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ヤンキー高校で起きた怖い話
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1 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:10:12.41 ID:FSEg1z5b0.net
私が通っていた高校で起きた話です。
私は当時地元にある高校(仮にT高とします)に通っていました。
2 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:11:55.61 ID:FSEg1z5b0.net
T高は所謂ヤンキー高校といった感じの学校でした。偏差値は37、田舎にあり周囲を山に囲まれている、そんな学校でした。
そんなT高に私が通っていた頃の話。
私は当時陸上部に入っていました。
陸上部といっても事実上 廃部状態でしたが。同じ陸上部に私の友人のKという子がいました。
3 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:14:05.77 ID:FSEg1z5b0.net
ある日のこと学校帰りにKは私にこんな話をしました。
K「ねえ、サクラさまって知ってる?」
私「何それ?」
K「学校の前に神社あるじゃん?あそこで祀られてる神様の話」
T高の前には小さな神社がありました。
その神社にまつわるよくあるタイプの怪談でした。
4 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:16:10.24 ID:FSEg1z5b0.net
江戸時代に このあたりの地域で飢饉があり 人々はこれを神の怒りと恐れた。
人々は神の怒りを鎮めるためサクラという名の女の子が神への生贄に使われ亡くなった。
飢饉はやがて収まったが今度は原因不明の病が流行り始めた。
5 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:17:56.68 ID:FSEg1z5b0.net
人々はサクラの怨念が暴れていると考えサクラの怨念を弔うため神社を建てた。
それがT高の前にある神社なのだ。
そういった内容でした。
6 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:19:18.55 ID:FSEg1z5b0.net
オカルト好きだった私は早速両親にこの話をしました。
母は興味深そうでしたが父は「サクラさま」という名を聞いた途端 あからさまに嫌な顔をして「その話はもうするな、聞いていて気持ちの良い話じゃない」と一喝されました。
7 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:21:18.92 ID:FSEg1z5b0.net
最初はKの作り話なのではないかと半信半疑でしたが父の明らかな態度で私はサクラさまが実際にあった話だと確信しました。
8 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:22:44.67 ID:FSEg1z5b0.net
私は一つ疑問がありました。
Kは誰からこの話を聞いのでしょうか?
Kに聞いてみたところYのお兄さんから聞いたとのことでした。
9 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:24:24.92 ID:FSEg1z5b0.net
Yのお兄さんはKの近所に住んでいた人です。
歳はだいぶ離れていましたがKはひとりっ子だったのでYのお兄さんを実の兄のように慕っていました。
10 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:25:34.89 ID:FSEg1z5b0.net
Yのお兄さんもT高に通っていたそうですが三年生の時に中退して今は東京で働いているそうです。
私も小さかった時に遊んでもらった記憶があります。
11 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:26:32.68 ID:FSEg1z5b0.net
その神社は学校のすぐ前にあるにもかかわらず とても木が生い茂って暗く不気味な雰囲気で 小学生の時はあそこに行くと呪われる、なんて噂が流れたぐらいでした。
12 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:28:33.27 ID:FSEg1z5b0.net
私はサクラさまのことに興味が湧いたので Kと例の神社へ肝試しに行くことにしました。
二人だと心細いので同じクラスだったCを誘うことにしました。
Cは私と同じでオカルト好きだったので喜んで承諾してくれました。
13 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:30:01.69 ID:FSEg1z5b0.net
三人とも霊感の類いは一切なかったのですが 念のため台所から拝借した塩を持っていきました。
当日神社に行くとCとKは先に神社で待っていました。
14 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:31:25.21 ID:FSEg1z5b0.net
私たちはCを先頭に神社へ入っていきました。
鳥居をくぐると砂利の道が石段まで続いていました。
社務所はおろか 手水舎さえない小さな神社のようです。
落ち葉だらけで到底人の管理は行き届いてない様子でした。
