様に。


「ただ、方法が無い訳では無い。

他の牡と交尾をする。そうすれば、それから暫らくは発情期となる。

つまり、ご主人以外の男とセックスをすれば、その刺激で発情し、その後2、3ヶ月は身体が発情期に入る事が多いらしい。」


「でも、その様な事は聞いた事が有りません。」

一瞬、期待して顔を上げた妻でしたが、内容が内容だけにふて腐れた様にそう呟くと、

「私もそうだった。しかし彼が言うには、この様な事を発表してしまえば、不妊で悩んでいる人の浮気が増えてしまって世の中が乱れてしまうし、

仮に ご主人も納得してそうなった場合でも、その時は良くても、後々その事で夫婦仲が悪くなってしまう可能性が高いから発表は出来ないらしい。



自分の患者にも浮気を進める事になってしまうから、とても言えないと言っていた。

世間に発表出来ないのは倫理的な観点からだと思う。」


この話を事実だと思い込ませる為に、稲垣は必死になって話していましたが、妻は疑っているのではなくて、稲垣の話を信じていても、自分には出来ないと思っていたのでしょう。


「そう言われてみればニュースでも時々有るだろ?

男性関係の派手な女性に限って すぐに妊娠してしまい、子供を産んで殺してしまったとか、捨ててしまったとか。

その様な女性は、それこそ絶えず発情期の状態になっていて、妊娠し易いのは事実らしい。」


何か良い方法が有るのかと、最初から興味深く聞き入っていた妻も 稲垣の話が終わると、いくら子供が欲しくても、やはり その様な事は出来ないと思い、

また、その様な事を出切る相手もいないので、期待が大きかっただけに落胆も大きく、溜息をつくと黙って俯いてしまいました。


この様な嘘を咄嗟に考える事が出切るほど 頭の回転が速い稲垣には、妻の気持ちなど手にとる様に分かるのか。


「智子さんに その様な事が出来ないのはよく知っている。

でも、君が みすみす不幸になるのを見るのは忍びない。

思い切って言うが、私が相手をしても良いと思っている。

私もご主人や妻の事を考えれば、とても出来ないのだが、君が幸せになる為なら、どの様な罪でも甘んじて受ける。

私は一生罪悪感で苦しむかも知れないが、君がその分幸せに成ってくれれば、どの様な苦しみも甘んじて受ける。」


ただ妻を抱きたいだけの言葉が、妻には分かりません。潜在意識の中に、稲垣の事を信頼出来る特別な人間だと刻み込まれてしまっている妻には、少し冷静になれば、誰にでも分かる事が分かりませんでした。


妻の話を聞きながら、もう結果の出ている過去の事なのに、そんな嘘に騙されるなと心の中で叫んでいました。

しかし、稲垣を信頼し切っていて、その上 普通の精神状態では無かった妻は、まるでインチキ宗教の教祖に騙されて行く信者の様に、稲垣の言う事を疑いもせず。


「それでは稲垣さんに悪いです。私の為に、その様な事は頼めません。」


「いや、私はずっと君の事を妹の様に、娘の様に思っていた。しかし、思っていただけで、何もしてあげられなかった。君が苦しんでいた時も、話を聞いてやるだけで何も助けてはあげられなかった。」


「そんな事は無いです。沢山助けて頂きました。」


「そう言って貰えると嬉しいが、そうでは無い。今まで助けて上げられなかった分、今回は何とか力になりたい。

私の様な男が相手でも良ければ、私はどの様な罰でも受ける。」


この時点では、妻は まだ少し躊躇していましたが、それは私への罪悪感からではなくて、自分の事で稲垣にも罪を負わせてしまうという、稲垣に対しての思いからでした。

妻の頭の中には、私との子供さえ出来れば、全ての問題は解決するという考え以外無く、喜ぶ私や私の母、私の父に囲まれて、赤ちゃんを抱いている自分の姿が、既に見えていたのかも知れません。

