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戦争の体験談を語るわ
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131 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 02:20:25.73 ID:kv3yaWMo
ここに留まることも、街へ入ることもできない。

俺とソニアは、世界で二人だけ取り残された気分になってさ、でも諦めたら駄目だって。

自分に言い聞かせて、ゴラジュデから離れて延々と、山の中をあり着続けたんだ。



132 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 02:20:46.73 ID:kv3yaWMo
ごめん。山の中を歩き続けたんだ



133 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 02:22:05.37 ID:kv3yaWMo
ここらへんは、日記も ちゃんとかいてなくてさ、何日歩き続けたかわからない。

でも、今思えば、約2ヶ月くらい山中で生活した経験がなかったら、俺とソニアは ここで死んでいたと思う。



136 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 02:26:30.02 ID:kv3yaWMo
歩き続けて何日目かわからないけどさ、小さな川というか湧き水みたいなところがあって、そこで休んでいたら、銃をもった人が駆け寄ってきたんだ。

スルプスカの兵士かと思ったけれど、そうじゃなくてさ、ボシュニャチの民兵の人たちだった。



138 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 02:33:36.77 ID:kv3yaWMo
それから93年の10月くらいまで、一年半くらいボシュニャチの民兵の人と行動を共にしたんだ。

俺はさ、彼らと過ごして1ヶ月ほど経った頃に、俺も戦わせてと頼んだんだ。

何でもするって。

死んでもいいって。

だから俺も戦わせてって頼んだんだ。




139 :以下、 VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/05/23(日) 02:34:51.14 ID:QwzgeD.0
>>1よ
楽になるために書くならまだしも 辛い思いをして書くこたねえと俺は思うぞ


140 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 02:36:47.37 ID:kv3yaWMo
>>139
辛くても書かなきゃいけないから書いてるんだ。

これは俺の為でもあるんだ。



141 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 02:41:16.83 ID:kv3yaWMo
勇気を出すって。

勇気を出して戦う。

もう逃げないって。

だからお願いって。


でも、彼らは それを許してくれなかった。

中学生くらいの子どもにも銃を持たせているのに、何で俺は駄目なのかってしつこく聞いたんだよ。

スルプスカの兵士が許せないって。


そしたら、名前は書けないけど、民兵の一人が俺に言うんだ。


戦いに勇気なんて必要ない。

生きる事に こそ勇気が必要なんだ。

君は戦う以外にも出来る事があるだろう。

君だから出来る事があるだろう。

俺達は戦争が終わるまで生きていられないだろう。

君は、ここで何が起きたかを伝えなさい。

同じ事が起きないように。

辛くても生き抜いて、そして胸を張って友人に天国で会えるようにしなさいって。



143 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 02:45:03.06 ID:kv3yaWMo
彼らと過ごした間、俺は色んなものを目にした。

俺の中で、この時スルツキの人々や軍、警察、民兵は絶対的な悪のような存在になっていたんだ。

そして、ボシュニャチは被害者だと。


だけど、違ったんだよ。

民兵の人たちはさ、スルツキの集落を襲って、食料を奪ったり、スルツキの大人や子どもを殺害したり、女性をレイプしたりしていたんだ。


俺は わからなくなっちゃったんだ。

何が正しくて、何が間違っているのかとか。

何が悪で、何が正義なのか。

あんなに被害を受けて、その苦しみを知っているはずの人たちが、同じ事を、相手の民族に、人々にするんだ。



145 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 02:52:02.43 ID:kv3yaWMo
俺は、何でそんなことをするの?やめようよって何度も言った。それは やっちゃいけないことだよって。

そういうと、決まって民兵の人は悲しそうな顔をしてさ、そんなのはわかっているんだって。

でもこうしないと、自分達の仲間が同じ目に合うって。

矛盾に気づいているのに、それをしなければいけない状況だったんだ。

ボシュニャチもスルツキも。


俺はこの時、まだ彼らの紛争の歴史も何も知らなかった。

前にも書いたと思うけれど、スルツキの人々も同じように、歴史上で何度も こういった虐殺の被害に合ってるんだ。

どちらも被害を受ける苦しみや怒り、恨みをしっているのに、それでも尚、お互いに そうしなければ、やられる状況になっていたんだ。



146 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 02:52:53.16 ID:kv3yaWMo
恨みや禍根は残されたまま、次の世代へと引き継がれて、また同じ悲劇を繰り返している。

それが この時の紛争だったんだ。



147 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 02:58:58.97 ID:kv3yaWMo
前に、国は3つの勢力に別れたって書いたよね。

ボシュニャチ、フルヴァツキ、スルツキの3勢力に。

ボシュニャチとフルヴァツキは最初は味方同士のような感じだったけれど、連携は取れていなくてさ、国内で、つまりヘルツェグ=ボスナではフルヴァツキの軍や人々によって、ボシュニャチやスルツキの人々が虐殺された。

一つの民族が、一方的に虐殺するのではなく、お互いに民族浄化の応報を繰り広げていたんだ。



148 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/05/23(日) 03:00:15.41 ID:2MTA.cIo
レイプする必要あんのかよ