15 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:32:49.34 ID:FSEg1z5b0.net
石段を登り終えると そこには古びた拝殿がありました。
狛犬の上に乗る、拝殿の中に入る、賽銭箱に木の枝やゴミを入れる、罰当たりのオンパレードみたいなことをしながら私たちは神社を探索しました。
探索と言ってもとても小さな境内だったので すぐに探し尽くしてしまいました。
16 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:33:42.07 ID:FSEg1z5b0.net
Cがつまらなそうな様子で「結局何にもないじゃん」といって賽銭箱を蹴りました。
木材が腐っていたのか賽銭箱はバキッと音をたて穴が空いてしまいました。
中には錆びて年号の分からなくなくなった五十円玉が一枚ありました。
結局サクラさまの霊は現れず、その日は三人で別の場所に遊びにいきました。
17 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:34:50.63 ID:FSEg1z5b0.net
それから数日後
私たちの間ではサクラさまブームがだんだん収まってきた頃でした。
休暇でYのお兄さんが東京から帰ってきたのです。
18 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:35:58.72 ID:FSEg1z5b0.net
サクラさまに関する情報を手に入れるまたとないチャンスでした。
私とCはKに頼んでお兄さんからもっと詳しい情報を教えてもらうように頼みました。
Kも任せとけ!と意気込んでいました。
19 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:38:02.36 ID:FSEg1z5b0.net
次の日学校でKに何か得られた情報はあるか?とCと二人で聞いてみました。
ところがKの様子が明らかに変でした。
兄貴はその日の内に東京へ帰った、この一点張りでまともに私たちと会話してくれないのです。
20 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:39:05.42 ID:FSEg1z5b0.net
あまりに酷い態度だったので軽い言い争いになりました。
しばらく言い争っているとKが突然
「あれは兄貴の作り話だったんだよ!」と怒鳴ってそそくさと帰ってしまいました。
この件の後Kは一切サクラさまの話をしなくなりました。
21 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:40:26.29 ID:FSEg1z5b0.net
でも私の父は確かに「サクラさま」という単語に反応したし、Cの両親も「サクラさま」と聞くと不快感を露わにしたそうです。
私にはサクラさまが作り話のようには思えませんでした。
22 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:41:58.78 ID:FSEg1z5b0.net
次の日 Kは珍しく私とは別で一人で昼食をとっていました。
なぜKは突然「サクラさま」を作り話と断定したんだろう?お兄さんから何を言われたんだろう?
授業中にそう考えているとCがやってきて
「今度郷土資料館に行ってみない?」
と提案してきました。
郷土資料館なんてものがこんな田舎にあるなんて初耳でした。
23 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:43:11.26 ID:FSEg1z5b0.net
C曰く もしこの辺りで飢饉や生贄などの歴史があったなら何か資料に残っているはずだと言うのです。私は二つ返事で行くと言いました。
Kも誘ったのですが あっさり断られてしまいました。
始めにこの話をしだしたのはKなのに、そうCと話しながら学校から帰りました。
24 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:45:09.56 ID:FSEg1z5b0.net
その週の日曜日に私とCは自転車で一時間近くかけて郷土資料館へ行きました。
郷土資料館と言うので小さな博物館のようなものを期待していましたが実際に行って見ると そこには資料館というよりは古びた公民館のような建物がありました。
25 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:46:06.46 ID:FSEg1z5b0.net
私は中に入るのを躊躇らいましたが、Cはなんの躊躇もなく資料館へ入って行きました。
私もCに続いて建物の中に入りました。
中から古い木造建築特有の匂いが立ち込めていました。中は小さな図書館のようになっていました。
26 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:47:12.95 ID:FSEg1z5b0.net
カウンターがあり そこには70代くらいの管理人と思われるお爺さんが座っていました。
室内では数人が読書をしていました。
みんな高齢者ばかりで若い人は私たちだけでした。
読書をしていた人たちは私たちを一瞬物珍しそうに見ましたが すぐに視線を本に戻しました。
27 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:48:28.47 ID:FSEg1z5b0.net
私とCは二人で地域の歴史について書かれた本を探しました。
