記憶を消せる女の子の話
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144 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)20:56:09 ID:pIU(主)
でもここで終わりか。
死は、痛みの無いものなのかもしれない。
手が強く握られる。俺は生きているのか?
ではこの血はいったい、誰の。
「パパ……」
145 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)20:58:29 ID:pIU(主)
灯の父が、俺の前で倒れている。腹の辺りを刺されていた。生臭さを伴って、心臓が脈打つように一定のリズムで血が噴き出している。
さっきの鮮血は、わざと灯に血を浴びせるように、ナイフを酷い角度で引き抜いたんだ。
灯の父は歯を食いしばって、身体を起こそうとする。
乱れた呼吸と吐血。顔には汗が滲んでいた。
「うっ……、ひっぐ、ううぅ、パパ」
灯は泣いている。灯の父は生命の一滴を使って、優しく答える。
「早く逃げるんだ。頼む、石原くん」
146 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)21:08:08 ID:pIU(主)
俺は繋いだ手を強引に引き寄せる。
灯は動かない。お父さん、お父さん、と唇を動かすだけだ。
くそう、引っ張らなきゃ。連れて逃げなければ。でなければ、俺は本当に。
この状況、惨事を目の当たりにして動ける人は周りにいなかった。
先程、事件の内容を話してくれた大柄な男も呆然と立ち尽くしている。
147 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)21:17:40 ID:pIU(主)
「あーあ、さらに可哀想になるじゃないか」
あの男は血が垂れるナイフを弄び、けらけらと笑う。
俺はもう一度灯の手を引く。強引に走り出す。
灯は転んでしまった。立ち上がろうとしない。このままでは殺される。
手を強く引く。立ってくれと叫ぶ。あの男はゆっくりと近づいてくる。
俺はまた、泣くだけなのか?
148 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)21:20:51 ID:pIU(主)
灯の父は立ち上がった。生命の最後の一滴を振り絞って、灯を庇う。
鮮血は青空に届くことなく、ぽたりぽたりとナイフと体の間で滴り落ちた。
灯の父はあの男の手をナイフごと掴んでいた。あの男はナイフを引き抜こうと、ぐりぐりと内臓をかき回す。
痛みに喘ぎながらも決して、灯の父は手を離さなかった。
大柄な男が、第二の通り魔を取り押さえる。すると、続々と大人が駆け寄ってきた。
149 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)21:40:39 ID:pIU(主)
灯の母は血だらけの夫を見ると、がくりと膝から崩れ落ちた。
放心した様子で、涙を流しもせず、声を殺してぶつぶつと何かを言っている。
灯の父は救急隊員に運ばれていく。
俺と灯は立ち上がることもできなくて、ただ呆然と見送った。
150 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)21:47:00 ID:pIU(主)
父から引きはがされた灯は、体操座りをして泣き続けていた。
俺は灯に手を伸ばす。なにもできなかった俺は、彼女の手を握る権利もない。
けれども、灯が俺にしてくれたように、血だらけの手を強く握った。
今、俺にできることはこれだけだ。
151 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)21:57:03 ID:pIU(主)
薄い雲がかかる優しい青空で、太陽は虹色の輪を纏っている――ハロ現象だ。
灯もそれに気づいたようで、泣き腫らした顔で空を見上げる。
繊細な睫毛は大粒の涙を抱えきれなくて、頬にはらりと零してしまった。
灯はその涙を拭わない。ただ恋をしたように、ハロ現象に目を奪われていた。
どうして俺達はこう、どうしようもなく嫌なときに限って、どうしようもなく美しい景色ばかりを目にするんだろう。
152 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)22:04:03 ID:pIU(主)
俺は父さんが死んでしまったと知った時よりも、もっと強く思った。
いや、願った、という言葉の方が正しい。
灯と、灯の家族を傷つけてしまったのは俺のあの思いのせいだ。
憎しみや恨み、殺したいという黒く醜い感情。
それが第二の通り魔を俺に呼び寄せた原因だ。
だから俺は、こんなに悲しくてやりきれなくて、忘れたくなるような記憶をずっと憶えていく。
その上で、憎まずに恨まずに、殺したいと思わずに、黒い感情に逃げることなく、誰かをその分の力で幸せにしないといけない。
153 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)22:20:47 ID:pIU(主)
俺にそんな権利も資格もないけれど、せめて、俺が傷つけてしまった、灯だけは。
目を瞑って、太陽が纏っている虹色の輪に祈る。どうしようもなく綺麗な現象に祈る。
どうか、辛い記憶も悲しい記憶も、全部憶えたままでいさせてください。
そしてなにより、灯を――。
154 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)22:25:46 ID:pIU(主)
