突然の海外赴任
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もう離婚を覚悟したから、私は何も怖く無い。
早くご主人に全て話して謝ったら?
早くしなさいよ。」
奥さんは涙を流してはいても怒りは物凄く、稲垣を死ぬほど殴りたいと思って呼び付けた私は、奥さんの気迫に押されて、殴るどころか罵倒する事さえ出来ずにいました。
私が急に殴ったのは、娘の事を妻から聞いたからだと感じた稲垣は、
私の怒りの深さに脅え、穏便に済む様に、奥さんに私を説得してもらおうと全てを告白したのでしょう。
私を恐れて、私から1番離れた部屋の隅に正座していた稲垣は、奥さんの言葉で、私の顔色を伺うかの様にゆっくりと近付いてくると、少し離れたところで土下座して、
「ご主人、申し訳有りませんでした。
私はずっと奥様を騙していました。
若い頃から奥様が 私に特別な感情を持っていると気付いていたので、それを利用してしまいました。」
「そんな事は、妻の話を聞いて知っている。それよりも、娘の事は どうするつもりだ?
今更おまえの子供だと言われても、俺は納得出来ない。いや、絶対に納得しない。娘は俺の子供だ。」
「その通りです。ご主人のお子さんです。私の子供では有りません。」
「ああ、だからと言って この責任は重いぞ。
娘は俺の子供と思って育てる。だが、おまえは絶対に許さない。
命を弄びやがって。例えおまえが死んでも俺は絶対に許さない。」
「違うのです。本当にご主人のお子さんなのです。私の子供では有り得ないのです。」
私は稲垣お得意の逃げだと思い、
「どうせ妻といる時は、お互い不倫の事は、気付かれない様に離婚して、本当の親子3人で再出発しようと話し合っていたのだろ?
それがばれて、自分達の思い通りには離婚出来なくなったら、今度は自分の子供では無いと言って責任逃れか?」
その時 奥さんが、
「違うのです。本当にご主人のお子さんなのです。
この人の話だと、確か娘さんはO型ですよね?
智子さんにはO型だと言って騙していたらしいのですが、この人はAB型です。」
一瞬、訳が分かりませんでしたが次の瞬間、声を出して泣きたいほどの喜びが湧いて来ました。
しかし、手放しで喜ぶ訳には行きません。何故なら散々嘘をつかれていて、何が本当で何が嘘なのか分からない状態だったからです。
癌だと言われて入院し、再検査の結果、良性のポリープだったと言われ、死を覚悟していただけに、泣きたいほど嬉しいはずが、もしかすると隠さなければならないほど、末期の癌かも知れないと、疑っているのと同じ様な状態です。
「本当にAB型で間違い無いですか?」
「はい。」
「おまえには聞いていない。おまえの言う事は信用出来ない。」
すると奥さんが、
「AB型で間違いないです。お疑いになられるのも当然です。自宅に この人の献血手帳が有ると思いますので、コピーをとって後日お送り致します。私を信じて下さい。」
この時、妻と稲垣の事など、もうどうでも良いと思えるほど嬉しかったのを覚えています。
そかし、稲垣の前では喜ぶ事も、ましてや嬉し泣きなど出来るはずも無く、怒った顔をしながら、心の中では娘が我が子だった事の喜びを噛み締めていました。
しかし時間が経過すると、娘が私の実の子だったと言う事だけで、もう充分だと思えていた気持ちは次に移り、
妻があの様な状態になったのは、それを聞いてショックを受けたのだとすると、
私の子供だった事を喜ばずに、稲垣の子供で無かった事がショックであの様に成ったと思え、また私に怒りが戻って来ました。
「全て聞かせてもらおうか?」
「・・・・はい。」
そう言ったきり何も話さない稲垣に対して、妻に対する怒りまでもが向かい、髪の毛を掴んで立たせると、また殴ってしまいました。
殴られて座り込んでしまった稲垣を、今度は蹴ってやろうと足を振り上げたのですが、その瞬間、稲垣はそっと目を瞑り、
「何でも話します。全てお話します。」
そう言われたので、何故か私は振り上げた足を下ろしてしまい、そのままでは ばつが悪く、稲垣を足で突き倒すと胡坐を掻いて座ました。
「おまえは智子の事を どう思っている?好きなのか?若い頃から ずっと好きだったのか?」
何故か私は、この様な事を聞いてしまいましたが、こんな事は真っ先に聞かなくても良い事でした。妻の気持ちは知りたくても稲垣の気持ちなど、後で聞けば良い事でした。
しかし、聞いてしまった手前 話を続け、
「婚約中にも関わらず、妻には特別優しくしたそうだが、その頃から好きだったのか?」