本はいくつか見つかりましたが例の神社やサクラさまに関する情報は載っていませんでした。
それどころか かつてこの地域で飢饉が起きた ということも載っていませんでした。
28 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:49:51.14 ID:FSEg1z5b0.net
私とCは自分たちで探すのを諦めてカウンターにいる管理人のお爺さんに聞いてみることにしました。
C「すいませんM神社(例の神社)に関する情報を知りたいんですけど…」
お爺さん「M神社?」
管理人のお爺さんは他の人と同じように私たちを物珍しそうに見ていました。
管理人「M神社なんて聞いたことないぞ」
C「T高校の…」
お爺さん「ああ、T高の前にある社か」
29 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:50:50.82 ID:FSEg1z5b0.net
管理人のお爺さんはT高と聞いてピンときたようでした。
管理人のお爺さんは私たちに その神社に関していろいろと教えてくれました。
あの神社は明治の終わり頃に建てられたもので鎮守神を祀っているということでした。
30 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:51:38.08 ID:FSEg1z5b0.net
C「飢饉で殺された女の子を祀ってるんじゃないんですか?」
お爺さん「何の話だ?」
管理人のお爺さん曰く この地域で大規模な飢饉が起こったこともないし生贄なんて文化もないということでした。
31 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:52:10.44 ID:FSEg1z5b0.net
C「じゃあサクラさまについて何か知りませんか?」
サクラさまという言葉を聞いた瞬間管理人のお爺さんは急に黙り込みました。
周囲に異様な空気が流れました。
お爺さん「誰からその話を聞いた?!」
突然ものすごい剣幕で管理人のお爺さんが怒鳴りました。その年齢からは考えられないほどの怒鳴り声でした。
32 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:53:30.07 ID:FSEg1z5b0.net
突然のことに動揺して動けなくなった私の手をCは引っ張って「ヤバいって」と小声で言いながら逃げ出しました。
急いで自転車に跨り管理人のお爺さんの怒声も無視して走り出しました。
帰り道Cと一緒にただひたすら自転車を漕ぎました。追ってきてないと分かっていても時々後ろを振り返りました。
1 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:10:12.41 ID:FSEg1z5b0.net
私が通っていた高校で起きた話です。
私は当時地元にある高校(仮にT高とします)に通っていました。
2 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:11:55.61 ID:FSEg1z5b0.net
T高は所謂ヤンキー高校といった感じの学校でした。偏差値は37、田舎にあり周囲を山に囲まれている、そんな学校でした。
そんなT高に私が通っていた頃の話。
私は当時陸上部に入っていました。
陸上部といっても事実上 廃部状態でしたが。同じ陸上部に私の友人のKという子がいました。
3 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:14:05.77 ID:FSEg1z5b0.net
ある日のこと学校帰りにKは私にこんな話をしました。
K「ねえ、サクラさまって知ってる?」
私「何それ?」
K「学校の前に神社あるじゃん?あそこで祀られてる神様の話」
T高の前には小さな神社がありました。
その神社にまつわるよくあるタイプの怪談でした。
4 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:16:10.24 ID:FSEg1z5b0.net
江戸時代に このあたりの地域で飢饉があり 人々はこれを神の怒りと恐れた。
人々は神の怒りを鎮めるためサクラという名の女の子が神への生贄に使われ亡くなった。
飢饉はやがて収まったが今度は原因不明の病が流行り始めた。
5 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:17:56.68 ID:FSEg1z5b0.net
人々はサクラの怨念が暴れていると考えサクラの怨念を弔うため神社を建てた。
それがT高の前にある神社なのだ。
そういった内容でした。
6 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:19:18.55 ID:FSEg1z5b0.net
オカルト好きだった私は早速両親にこの話をしました。
母は興味深そうでしたが父は「サクラさま」という名を聞いた途端 あからさまに嫌な顔をして「その話はもうするな、聞いていて気持ちの良い話じゃない」と一喝されました。
7 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:21:18.92 ID:FSEg1z5b0.net
最初はKの作り話なのではないかと半信半疑でしたが父の明らかな態度で私はサクラさまが実際にあった話だと確信しました。
8 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:22:44.67 ID:FSEg1z5b0.net
私は一つ疑問がありました。
Kは誰からこの話を聞いのでしょうか?