目を開けると、灯は何かに祈るように、指と指を絡み合わせていた。
俺と灯の手は、いつ離れてしまったのだろう。
そして、灯は目を開く。
「なんで私、泣いてるんだっけ」
155 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)22:37:06 ID:pIU(主)
あのあと俺を保護した警察官は、俺の身の上に同情し、様々なことを教えてくれた。
またいろいろ教えて欲しければ、電話かけてきて。
と、電話番号が書かれている紙切れをわたしてくれた。
156 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)22:46:38 ID:pIU(主)
俺は灯や灯の家族の状況を知るために、何度か電話をした。
灯の父は死んでしまって、そのせいで灯の母は精神をいたく病んでしまったらしい。
そして灯は、不思議な記憶障害に陥っているというのだ。
157 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)22:52:26 ID:pIU(主)
ある範囲だけが切り取られたように、記憶がなくなっている。
そしてその範囲は、父との記憶だ。
単身赴任していること以外をきれいさっぱり忘れてしまっている。
もちろん、あの事件のことも。
158 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)22:59:20 ID:pIU(主)
会いに行かなきゃいけないと思った。
好きだから会いに行く、と言う資格は俺にはない。
ただ償う資格はあるはずだ。
灯を幸せにすることが俺の償いであって願いだから。
159 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)23:00:00 ID:pIU(主)
辛いけれど、忘れてしまっては駄目なんだ。
あんなにも優しいお父さんの記憶を失くして生きていても、それは灯にとって幸せじゃない。
お前が灯の幸せを決めるべきじゃない、独善的で傲慢なことをするな、と言われても仕方がない。
それでも、あの涙を目にしたら誰もが俺と同じことを思うはずだ。
160 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)23:05:42 ID:pIU(主)
警察官から言伝で聞いた住所を俺は完全に記憶していた。
警察官と話したことも、そしてそのとき何を考えていたかということも。
そして、あの通り魔事件のとき、父さんと話したことも、灯の家族と話したことも、温度や喧騒、鳥居の僅かにくすんだ朱色だって覚えている。
161 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)23:09:56 ID:pIU(主)
もちろん、灯が繋いでくれた手の暖かさや、その時の思いだって全部、取りこぼすことなく覚えている。
あの現象には不思議な力があるらしい。
だったら、もう一つの願いも叶えてくれよ。
162 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)23:10:52 ID:pIU(主)
灯の家のインターフォンを押す。数十秒の後、女の人が出て来た。
灯の母なのか……?
人が変わってしまっていた。
瞳に光はなく、痩せこけた頬と、一気に増えた皺が世界の全てに関心を失くしてしまった、世捨て人を思わせる。
163 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)23:21:33 ID:pIU(主)
「灯、さんは?」
「……さぁ。もう、私たちの前に現れないでくれるかしら、疲れているの」
俺は追い返された。
俺は一人の人間を壊してしまったんだ。
結局、灯に会うことはできなかった。
164 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)23:32:24 ID:pIU(主)
「あれから何年も聞き込み調査をした。
でも誰も灯のことを知らないんだ。
名前すら知らないのは、どうしたっておかしいだろ?
中学に上がった時、俺は他校の生徒と積極的に交流を持った。灯を探すために。
やる気のない俺からは想像できないだろうが、人脈確保のためにバスケ部に入ったんだ。
リア充カーストを演じてお前の名前を他校の奴らに訊きまくった。
断じてストーカーじゃない。
まぁ結局全部失敗したけど」
165 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)23:46:41 ID:pIU(主)
「それで、ようやく会えたのが屋上なんだ。
灯さん、高校入ってから他人の記憶消し過ぎだ。
せっかく、奇跡的に同じ高校になったのに、一年も会えなかった」
166 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)23:52:27 ID:pIU(主)
「そして一週間前。俺も罪を償うとはいえ、ちょっと気分転換が必要だった。そのとき、ハロ現象を思い出したんだよ。
屋上なら もしかしてまた見えるんじゃないか、と思って、立ち入り禁止の扉を開けた。
ハロ現象は見えないけれど、なんだか青空が名残惜しくて昼飯を箸でつついてた。
そしたら、焼きそばパン食いかけの灯が俺をからかってきたんだ」
でもここで終わりか。
死は、痛みの無いものなのかもしれない。
手が強く握られる。俺は生きているのか?