「いいえ、好きだとか言う気持ちでは無かったです。勿論 可愛いと思い、凄く興味は有りましたが、特別好きとか言う気持ちは無かったです。」
「それならどうして妻に特別優しくした?どうして近付いた?」
「それは・・・・・・・・・・。」
稲垣が顔色を伺うかの様に奥さんを見ると、
「私も聞きたい。もう正直に何もかも話して。」
「それは・・・・・智子さんの胸が・・・・気に成って・・・・・・。」
稲垣は妻が同じ支店に配属されて以来、妻の豊満な胸が気になって仕方がなかったそうです。
そうかと言って じろじろ見る訳にもいかず、周りに気付かれない様に時々横目で見ては、頭の中で想像を膨らませていたそうですが、
ある時 伝票を渡しに行くと、妻は机に向かって前屈みで仕事をしていた為に、ブラウスの胸元から胸の膨らみが少しだけ見えました。
その事で味を占めた稲垣は、何かと用を作っては妻の所に行く様になり、仕事で困っている様子が有った時などは、真っ先に行って教えながら胸元を覗き、見えない時でも直近で膨らみを見て楽しんでいた様です。
しかし周囲の目も有り、妻にばかり仕事を頼む訳にもいかず、自分ばかりが教えに行くのも不審に思われると思い、
妻が自分に恋愛感情を抱いているのではないかと感じ出した頃からは、勤務時間中は無関心を装い、仕事が終ってから喫茶店などで待ち合わせ、妻の悩みを聞きながら服に包まれた妻の胸や身体を間近で見ては、想像を膨らませる様になりました。
これほど露骨には出来なくても、同じ男である私には、ここまでの気持ちは分からない訳では有りません。
私も女子社員がタイトスカートなどを穿いて来た時などは、お尻の丸みが気になる事も有りますし、通勤時なども、夏場女性が薄着になるのは嬉しいものです。
「その頃から妻を抱きたかったのか?」
「抱きたいと言うよりは、いつも想像していた裸を見たかったです。いいえ正直に言います。出来ればそうしたかったです。
私の事を好きになっていると感じていた時は、ホテルに今日は誘おう、明日は誘おうと思っていましたが、婚約していた事も有って、思うだけで結局そこまでの勇気は出ませんでした。
その内 これは恋愛感情を抱いているのでは無く、兄か父親の様に思っているのかも知れないと感じ、そう思うとトラブルが嫌で、余計に誘う事も出来なくなりました。」
その時奥さんが、
「智子さんを抱きたかったと言う事は、その時点で私よりも智子さんを愛していたと言う事でしょ?正直に、好きだったと言ったら。
どうして私と結婚したの?その時どうして私を振ってくれなかったの?」
この時の稲垣の気持ちは分かりませんが、奥さんのこの話は少し違うと感じました。
私は、男なので女性の気持ちは分かりませんが、男は好きな人がいても他の女性と出来てしまうのです。
男は、出来てしまうと言い切ると、そうでない方に悪いのですが、私には出来てしまいました。
妻と付き合う前にも、何人かの女性とお付き合いした事は有りましたが、その時々相手を真剣に愛していて、身体の関係も有りながら、友達とソープに行ったりした事も有ります。
お尻を振りながら前を歩く女性を見ていて、抱いてみたいと思った事も有ります。
結婚してから妻を裏切った事は有りませんが、正直その様な気持ちが無い訳では有りません。
奥さんは、私がいるのも忘れているかの様に、自分が疑問に思っていた事を稲垣に問い詰めだし、
「どうして好きでも無い私と付き合ったの?どうしてお母様にあれだけ反対されても、好きでも無い私なんかと結婚したの?」
「いや、付き合っていて愛していると分かったからプロポーズした。これは本当だ。」
「それなら逆を言えば、それまでは、好きでも無いのに交際を申し込み、好きでも無かったのに付き合ってくれていたという事?」
「その頃は、お袋に逆らいたかっただけかも知れない。でも結婚したのは愛したからだ。典子だけを愛していたからだ。これは本当だ。」
「それなら今は どちらが好きなの?智子さんなの?私と子供まで捨てて、一緒になろうとしていたのだから、智子さんの方が好きになったのね?私の事は嫌いになったのでしょ?」
「嫌いじゃない。智子さんを好きになってしまったと思い込んでいたが、本当は典子の方が好きだったと気付いた。
典子から逃げようとしていただけで、本当は典子や子供達と一緒にいたいのだと、最初 ここにお邪魔した時の、典子の話を聞いていて、はっきりと分かった。」
「私から逃げる?」