Kに聞いてみたところYのお兄さんから聞いたとのことでした。
9 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:24:24.92 ID:FSEg1z5b0.net
Yのお兄さんはKの近所に住んでいた人です。
歳はだいぶ離れていましたがKはひとりっ子だったのでYのお兄さんを実の兄のように慕っていました。
10 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:25:34.89 ID:FSEg1z5b0.net
Yのお兄さんもT高に通っていたそうですが三年生の時に中退して今は東京で働いているそうです。
私も小さかった時に遊んでもらった記憶があります。
11 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:26:32.68 ID:FSEg1z5b0.net
その神社は学校のすぐ前にあるにもかかわらず とても木が生い茂って暗く不気味な雰囲気で 小学生の時はあそこに行くと呪われる、なんて噂が流れたぐらいでした。
12 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:28:33.27 ID:FSEg1z5b0.net
私はサクラさまのことに興味が湧いたので Kと例の神社へ肝試しに行くことにしました。
二人だと心細いので同じクラスだったCを誘うことにしました。
Cは私と同じでオカルト好きだったので喜んで承諾してくれました。
13 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:30:01.69 ID:FSEg1z5b0.net
三人とも霊感の類いは一切なかったのですが 念のため台所から拝借した塩を持っていきました。
当日神社に行くとCとKは先に神社で待っていました。
14 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:31:25.21 ID:FSEg1z5b0.net
私たちはCを先頭に神社へ入っていきました。
鳥居をくぐると砂利の道が石段まで続いていました。
社務所はおろか 手水舎さえない小さな神社のようです。
落ち葉だらけで到底人の管理は行き届いてない様子でした。
15 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:32:49.34 ID:FSEg1z5b0.net
石段を登り終えると そこには古びた拝殿がありました。
狛犬の上に乗る、拝殿の中に入る、賽銭箱に木の枝やゴミを入れる、罰当たりのオンパレードみたいなことをしながら私たちは神社を探索しました。
探索と言ってもとても小さな境内だったので すぐに探し尽くしてしまいました。
16 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:33:42.07 ID:FSEg1z5b0.net
Cがつまらなそうな様子で「結局何にもないじゃん」といって賽銭箱を蹴りました。
木材が腐っていたのか賽銭箱はバキッと音をたて穴が空いてしまいました。
中には錆びて年号の分からなくなくなった五十円玉が一枚ありました。
結局サクラさまの霊は現れず、その日は三人で別の場所に遊びにいきました。
17 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:34:50.63 ID:FSEg1z5b0.net
それから数日後
私たちの間ではサクラさまブームがだんだん収まってきた頃でした。
休暇でYのお兄さんが東京から帰ってきたのです。
18 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:35:58.72 ID:FSEg1z5b0.net
サクラさまに関する情報を手に入れるまたとないチャンスでした。
私とCはKに頼んでお兄さんからもっと詳しい情報を教えてもらうように頼みました。
Kも任せとけ!と意気込んでいました。
19 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:38:02.36 ID:FSEg1z5b0.net
次の日学校でKに何か得られた情報はあるか?とCと二人で聞いてみました。
ところがKの様子が明らかに変でした。
兄貴はその日の内に東京へ帰った、この一点張りでまともに私たちと会話してくれないのです。
20 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:39:05.42 ID:FSEg1z5b0.net
あまりに酷い態度だったので軽い言い争いになりました。
しばらく言い争っているとKが突然
「あれは兄貴の作り話だったんだよ!」と怒鳴ってそそくさと帰ってしまいました。
この件の後Kは一切サクラさまの話をしなくなりました。
21 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:40:26.29 ID:FSEg1z5b0.net
でも私の父は確かに「サクラさま」という単語に反応したし、Cの両親も「サクラさま」と聞くと不快感を露わにしたそうです。
私にはサクラさまが作り話のようには思えませんでした。
22 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:41:58.78 ID:FSEg1z5b0.net
次の日 Kは珍しく私とは別で一人で昼食をとっていました。
なぜKは突然「サクラさま」を作り話と断定したんだろう?お兄さんから何を言われたんだろう?