妻の頬を伝う一筋の涙を見た稲垣は、もう少しで妻は落ちると思った事でしょう。

実際、次の稲垣の話で、妻は私との破局の道を進んで行くのですから。


「今思ったのだが、こう考えたらどうだろう。

これはセックス等では無い、ただの治療だと。

実際、智子さんとセックスしたいと思った事は無い。

これは君に魅力が無いとかその様な問題では無くて、私にとっては その様な存在では無いという事だ。

君も そうだと思うが、セックスの対照では無くて、それとは違う大切な存在だ。

決して楽しんでセックスするのでは無いから、ご主人や妻を裏切る訳では無い。

楽しむどころか今そう考えただけでも胸が苦しい。その様な気持ちでするのだから、決して裏切りなんかでは無い。

これは治療だ。そう考える様にしないか?」


稲垣を信用していて、その上ノイローゼ気味だった妻は、結局、何の疑いもせずに稲垣の提案に乗ってしまいました。

稲垣の欲望を満たす為の行為なのに、逆にお礼を言いながら。

稲垣は妻の話を聞いている内に、普通の精神状態で無い事にも気付き、妻を抱く為にこの様な嘘で妻を騙したのでしょう。


最初、本当に この様な嘘に妻は騙されたのか?この話は妻の作り話ではないかと思いましたが、話の内容は信じ難いものでも、妻の話している様子は嘘だとは思えないものでした。

妻の事を、私よりは遥かにしっかり者だと思っていて、家計は勿論の事、家の事は ほとんど妻に任せ、安心して仕事に打ち込めました。

その妻がこんな事を信じ、騙されたのは、やはり信じ難い事でしたが、妻はそこまで精神的に弱っていたと言う事なのでしょうか?

それとも、私の言うしっかり者と、稲垣のような人間を信じてしまう事は、また別の事なのでしょうか?

よく考えれば、世間では多々有ることです。病気を治す為に、高額なお布施を払う。悩みを解決したいが為に、高額な壷を買う。

そんなニュースを聞く度に、そんな奴が本当にいるのかと思いましたが、本当に切羽詰った悩みが有る時に、実際、騙される人間は少なくないのでしょう。

心が弱っている人の、心の隙間に上手く入り込んでくる人間も少なくないのでしょう。

普通の精神状態の時には 有り得ないと思う話でも、悩みを抱えていて 心が弱っている時には、簡単に騙される事も有るのではないかと思うと、妻の話も有り得ない話では無いと思え、質問を続けました。


「それで、どの様なセックスをした?詳しく教えてくれ。」


私の知らない妻を知りたくて、必死の形相で聞きましたが。

「それは。・・・・・・。それは言えないです。許してください。」


最初から、すんなり話してくれるとは思っていませんでした。

聞けば怒りが増すことは分かっていて、何故この様な事を知りたいのか、自分でも分からないのですから。

逆に妻が話したくないのは、単に恥ずかしいだけなのか?あるいは、私には言えない様な行為をしていたのか?



それとも、私に2人の愛を語り、これ以上私を怒らす事を得策では無いと思っているのか?

何より、妻と稲垣の2人だけの世界に、私に踏み込まれる事が嫌なのでは無いのかと考えると、余計に聞かずには いられません。


何故だか分からない、知りたいという欲望を満たす為に、咄嗟に思い付いた もっともらしい話を妻にして納得させようとしてしまいます。そういう所は、私も稲垣と同じなのかも知れません。


「いや、俺には知る権利が有る。

今まで実の子だと思って愛情を注いで来た理香が、どの様にして出来たのか知る権利が有る。

そうでなければ、これからも親としてやっていけない気がする。

何処で どの様にして出来た子かも分からず、血の繋がりも無い理香と、今迄通りには やっていく自信が無い。

例え俺の子供ではなくても、どのようにして出来たのか知りたい。

その日あいつに抱かれたのは一度だけか?」


妻は、聞かれた事に正直に答え、私の欲求を満たせば、私が娘の事を今迄通り実の娘として接し、もしかすると離婚せずに3人で生活出来るかも知れないと勘違いしたのか、呟く様な小さな声で答え出し、


「いいえ、朝まで何度も。ごめんなさい。」


「どうしてだ?一度で充分だろ?上手い事を言っているが、おまえも抱かれたかっただけだろ。あいつとのセックスを楽しんでいただけだろ。」

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流石に妻から進んで話せる事柄では無かったので、私の質問に答える形になってしまいましたが、事細かに答えさせたお蔭で 大体の様子は分かりました。


妻は承諾したものの、いざとなると まだ多少の躊躇いが有った為に、シャワーを浴びながら考えていると、妻が冷静に考える時間を与えたく無かったのか、突然稲垣が裸で入って来たそうです。

妻は恥ずかしさの余り、屈んで身体を隠して目を閉じました。


「恥ずかしがらないで身体をよく見せてくれ。私だって恥ずかしいんだ。

しかし、恥ずかしがっていては、普通の男女の関係と何ら変わりは無い。

これは治療だと言っただろ?そう思う事にしようと話し合っただろ?