ではこの血はいったい、誰の。
「パパ……」
145 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)20:58:29 ID:pIU(主)
灯の父が、俺の前で倒れている。腹の辺りを刺されていた。生臭さを伴って、心臓が脈打つように一定のリズムで血が噴き出している。
さっきの鮮血は、わざと灯に血を浴びせるように、ナイフを酷い角度で引き抜いたんだ。
灯の父は歯を食いしばって、身体を起こそうとする。
乱れた呼吸と吐血。顔には汗が滲んでいた。
「うっ……、ひっぐ、ううぅ、パパ」
灯は泣いている。灯の父は生命の一滴を使って、優しく答える。
「早く逃げるんだ。頼む、石原くん」
146 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)21:08:08 ID:pIU(主)
俺は繋いだ手を強引に引き寄せる。
灯は動かない。お父さん、お父さん、と唇を動かすだけだ。
くそう、引っ張らなきゃ。連れて逃げなければ。でなければ、俺は本当に。
この状況、惨事を目の当たりにして動ける人は周りにいなかった。
先程、事件の内容を話してくれた大柄な男も呆然と立ち尽くしている。
147 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)21:17:40 ID:pIU(主)
「あーあ、さらに可哀想になるじゃないか」
あの男は血が垂れるナイフを弄び、けらけらと笑う。
俺はもう一度灯の手を引く。強引に走り出す。
灯は転んでしまった。立ち上がろうとしない。このままでは殺される。
手を強く引く。立ってくれと叫ぶ。あの男はゆっくりと近づいてくる。
俺はまた、泣くだけなのか?
148 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)21:20:51 ID:pIU(主)
灯の父は立ち上がった。生命の最後の一滴を振り絞って、灯を庇う。
鮮血は青空に届くことなく、ぽたりぽたりとナイフと体の間で滴り落ちた。
灯の父はあの男の手をナイフごと掴んでいた。あの男はナイフを引き抜こうと、ぐりぐりと内臓をかき回す。
痛みに喘ぎながらも決して、灯の父は手を離さなかった。
大柄な男が、第二の通り魔を取り押さえる。すると、続々と大人が駆け寄ってきた。
149 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)21:40:39 ID:pIU(主)
灯の母は血だらけの夫を見ると、がくりと膝から崩れ落ちた。
放心した様子で、涙を流しもせず、声を殺してぶつぶつと何かを言っている。
灯の父は救急隊員に運ばれていく。
俺と灯は立ち上がることもできなくて、ただ呆然と見送った。
150 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)21:47:00 ID:pIU(主)
父から引きはがされた灯は、体操座りをして泣き続けていた。
俺は灯に手を伸ばす。なにもできなかった俺は、彼女の手を握る権利もない。
けれども、灯が俺にしてくれたように、血だらけの手を強く握った。
今、俺にできることはこれだけだ。
151 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)21:57:03 ID:pIU(主)
薄い雲がかかる優しい青空で、太陽は虹色の輪を纏っている――ハロ現象だ。
灯もそれに気づいたようで、泣き腫らした顔で空を見上げる。
繊細な睫毛は大粒の涙を抱えきれなくて、頬にはらりと零してしまった。
灯はその涙を拭わない。ただ恋をしたように、ハロ現象に目を奪われていた。
どうして俺達はこう、どうしようもなく嫌なときに限って、どうしようもなく美しい景色ばかりを目にするんだろう。
152 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)22:04:03 ID:pIU(主)
俺は父さんが死んでしまったと知った時よりも、もっと強く思った。
いや、願った、という言葉の方が正しい。
灯と、灯の家族を傷つけてしまったのは俺のあの思いのせいだ。
憎しみや恨み、殺したいという黒く醜い感情。
それが第二の通り魔を俺に呼び寄せた原因だ。
だから俺は、こんなに悲しくてやりきれなくて、忘れたくなるような記憶をずっと憶えていく。
その上で、憎まずに恨まずに、殺したいと思わずに、黒い感情に逃げることなく、誰かをその分の力で幸せにしないといけない。
153 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)22:20:47 ID:pIU(主)
俺にそんな権利も資格もないけれど、せめて、俺が傷つけてしまった、灯だけは。
目を瞑って、太陽が纏っている虹色の輪に祈る。どうしようもなく綺麗な現象に祈る。
どうか、辛い記憶も悲しい記憶も、全部憶えたままでいさせてください。
そしてなにより、灯を――。
154 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)22:25:46 ID:pIU(主)
目を開けると、灯は何かに祈るように、指と指を絡み合わせていた。
俺と灯の手は、いつ離れてしまったのだろう。
そして、灯は目を開く。
