2chの男女恋愛に関わる 復讐話寝取られ話旅スレ に特化した話題を掲載していきます。
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「機械と少年」
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111 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/10/14(月) 00:34:09.26 ID:WmLlU7j1P
見ると遠くの方でやけに上手い奴がいる

あの藍色の髪は・・・リートだ

リート『なんか出来ました!!』

ルノート「すげ・・・初めてじゃないでしょ・・・あれ」

勇「・・・多分初めてのはず・・・」

自由自在に乗り回すリートは輝いていた

勇「くっそ・・・負けられるか・・・」

ルノート「え?」

勇「もう一度行きます!」

ルノート「あ、うん。どうぞ」

こうして丸一日このスキーの練習に費やしたわけである


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119 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/10/14(月) 22:22:53.99 ID:WmLlU7j1P
勇「ぐあぁ・・・腰が・・・腕が・・・足が・・・」

いつも鍛えていたはずの足腰でも さすがに今日の訓練は堪えた

リート「楽しかったですね〜」

勇「なんでそんなにうまいんだ?」

リート「なんででしょうね?最初はすぐに転んでしまったんですけど それ以来感覚がつかめたというか・・・」

勇「流石ロボだな。学習が早い」

俺たちは今食堂に来ていた

リートは食べないが様々な地域の食事を勉強したいとこうして食堂まで来ることが多い

流石の俺も今日は食べない訳にはいかないので こうしてカツ丼をかきこんでいる

「君が・・・スティーアから来た砂漠のルーキーだね?」

声をかけてきたのは前髪がゲゲゲ風に目にかかっているキザな男だ

リート「えぇっと・・・」

ルノート「違う違う、ルーキー君はそっちの男!」

「おっと失礼。君がスティーアの」

勇「天霧勇。あんたは?」

風吹「私はここの隊長をやっている。実村風吹だ」

勇「実村・・・」

ふとあの無愛想な副官を思い出した

風吹「スティーアには私の妹がいたはずだが・・・面識はあるかな?」

リート「あ、実村さんってあの副官の!」

勇「あれ?妹のほうが役職高いぞ?」

ルノート「・・・それはな」

風吹「残念ながら現代の常識では私の美学を理解できないようでな」

ルノート「あの人実力は本物なんだけど 変なところでこだわりがあったりして 何回か命令違反とかで昇進取り消しになってたりするんだ」

リート「・・・え〜」

ルノート「じ、実力は本物だから!」




120 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/10/14(月) 22:36:53.65 ID:WmLlU7j1P
勇「いわゆる変人なのか」

風吹「変人とは言ってくれるね、勇。君もずいぶん立派なこけっぷりだったよ」

くそ・・・・

この兄妹はどちらも俺は苦手だ

風吹「妹からはなかなかに優秀な人物だと聞いているが・・・それは例の新型ヴィントのおかげなのかな?」

リート「勇さんはとびっきり優秀です!」

風吹「君の話はあまり聞かなかったけど。厨房担当なんだろ?なんでここにいるの?」

リート「それは・・・」

勇「こいつは優秀な狙撃手だ。1キロ離れたところからでも お前のその隠れた左目を撃ちぬける」

ルノート「ちょ、3人ともやめなって」

風吹「そこまで言うなら君たちの実力見せてもらいたいな」

勇「っ!?」

風吹「屋外でスキー装備の模擬戦だ。・・・まぁ模擬戦といっても1対2のしょぼいものだけどね」

リート「1対2?」

勇「いや、俺一人でやる」

風吹「おいおい、君はまだまともにスキーにすら乗れないんだろ?戦いにすらならないよ」

勇「あまり俺を見くびるな・・・」

風吹「・・・っ!?」

勇の目は本気だった

風吹「・・・わかったよ。では明日の正午。これは決闘だ」

勇「わかった」

そう言い残して風吹は食堂を出て行った

「おい、勇とやら。大丈夫なのか?」

ルノート「さっき言った通りあの人の実力は本物だ!このままでは恥をかくだけだ!」

勇「・・・何とかする。リート、すまないが少し付き合ってくれ」

リート「練習ですね?了解ですっ!」


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125 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/10/16(水) 01:36:54.73 ID:d6YwxkgqP
翌日正午少し前