医者の前で智子さんは、いや、智子は身体を隠すのか?

その方が逆にその事を意識している様で、恥ずかしいとは思わないか?」


稲垣の魔法に掛かっていた妻は、言われるままに少し足を開いた格好で立たされて、全てを稲垣の前に晒し、稲垣は手に石鹸を付けると、妻の豊満な乳房や秘所までも、愛撫するかの様に優しく洗い出しました。

次に稲垣は、これから治療に使われる、既に硬くそそり立っている物を妻の手で丹念に洗わせてから、口に含むように要求したのですが、流石に妻が拒んでいると、

「私も智子に この様な行為をさせたくはないが、いくら医者の友人が この時点では発情期に入っていないので妊娠の可能性は低いと言っていても、可能性が全く無い訳ではないだろうから少し心配だ。

私のが少しでも薄くなる様に、一度出しておきたいから協力して欲しい。」


「・・・・避妊具をつけてもらう訳には・・・・いかないのですか?」


「ああ、性器と性器が直に触れ合った方が、遥かにその効果は大きいらしいし、他の牡の精子の存在を身体の中に感じれば、なお効果が有ると聞いた。」


妻は、自分の為にしてくれている行為だと信じていたので、仁王立ちになっている稲垣の前に跪いて硬くなっている物を口に含み、

ただ妻に色々な事をさせたいだけの要求だとは思わずに、この様な行為を長くさせたくないから、早く終る様に協力してくれと言う稲垣の言葉を信じて、

言われるままに、口に含んだまま根元を手で擦ったり、二つの袋までおも口に含まされたりして、稲垣を喜ばせてしまいました。


稲垣が妻の口を弄ぶ行為は更に続き、フルートを吹くかの様に横から咥えさせたり、妻の後頭部を手で押さえて腰を突き出し、妻が むせ返るほど深く入れたりしていましたが、稲垣も限界が近くなったのか、

「出そうになって来たから、口に含んだまま頭を前後に動かしてくれ。もっと早く。よし、そのまま舌も使って。そうだ。手は下の袋を優しく撫でて。そうだ、上手いぞ。」


そうさせている内に終に限界を迎え、

「よし、もう出すぞ。もう舌を使うのはいいから、強く吸う様にして、前後の動きを早くしてくれ。もっと早く。もっとだ。もっと早く。よし、出すぞ。出すぞ。」


次の瞬間 妻は、稲垣の濃い物を全て口で受けとめてしまいました。


「奴のを飲んだのか?」

「いいえ、むせてしまって吐き出しました。」

「むせていなければ飲んだという事か?」

「違います。」


最終的には、妻の全てを奪われると分かっていながら、まだこの様な小さな事に拘っている情け無い私なのです。

おそらく稲垣は、まだ子供が欲しい時期だったのか避妊具を持っておらず、妻がシャワーを浴び出してからその事に気付き、

妻を妊娠させてしまわないか不安になったものの、買いに行っていては、その間に妻の気持ちが変わってしまう可能性が有るので、

先に一度出しておくという様な気休めをしたのでしょうが、それと同時に妻を跪かせて思い通りに奉仕させる事で、男としての征服感を味わいたかったのだと思います。


妻は、相変わらず話したがらないのですが、それは無理も無い事だと分かっています。

仮に私が逆の立場なら、何処で会っていたかとか、会っていた回数などは話せても、どの様なセックスをしていたか等は話せないと思います。

特に相手を愛していて、それが2人の愛情表現なら尚更です。


しかし、私の知りたい欲求は まだまだ満たされずに、質問を続けずにはいられません。

妻の息遣い、喘ぎ声の1つまでも知りたくなってしまうのです。

他人から見れば未練がましい、悪趣味な事に思えるかも知れませんが、どの様に思われ様と知りたい願望が勝ってしまうのです。

質問されて、妻が言い辛そうに困った顔をすればするほど、尚更細かな事まで言わせたくなってしまうのです。


「それから寝室に行って、抱かれたのだな?どうした?答えろ。嘘をついても、後から奴に聞けば分かる事だ。」





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