授業中にそう考えているとCがやってきて
「今度郷土資料館に行ってみない?」
と提案してきました。
郷土資料館なんてものがこんな田舎にあるなんて初耳でした。
23 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:43:11.26 ID:FSEg1z5b0.net
C曰く もしこの辺りで飢饉や生贄などの歴史があったなら何か資料に残っているはずだと言うのです。私は二つ返事で行くと言いました。
Kも誘ったのですが あっさり断られてしまいました。
始めにこの話をしだしたのはKなのに、そうCと話しながら学校から帰りました。
24 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:45:09.56 ID:FSEg1z5b0.net
その週の日曜日に私とCは自転車で一時間近くかけて郷土資料館へ行きました。
郷土資料館と言うので小さな博物館のようなものを期待していましたが実際に行って見ると そこには資料館というよりは古びた公民館のような建物がありました。
25 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:46:06.46 ID:FSEg1z5b0.net
私は中に入るのを躊躇らいましたが、Cはなんの躊躇もなく資料館へ入って行きました。
私もCに続いて建物の中に入りました。
中から古い木造建築特有の匂いが立ち込めていました。中は小さな図書館のようになっていました。
26 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:47:12.95 ID:FSEg1z5b0.net
カウンターがあり そこには70代くらいの管理人と思われるお爺さんが座っていました。
室内では数人が読書をしていました。
みんな高齢者ばかりで若い人は私たちだけでした。
読書をしていた人たちは私たちを一瞬物珍しそうに見ましたが すぐに視線を本に戻しました。
27 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:48:28.47 ID:FSEg1z5b0.net
私とCは二人で地域の歴史について書かれた本を探しました。
本はいくつか見つかりましたが例の神社やサクラさまに関する情報は載っていませんでした。
それどころか かつてこの地域で飢饉が起きた ということも載っていませんでした。
28 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:49:51.14 ID:FSEg1z5b0.net
私とCは自分たちで探すのを諦めてカウンターにいる管理人のお爺さんに聞いてみることにしました。
C「すいませんM神社(例の神社)に関する情報を知りたいんですけど…」
お爺さん「M神社?」
管理人のお爺さんは他の人と同じように私たちを物珍しそうに見ていました。
管理人「M神社なんて聞いたことないぞ」
C「T高校の…」
お爺さん「ああ、T高の前にある社か」
29 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:50:50.82 ID:FSEg1z5b0.net
管理人のお爺さんはT高と聞いてピンときたようでした。
管理人のお爺さんは私たちに その神社に関していろいろと教えてくれました。
あの神社は明治の終わり頃に建てられたもので鎮守神を祀っているということでした。
30 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:51:38.08 ID:FSEg1z5b0.net
C「飢饉で殺された女の子を祀ってるんじゃないんですか?」
お爺さん「何の話だ?」
管理人のお爺さん曰く この地域で大規模な飢饉が起こったこともないし生贄なんて文化もないということでした。
31 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:52:10.44 ID:FSEg1z5b0.net
C「じゃあサクラさまについて何か知りませんか?」
サクラさまという言葉を聞いた瞬間管理人のお爺さんは急に黙り込みました。
周囲に異様な空気が流れました。
お爺さん「誰からその話を聞いた?!」
突然ものすごい剣幕で管理人のお爺さんが怒鳴りました。その年齢からは考えられないほどの怒鳴り声でした。
32 :本当にあった怖い名無し:2025/03/25(火) 00:53:30.07 ID:FSEg1z5b0.net
突然のことに動揺して動けなくなった私の手をCは引っ張って「ヤバいって」と小声で言いながら逃げ出しました。
急いで自転車に跨り管理人のお爺さんの怒声も無視して走り出しました。
帰り道Cと一緒にただひたすら自転車を漕ぎました。追ってきてないと分かっていても時々後ろを振り返りました。
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