ルノート「で、勇はどれくらい乗れるようになった?」

リート「正直・・・最低限って感じです」

ルノート「おいおい、隊長は変人だけど実力は本物だって言ったろ?」

勇「おそらく・・・いや、絶対に正面から戦ったら勝てないだろうな」

ルノート「だったらおとなしく謝って・・・」

勇「いや、俺も負ける気はない」

ルノート「え・・・?」

リート「作戦があるんです!作戦が!」

勇「ばか、声が大きい」

リートが口に手をあて縮こまる

リート「ごめんなさい・・・」

ルノート「その秘策で勝てるのか?」

勇「すくなくとも驚きはするだろう」

ルノート「まぁ挨拶代りの模擬戦だからね」

勇「少し気になったんだが・・・あの隊長は俺に何か恨みでもあるのか?」

ルノート「それはこっちが聞きたいよ・・・一体君は隊長に何をしたんだ?」

勇「全く心当たりがない・・・」

考えても考えても奴との接点も面識もない

リート「なんか実村副官に吹き込まれているんじゃないですか?」



126 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/10/16(水) 01:42:43.74 ID:d6YwxkgqP
ルノート「実村って君たちの基地にいる隊長の妹?」

勇「あっちともあまり仲は良くない・・・」

リート「絶対何かありますよ・・・」

ルノート「おっと、隊長が来た。」

シュトロームに部下を乗せながら約束の演習場まで風吹が来た

ギャラリーもたくさん集まってきている

ルノート「緊張してるかい?」

勇「不思議と全く緊張しない」

リート「今までこんなことが たくさんあったから慣れちゃったんですよ」

そういえば今までも いろいろあったなぁ・・・

風吹「逃げ出さずにしっかり来たな。それだけは誉めてやろう」

高らかに声を張って風吹がなにか叫んでいる

勇「こんなに寒いのになんであんなに元気なんだ・・・?」

風吹「貴様のことはいろいろと聞いている・・・」

いろいろってなんだ・・・?




127 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/10/16(水) 01:52:13.14 ID:d6YwxkgqP
風吹「よくも妹を誑かしてくれたなっ・・・!」

勇「・・・は?」

風吹「あんなに純粋で彼氏すら作ったことがなかった由香を・・・!」

勇「・・・なんの話だ?」

風吹「とぼけるなぁ!!」

いきなりスラスターを吹かして突撃してくる風吹

勇「一方的に戦闘開始かよ・・・」

何とか回避行動をとるが・・・

やはりまだスキーに慣れていないせいで遅い

風吹「そんなよちよち歩きでよくも勝てる気でいるなぁ!!」

風吹の握ったゴム刀が俺に襲い掛かる

勇「ならば捨てるまでだ!」

俺は腰についているフックをめいっぱい引っ張った

これは今装備しているスキーやスラスターを強制排除するためのフックだ

素早く装備を脱ぎ捨てゴム刀から逃れる

風吹「いきなり戦闘放棄か?」

ギャラリーからもブーイングの嵐だ

勇「いや、勝さ・・・ここからな」

ルノート「なんだって?あの状態では なぶり殺しだぞ?」

今の俺は片手にゴム刀を持っているだけで そのほかには何も持っていない

スキーを捨てた今ではまともに移動すらできない

それでも俺は落ち着いていた



128 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/10/16(水) 02:02:25.39 ID:d6YwxkgqP
風吹「バカめ!そんなハッタリが通用するとでも思ったか!」

とどめを刺そうと再びスキーで急加速

高速の一閃を放った風吹だったが・・・

風吹「なんだと・・・!?」

俺はその思い一撃をゴム刀でしっかりと受け止めた

それを見てブーイングが一瞬にして止んだ

風吹「ばかな・・・この勢いを完全に受け止めた・・・?」

ルノート「足元だ!勇はあえて足を雪に半分埋めて体を固定しているんだ!」

風吹「ならば動けないではないか!ならば足を狙えばいいだけのこと!」

しかしその後 何度も何度も切りかかるがすべてをゴム刀でいなされる

風吹「なんだ・・・?なんなんだあいつは?!」

「居合だ・・・」

「なんだそりゃ?」

「日本人のサムライスピリッツのうちの一つ・・・
静を持って隙を待ち一瞬の隙をついて切り捨てる・・・」

「まさかあいつはサムライなのか!?」

風吹「なにがサムライだ!」

再び切りかかる風吹だったが今度は隙が大きかった

俺はすかさず雪から足を引き抜き風吹の一閃をジャンプで避けた

そしてすかさずがら空きの頭にゴム刀を叩きつける

ゴンッ・・・

鈍い音だった

スキーでしばらく慣性に従って滑っていた風吹が倒れた

勇「動かない相手にはその速さも無駄だったな」


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