2人の会話を聞いていて分かった事は、稲垣は幼い頃から2人の姉と比べられながら、勉強から生活態度まで母親に厳しく育てられた様です。
優秀な姉と比べられながらも母親に褒められたくて、母親の望む通りの学校へ行き、
父親も銀行マンだった為に銀行に就職しろと言われて、母親が選んだ銀行に就職し、
後は母親が決めてくれる相手と結婚するだけのはずでした。
しかし、一流大学を出ていて趣味はピアノ、お茶やお花の師範の免状も持っている娘とお見合いをしろと言われた時に、
ようやく自分の人生がこれで良いのか考える様になり、母親に初めて逆らって、母親の理想とは逆の、大学を出ていない習い事もした事のない奥さんと付き合ったそうです。
「口喧しいお袋や姉達に逆らいたくて、典子と付き合ったのかも知れない。
お袋に決められた人生が嫌だという理由だけで、典子と付き合ったのかも知れない。
お袋が理想としている女性以外なら、誰でも良かったのかも知れない。
しかし、付き合っていて好きになったから結婚したのは本当だ。
私はそれまで、女は皆お袋や姉の様な生き物だと思っていた。
お見合い写真を見て、この女と結婚をしても あの様な生き物が、身の回りにもう一人増えるだけだと思った。
しかし、典子と付き合ってみると お袋達とは違っていた。
最初は私と結婚出来る様に、優しい振りをしているのでは無いかと疑っていたが、違うと分かったから結婚したいと思った。
実際、結婚してからも典子は優しく、私に逆らう事も無く、常に私を立ててくれて、典子といると私は男なのだと実感出来た。」
「私だけでは無いでしょ?智子さんにも同じ様な思いを感じていた。違う?」
「そうかも知れない。でも愛していたのは典子だった。しかし・・・・・・。」
結婚当初、何でも稲垣の言う通りにしていた奥さんも時が経つにつれ、当然の事ながら全て稲垣の思う様には出来ずに、意見が食い違う事も出て来ました。
特に子供が生まれてからは、奥さんが稲垣に色々頼む事も増えたのですが、私には それが普通だと思えても、幼い頃からのトラウマが有り、常に女性よりも優位な位置にいたいと思っていた稲垣には、奥さんに命令されている様に聞こえたと言います。
最初は奥さんに謝る様な雰囲気だった稲垣も、次第に奥さんへの不満を訴え出し、
「セックスもそうだ。最初の頃は私がしたい時に応えてくれていた。
しかし、子育てに疲れているとか何かと理由をつけて、徐々に典子主導になっていった。
私はしたくなると、典子の顔色を伺っては、お願いする立場になってしまった。だから・・・・・。」
「だから何?だから智子さんを騙して浮気したと言いたいの?
9年前の浮気は、私のせいだと言いたいの?
私は精一杯あなたに応えていたつもりです。
よく思い出して下さい。
風邪気味で熱っぽい時や、子供が熱を出して前日ほとんど眠っていない時なんかに言われても、それは無理です。
それなら、今回の事は何と言い訳するつもりですか?」
「典子はずっと私を疑っていた。
私の帰りが遅かったり、出張が有ると必ず事細かに行動を聞いてきた。
疑っていた訳が、脱衣所で拾った智子さんのイヤリングの一部だと今回分かったが、私は全て監視されているようで息苦しかった。
結婚するまでは お袋や姉で、今度は典子かと思った。」
「でも、結局は疑われる様な事をしていたのでしょ?あなたが何もしていなければ、この様な事にはならなかった。私に責任転嫁しないで。」
奥さんが母親の様になってきたと感じた稲垣は、何でも言う事を聞く妻に惹かれ、妻に乗り換えようと思ったのでしょう。
稲垣と奥さんの話を聞いていた私は複雑な心境でした。
妻を愛していたのではなくて、奥さんを愛していると言うのは、全て失うのが嫌で、奥さんの手前言っている事だとしても、
未だに妻を愛していると言われるよりは、今後の対処がし易いと思え、私には喜ばしい事なのですが、
裏を返せば、妻を真剣に愛してもいずに、私の大事な家庭を壊した事になり、それは今迄以上に許せない事でした。
稲垣の話が本当なら、この様な歪んだ理由で家庭を壊されたのかと思うと、強い怒りを覚えます。
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「そんな話は帰ってから2人でしてくれ。それよりも、今回の事を聞かせろ。どうやって妻と付き合う様になった?」
稲垣は、転勤が決まる前まで、行き付けのスナックに手伝いに来ていた、バツイチの女に入れ揚げていました。
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