149 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:04:20.53 ID:kv3yaWMo
>>148
レイプは単に性的欲求を満たす為の行為じゃないんだ。

敵対する、憎む民族の女性をレイプする、それは自分達の民族が、敵対する民族に勝利する、やっつけるといった優越感を示す行為でもあったんだ。

だから、女性は標的になったんだ。



150 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 03:06:17.03 ID:kv3yaWMo
9月に入ると、フルヴァツキとスルツキの二つの勢力が同盟を結んでさ、ボシュニャチは二つの民族から挟まれる状況になったんだ。

その理由は、フルヴァツキの人々も、自分たちによる、自分達の国が、このボスニア・ヘルツェゴビナの領内で欲しかったんだ。

そして、最初は共に戦ってもヘルツェグ=ボスナ内でスルツキの人々が一掃されて、領地の争いが減ったんだ。

フルヴァツキからすれば、次はボシュニャチだったんだ。




151 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 03:08:54.79 ID:kv3yaWMo
10月の中旬ぐらいだった。

ボシュニャチの勢力は、スルツキ・フルバツキの二つの勢力に挟まれ、絶望的な状況になっていた。

俺は そういった経緯は、日本に帰ってきてから知ることになったけど、この時、自分達が かなり追い詰められているというのは何となく認識していた。



152 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 03:11:16.14 ID:kv3yaWMo
俺とソニアが一緒に過ごしていた民兵達の部隊も、人数がどんどん減っていって、人手が不足していた。

この日も、殆どの人が離れた街に行ってしまって、拠点としていた洞窟には十数人しか残っていなかったんだ。



154 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 03:17:31.33 ID:kv3yaWMo
もう秋になって、辺りが暗くなる時間も早くなってきていた。

拠点に残っている大人はさ、殆どが負傷した人だったんだ。

だから、俺は暗くなる前にさ、水を汲んでくる必要があった。

この時、ソニアも一緒につれて行けば良かったんだよ・・・。

だけど、誰かが負傷した人を見てなきゃいけなくて、俺が水を汲んできて、その間ソニアが負傷した人を看ているってするしかなかったんだ。



157 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 03:22:41.74 ID:kv3yaWMo
水を汲む場所までは、山を下らなきゃいけなくて、子どもの足で往復4時間くらいかかるんだ。

水を汲んで洞窟の近くまで来た時には、もう辺りは暗くなっていた。

ソニアは ちゃんと看てるのかなって心配しながら、水汲んできたよって洞窟の中に入ったんだ。



158 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 03:25:58.77 ID:kv3yaWMo
だけどさ、洞窟の中に明かりが点いてないんだ。

もう外は暗くて、洞窟の中も真っ暗なのに、明かりが点いてないんだよ。

最初は おかしいなって思ったんだ。


だけど、ソニア疲れて寝ちゃったのかって。

ちゃんと看病しなきゃ駄目じゃないかって。

ソニアちゃんと看ててって言ったでしょって言いながら、スイッチを押したんだ。



160 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 03:29:20.82 ID:kv3yaWMo
だけど、明かりが点かないんだ。

何回押しても点かないんだ。


俺さ、民兵の人たちと過ごしている間、前のように本当に危険な目に合う事が殆どなかったんだ。

ソニアを守るって、だから どんな時でも俺はソニアから離れちゃ駄目だし、どんな時でも警戒して、気をつけてなきゃいけないんだ。

でも、馬鹿な俺は その大切なことも忘れて平和ぼけしてさ、それを怠ったんだ。

信じたくなかった。ただ電球が切れただけだと思いたかった。



161 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 03:33:33.70 ID:kv3yaWMo
確かめるのが怖かった。

誤解であってくれって、神様どうか誤解であってくださいって祈ったんだ。

だけど、洞窟の奥に進んでいくに連れて、真っ暗で何も見えなくても、嗅いだ覚えのある臭いがするんだ。

錯覚だって。

これは錯覚だって。

気のせいだって。

でも、うめき声とかも微かに聞こえてきて、何かが焼ける臭いもしてきてさ、気づいたら両手に抱えていた水の入れ物を落としていた。



162 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 03:34:34.01 ID:kv3yaWMo
ソニアの名前を何度も呼んだんだ。

ソニアソニアどこにいるのって。

隠れないで出てきてよって。

だけどソニア全然出てこないし返事しないんだ。



163 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 03:37:47.99 ID:kv3yaWMo
酷い話だけどさ、横で兵士の人がうぅって苦しそうに声を出していたんだ。

だけど、俺は それどころじゃなかったんだ。

必死に地面に這いつくばって、ソニアが居ないか手探りで探したんだ。

何人か、冷たくなった大人の死体とかに触れたけど、それに驚いたり気遣ってたりする余裕なんてなかったんだ。



164 :祐希 ◆.0dKn/WD26 :2010/05/23(日) 03:40:48.10 ID:kv3yaWMo
どれくらい探してたのかわからない。

もう時間の感覚とかも よくわからなくなっていた。

気づいたら、洞窟の奥まで来ててさ。

壁に手を付きながら探していたら、小さな体に触れたんだ。


すぐにわかった。

夜になると、いつも一緒にくっ付きながら寝てたんだ。

すぐにソニアだってわかった。






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