「なんで私、泣いてるんだっけ」
155 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)22:37:06 ID:pIU(主)
あのあと俺を保護した警察官は、俺の身の上に同情し、様々なことを教えてくれた。
またいろいろ教えて欲しければ、電話かけてきて。
と、電話番号が書かれている紙切れをわたしてくれた。
156 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)22:46:38 ID:pIU(主)
俺は灯や灯の家族の状況を知るために、何度か電話をした。
灯の父は死んでしまって、そのせいで灯の母は精神をいたく病んでしまったらしい。
そして灯は、不思議な記憶障害に陥っているというのだ。
157 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)22:52:26 ID:pIU(主)
ある範囲だけが切り取られたように、記憶がなくなっている。
そしてその範囲は、父との記憶だ。
単身赴任していること以外をきれいさっぱり忘れてしまっている。
もちろん、あの事件のことも。
158 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)22:59:20 ID:pIU(主)
会いに行かなきゃいけないと思った。
好きだから会いに行く、と言う資格は俺にはない。
ただ償う資格はあるはずだ。
灯を幸せにすることが俺の償いであって願いだから。
159 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)23:00:00 ID:pIU(主)
辛いけれど、忘れてしまっては駄目なんだ。
あんなにも優しいお父さんの記憶を失くして生きていても、それは灯にとって幸せじゃない。
お前が灯の幸せを決めるべきじゃない、独善的で傲慢なことをするな、と言われても仕方がない。
それでも、あの涙を目にしたら誰もが俺と同じことを思うはずだ。
160 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)23:05:42 ID:pIU(主)
警察官から言伝で聞いた住所を俺は完全に記憶していた。
警察官と話したことも、そしてそのとき何を考えていたかということも。
そして、あの通り魔事件のとき、父さんと話したことも、灯の家族と話したことも、温度や喧騒、鳥居の僅かにくすんだ朱色だって覚えている。
161 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)23:09:56 ID:pIU(主)
もちろん、灯が繋いでくれた手の暖かさや、その時の思いだって全部、取りこぼすことなく覚えている。
あの現象には不思議な力があるらしい。
だったら、もう一つの願いも叶えてくれよ。
162 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)23:10:52 ID:pIU(主)
灯の家のインターフォンを押す。数十秒の後、女の人が出て来た。
灯の母なのか……?
人が変わってしまっていた。
瞳に光はなく、痩せこけた頬と、一気に増えた皺が世界の全てに関心を失くしてしまった、世捨て人を思わせる。
163 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)23:21:33 ID:pIU(主)
「灯、さんは?」
「……さぁ。もう、私たちの前に現れないでくれるかしら、疲れているの」
俺は追い返された。
俺は一人の人間を壊してしまったんだ。
結局、灯に会うことはできなかった。
164 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)23:32:24 ID:pIU(主)
「あれから何年も聞き込み調査をした。
でも誰も灯のことを知らないんだ。
名前すら知らないのは、どうしたっておかしいだろ?
中学に上がった時、俺は他校の生徒と積極的に交流を持った。灯を探すために。
やる気のない俺からは想像できないだろうが、人脈確保のためにバスケ部に入ったんだ。
リア充カーストを演じてお前の名前を他校の奴らに訊きまくった。
断じてストーカーじゃない。
まぁ結局全部失敗したけど」
165 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)23:46:41 ID:pIU(主)
「それで、ようやく会えたのが屋上なんだ。
灯さん、高校入ってから他人の記憶消し過ぎだ。
せっかく、奇跡的に同じ高校になったのに、一年も会えなかった」
166 :名無しさん@おーぷん :2017/02/26(日)23:52:27 ID:pIU(主)
「そして一週間前。俺も罪を償うとはいえ、ちょっと気分転換が必要だった。そのとき、ハロ現象を思い出したんだよ。
屋上なら もしかしてまた見えるんじゃないか、と思って、立ち入り禁止の扉を開けた。
ハロ現象は見えないけれど、なんだか青空が名残惜しくて昼飯を箸でつついてた。
そしたら、焼きそばパン食いかけの灯が俺をからかってきたんだ」
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